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西銘大臣記者会見録[令和4年3月29日]

令和4年3月29日(火)9:39~10:01 於)復興庁記者会見室

1.発言要旨

 おはようございます。

 冒頭私から。本日、第33回復興推進会議が開催されました。福島国際研究教育機構の基本構想が決定されました。

 本日の会議においては、関係大臣からこの機構を通じた福島の復興に向けた取組について発言がありました。これを受けて総理からは、先行研究の実施等に向けて準備を加速することや機構の設立に向けて各省庁横断で準備体制を整えることなどについて、関係大臣が自らのプロジェクトとして引き続き積極的に取り組むよう指示があったところです。

 この機構が地元の夢や希望となるよう、令和5年4月の機構設立に向けて、関係省庁が一丸となり引き続き全力で取り組んでまいります。

 もう一点は、沖縄担当大臣としてご報告いたします。内閣府は、沖縄の魅力を全国に発信することを目的に、インターネットサイト「OKINAWA41」を運営しています。今般、このサイトで実施していた令和3年度のフォトコンテスト及び、かりゆしウエアデザインコンテストの最優秀賞を決定しましたので発表いたします。

 まず、フォトコンテストの最優秀賞ですが、東京都練馬区在住の立花麻留久(たちばな・まるく)さん撮影の「ちっぽけな自分」、この写真であります。次に、かりゆしウエアデザインコンテストの最優秀賞ですが、沖縄県北谷町在住の港川勇真(みなとがわ・ゆうま)さんのデザインで、「琉球トライバル闘牛」です。このかりゆしウエアのデザインであります。

 昨年10月から本年1月までの募集期間で、フォトコンテストは計838作品、かりゆしウエアデザインコンテストは計398作品のご応募を頂きました。沖縄の魅力あふれる素晴らしい作品が集まり、ご応募いただいた皆さまに改めて感謝を申し上げます。ありがとうございます。

 私のほうからは以上であります。

 

2.質疑応答

(問)2点お伺いします。国際研究教育機構のことなんですが、年度後半に先行プロジェクトを始めるということですが、どのような内容をイメージされているのか、もし具体的なものがあればお聞かせください。

(答)機構における主な研究開発の内容は5分野あります。ロボット、スマート農業、ICTを利用した農林水産業、水素や再生可能エネルギーの分野、放射線科学・創薬医療、放射線の産業利用の分野、原子力災害に関するデータや知見の集積・発信、という5分野が中身となっております。基本構想が今日決定されましたので、法案が通った後の夏を目途とする基本計画、この中に先行プロジェクトの中身が入って、秋ごろからは先行プロジェクトが始まるというイメージで捉えています。

 先ほど言った、ロボット、農水産業、エネルギー、放射線科学、この辺の分野が先行研究プロジェクトに入ってくるものと想定しております。

(問)もう一点。世界的な施設にしていきたいということでかねておっしゃられていますが、改めて大臣としてどういう施設にしていきたいかというところの意気込みをお願いします。

(答)福島の夢や希望となるというところ、いつも文言が出てくるたびに夢と希望に丸を付けております。先ほど福島の内堀知事さんから、基本構想の決定に関してのお礼の電話がありました。

 地元に足を運ぶたびに、この福島国際研究教育機構に対する期待を強く感じております。地元の課題のみならず、世界的な課題の解決に資するようにとか、あるいは世界に冠たる研究と産業競争力の強化の牽引とか、あるいは人材育成の部分が入ってきておりますので、地元の期待は非常に大きいものがあると思っています。

 基本構想が今日、復興推進会議で決定されましたので、法案の成立、そして夏の基本計画の策定、秋の先行プロジェクト、来年4月の機構の設立というふうに、より具体的な感じでイメージが進んできておりますので、地元の期待に応えるようにしっかり取り組んでいかなければいけないと改めて(考えております)。

