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平野復興担当大臣の会見 [平成23年7月12日] 

平野大臣記者会見録(平成23年7月12日(火)8:33~8:45 於:合同庁舎5号館3階特別会議室)

1.発言要旨
今朝ほど、閣議、閣僚懇に出席してまいりました。私としては2回目の出席になります。復興担当大臣あるいは防災担当大臣として、閣議、閣僚懇に関して特に御報告することはございませんが、閣僚懇において、昨日、片山総務大臣が福島県を訪問されまして、双葉町を初めとした被災、いわゆる20キロ圏内準備区域、あるいは計画的避難区域にある市町村の首長さんと懇談をされております。その中で、地方税の減免措置等々について用意していること、そして、それを報告していろいろ意見交換をしてきたという御報告と、その地方税の改正に向けての法律を提案するので、よろしくお願いしたいという、そういう旨の発言がございました。
それから、あとは、総理からは2次補正、15日ですから、今週中に出てくるということになりますが、同時に3次補正についての準備もやっておいていただきたいという、そういう御発言がございました。
以上です。

2.質疑応答
(問)9日のことなんですが、民主党本部で開かれた全国幹事長・選挙責任者会議で、総理が事故処理について最終的には数十年単位の処理時間がかかる見通しになっていると発言されました。これを受けて、昨日、枝野官房長官と細野大臣が廃炉と帰宅時期の関係については全く別問題だと、そういうふうに言われました。
とはいえ、総理の御発言は地元の方々にしてみれば、非常に衝撃的だったと思うのですが、総理の発言による地元への影響について、大臣はどうお考えになりますか。
(答)事実関係からいいますと、冷温停止が達成されて放射能の飛散が抑制される。ほとんどなくなるような状態にするということが確保されますと、私は地域、今、汚染の度合によって多少の差はあると思いますが、戻れるところというのは、やっぱり出てくるということだと思います。他方、廃炉というのは、冷温停止状態をずっとやって、最終的に使用済み燃料、多分ベタっと下に落ちているから、それを取り出す作業ということになると思うんですが、その作業までは数十年かかりますけれども、これはスリーマイル島の事故でも皆さん御承知のように、そういう下に落ちた使用済み燃料等の時間、ちょっと何年間か忘れましたけれども、時間がかかっています。その間、周辺には住民が住み続けてきたということからもわかりますように、その廃炉の問題と住民の帰還という問題は全く別だということだと思います。
総理がどういう文脈でその話をされたか分かりませんが、いずれ総理の頭の中には、廃炉の問題と帰還の問題というのは、基本的には別だよというのは当然頭の中に入っていたとは思いますけれども。その部分だけ報道されてしまいましたから、そういった事情のわからない皆さん方には、何か非常に大きな戻れないんじゃないかみたいなことを心配される方がおられるということを報道でありましたけれども、そこは枝野官房長官、細野大臣の説明である程度納得されたのではないか、このことは折々に触れて説明していけばいいと思いますし、また説明しなければならないと思います。

(問)福島県南相馬市の農家が出荷した肉牛から放射性セシウムが検出された問題で、原子力事故の被害が周辺住民にさらに拡大していることについての受け止めをお願いできますか。
(答)私にとっては、やっぱりある意味びっくりというか、ショックでもあります。今から10年ほど前にBSE問題が発覚しまして、岩手県は畜産県でもあって、議員立法等々について随分動いた経験がございますけれども、今回はセシウムという、しかも肉から検出されたということで、びっくりしています。
ただ、原因が特定されているということで、報道によりますと、詳しく報告受けておりませんが、稲わらにかなり高い濃度の放射性物質が検出されたということでありますから、その部分が分かっているということで、ある一定の対策のかけ方ということができるんじゃないかなと思いますし、それから、検査機器等に、これは高価なものですから、簡単に買えばいいという話じゃないんですけれども、これから肉についてしっかり放射線量等について測定して、これは安全ですよということをきちっと消費者にわかるようにすれば、消費者の理解も得られるのではないかというふうに思っています。

(問)もう一点、宮城県の被災地の仮設住宅で高齢者の孤独死が相次いで明らかになった問題とかあるんですけれども、これについての受け止めは。
(答)昨日もそれをニュースで私は拝見いたしました。いずれ、周りからいろんな形で連絡が取れない、連絡が取れないというのは、余り普段の会話もできないというような状況の中で孤独死される方が出るというのは、本当に避けたい、避けなければならないというふうに思います。この孤独死対策については、我々もいろんな形で検討をやっておりますし、できるだけコミュニケーションを取るということが基本だと思いますが、引き続き、我々の復興本部としても、この孤独死問題どうやったら防げるか、引き続き議論を重ねまして、繰り返しで恐縮でありますけれども、まずコミュニケーションを図るというような体制をもうちょっとしっかりつくっていくよう、県、関係省庁とも連絡を取り合いながらやっていきたいというふうに思っています。

(問)先ほどのお話と前後してしまい申し訳ないんですが、おっしゃられた冷温停止という定義についてお答え願えますでしょうか。
(答)冷温停止というのは、ちょっと私専門家、担当でもございませんし、専門家でもありませんが、基本的には使用済み核燃料というのは、熱を持ちますから、熱を持って一定の核分裂しないようにするまでに熱を発し続けます。それをいわゆる自立的な循環機能、冷却機能、基本的には水なんですけれども、それがカットされて、安定的に原子炉が維持されるという、そういう状態だというふうに理解しております。

(問)先日辞任された松本前復興大臣が入院をされたというお話があるんですけれども、このことについて大臣はどのようにお考えでしょうか。
(答)これも私にとっては、ちょっとびっくりでありました。今、どういう状況で入院されたかということについては、詳しいことを聞いていませんので、具体的なコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

(問)昨日の復興特別委員会で、被災地での委員会を開催してはどうかという提案が一部でありました。実現はまだ不透明な部分が多いと思いますが、このことについての大臣の受け止めをお願いします。
(答)御案内のとおり、どこで委員会を開催するかということについては、これは国会が決めることでありまして、国会がそういうふうに決めれば、当然そこに大臣も来いということであれば行くことになります。
一方、現地で委員会をというのは、私個人の気持ちで言えば、これは是非実現してもらいたいなという、そういう思いはあります。

(問)復興基本方針に関して、その手前で骨子を先週の大臣は閣議でも言いましたけれども、その骨子というのは、例えば復興事業の事業規模とかの数字までも含まれるようなものになるんでしょうか。
(答)事業規模までは多分入らないと思います。あくまでも復興構想会議の提言を受けた具体化に向けての骨子ということで、基本的には文章中心の骨子ですから、かなり簡単な形になると思います。

(問)あと一点は、復興財源の関係閣僚会議ですが、今週という話ですけれども、日程とか開催日は決まったんでしょうか。
(答)開催日は決まっておりません。今週やるかどうかも今はまだ決まっておりません。ただ、いずれ第1回会合はできるだけ早くとは思っています。

(問)基本方針の骨子というのは、復興構想会議の提言と、あと地方へのヒアリングと省庁からの頭出しというのをお願いしていると思うんですけれども、そういうものも踏まえて骨子はつくられている。
(答)基本的には、復興構想会議のものをまず全面的に受けるということと、今までの地方でのいろいろな説明、意見、やりとりの中で出てきたこと、あるいは各省のあれも今骨子の中で盛り込むべきものというふうに判断されれば入れるということになると思います。今、具体的にこうというところまで、今、詰め切っているわけではないです。いずれまもなく出しますから。

(以    上)
 

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