 会議が終わった後、総理からも一言、「ご苦労さん」という発言を頂きまして、しっかり取り組んでいかなければならないという思いを改めて強くしているところです。

(問)2点ほど。まず、先日沖縄出張に行かれたかと思うんですけれども、沖縄出張で那覇空港第2滑走路の式典などに出席されるとともに、うるま市のIT津梁パークなど、強い沖縄経済の構築に向けて、いろいろヒアリングをされたということですけれども、強い沖縄経済の構築、5月に発表を予定されているということですが、進捗状況と、あと、その視察の成果というか、ご感想などを頂けますか。

 あともう一点、今日発表になったこのデザインについて、かりゆしのデザインの感想も頂ければと思います。

(答)26、27日の沖縄の出張では、第2滑走路の2周年の祝賀会と、その後には航空機の整備基地のMROを視察したり、那覇港の総合物流センター、マイナス60度の施設等を視察したり、あと、浦添の国道58号の拡幅、8車線の現場等も1日目で見ております。

 翌日、沖縄市の東部海浜開発事業の現場に初めて入りました。意外と広いなという感想が第一感で、まだまだこれからではありますけれども、おおよそ100ヘクタールの東部海浜開発事業の現場、900メーターのビーチはなかなか圧巻で、将来が楽しみだなという感じを受けました。

 その後、IT津梁パークで外観の説明を受けましたが、割と企業も入ってきているなという印象を強く受けました。それから民間の企業4社ぐらいを視察いたしましたが、本土から入ってきている企業など、実際物づくりなども見ていて、沖縄の企業が本土から入ってきている企業と連携をする中で、いい取組ができるのではないかなという印象を受けました。

 実際に物づくりで私、頂いたのですが、今手元にないんですけれども、金型のもので、ミクロンと言うんですか、ミリよりも小さいミクロン単位の金型で、押してくると名前が出てくるという物を頂いたんです。そういう技術なんかを見ていると、連携していく中で沖縄の物づくり、あるいはAR、MRというんですかね、それらのものを具体的に、ある企業の製鉄の関係の工場の中をMRで見てチェックすることができるというものとか、なかなか可能性を感じました。

 強い沖縄経済、今は重点4分野についてそれぞれ2回ずつ8回のヒアリングを終えておりますので、その辺のところも5月頃をめどに沖振法が成立した後、税制あるいは政策金融を踏まえながら、ヒアリングしたことも踏まえて、取りまとめの方向に着々と進んでいるという、これからもまだヒアリングは続きますけれども、という印象を(受けました)。実際ヒアリングした方の会社の現場も訪ねさせていただきましたが、働き方改革なども相当進んでいるんだという印象も受けております。現場を見ることによって、強い沖縄経済の5月の取りまとめに向かってもいい視察であったなという印象を受けました。

 最後に、このコンテストは、結構応募者が838作品のフォトコンテストであったり、398作品のかりゆしウエアのデザインの応募であったり、意外と応募者も多い中で、こうして復帰50年の節目にご応募いただいて、ありがたいことだと改めて感謝を申し上げたいと思います。

 写真なども、星空の中でああいう写真ももっとPRしていけば、沖縄に行ったらああいう星空の世界も体験できるという意味では、いいPRになるのかなという思いで見ておりました。以上です。

(問)重ねてで恐縮なんですけれども、確認ですが、これまでヒアリングというのは重点4分野で8回?

(答)8回のヒアリングが終わっています。オンラインのヒアリングですけれども。

(問)何月から8回ということになりますか。

(答)2月の中旬から先般まで。4分野においてチェックしているんですが、それぞれ2回ずつ。人は代わっていますけれども、8回のヒアリングが終わっております。

(問)2つあるんですが、1つ目が今回の復興推進会議の案件です。来年に機構が設立する見込みですけれども、理事長、トップを誰にするかということが、たぶん注目される時期が来ると思うんですが、大臣が考えているトップの人物像、こういう方がふさわしいという今のところのイメージがあったら教えてください。

(答)具体的なところは、私があまりあずかり知らない科学技術などの専門分野ではありますが、この福島国際研究教育機構のトップの人事というのは極めて重要だなという認識は持っております。世界に冠たる組織にしようという意気込みでありますから、それにふさわしい人じゃないと。トップの人事は極めて重要になるなという話を、次官と繰り返しやっております。

 何人かあたっているだろうとは思いますが、研究開発のみならず、わが国の科学技術力、産業競争力の強化にも資することや、もう一点は人材の育成ということも踏まえながら、世界に冠たる拠点となるよう国の内外からの研究者を集められるようなトップの人事にしなければいけないのかなという思いはあります。具体的には、まだ何もありません。

(問)ちょっと話は変わるんですけれども、今日の復興推進会議の岸田総理の発言の中にもあったかと思うんですけど、16日にあった福島県沖の地震について、被災した事業者に対してグループ化補助金の適用をするということが検討されるというような内容だったと思いますけれども、現地で立谷市長とかは、心が折れそうだと、何度も何度も被災をして、というような発言があるんですけれども、激甚指定されていない地震でグループ化補助金を適応するということの是否について議論する余地があるのかなと思うんです。

 やはり、これまで日本の中で自然災害でたくさんの事業者あるいや企業とかが被災する中で、この制度を適用するか適用しないかというのは、かなりある意味、主観的というか、時の政権の意向とか地元の要望を含めて、基準がよく分からずに適用されてきたというのがあります。今回、恐らく適用されるような方向になるのでしょうけれども、そうしたことで、心が折れそうだという地元の意向は分かるんですが、財政的なモラルのほうも、そっちも折れそうな感じもするんですけれども、参議院選挙を前にこういうことをすることの是否も含めて、大臣としてグループ化補助金という制度の適否について、どのような考えがあるかお聞かせください。

(答)今日の第33回復興推進会議を開催しまして、冒頭、3月16日の福島県沖の地震について二之湯防災担当大臣からご発言を頂きました。その後に議事に入っていったのでありますが、総理の締めのあいさつ、あるいは二之湯防災大臣の発言の中にも、まず暴風雨の豪雨災害の次に昨年2月の地震ですか、連続的に災害が続いていると。私もお見舞いの電話を福島の知事さんに差し上げたときに、知事さんからも多くの豪雨、あるいは昨年2月の災害、今回の地震と、もう本当に心が折れそうな中、相馬市、国見のほうにいまから現場に行きますという話を聞いているんで、恐らくこの連続した、本当に心が折れそうな現場の感覚は知事からも、あるいは二之湯防災大臣の発言を聞いていても感じております。

 総理からの指示も、関係省庁と連絡を取りながら、私ども復興庁に関しましては、とにかく被災者に寄り添ってというのが基本でありますから、このグループ化補助金については、中小企業庁ですか、経産省が担当するとは思いますが、その辺は総理からの今日の発言でも、関係省庁と連携しながらしっかり復興大臣としても見ておかなくてはいけないなという思いでおります。財政当局と必要な調整をしっかりやらないと。

 今日総理から、この原油高、エネルギー価格高騰に対する経済対策に対しての指示も出ておりますが、それも含めて、あるいはグループ化補助金の対応をどうするかも含めて、財政当局としっかりすり合わせをしながら動いていくんだろうなと、こう見ております。

 かなり現場が、心が折れそうだというところを私自身も内堀知事から聞いておりますので、グループ化補助金の適用になるかどうか、直接の所管の担当ではありませんけれども、地元の方に寄り添うという意味では、注意深く見ながら、復興庁は復興の予算で対応できるところ、今やっている事業に支障がないようにという意識で見守っているところであります。

 まだ決定はしていないですけれども、恐らくおっしゃられるように、その方向になるかもしれませんし、私は今、ちょっと見守っているという状況です。

(問)せっかくなので、もちろん今回、去年とかその前の水害もありますし、連続した災害を受けているという、そういうこともあるんでしょうけれども、ある程度こういった公のお金の使い方については、何か一つの基準みたいなものがないと、使う・使われない、それから、うちは適用された・されないということで、国民として公平性が保てないと思うので、そこら辺を何とかしたほうがいいと思うんですけれども。

(答)その辺の公平性の観点は、今お話を聞いていてすごくよぎったのは、保険の医療の関係の件なんかでも、公平性という観点が出てきております。直接グループ化補助金を私が担当していないものですから、これ以上あまりコメントはできないんですが、経産省の動きも見ながら見守りたいと思います。


(以  上)

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