1.発言要旨
皆さん、大変遅い時間から御苦労さまでございます。
昨日から本日にかけまして、駐日サウジアラビア王国のガーズィー・ビンザグル大使と御一緒に大熊町、双葉町、そして浪江町を訪問し、福島の復興の現状や関係者の取組を御視察いただくとともに、内堀福島県知事に表敬をさせていただき、意見交換をさせていただいてまいりました。
今回の訪問は、ビンザグル大使に福島の復興について是非理解を深めていただき、そして福島という場所を心から感じていただきたい、そんな気持ちで準備させていただきました。
まず、視察につきましては、最初に東京電力の福島第一原子力発電所での事故、そして事故後のことについて見ていただこうということでお連れいたしました。その後、除去土壌等の最終処分に向けた私たちの現行の対応について見ていただきました。世界に類を見ない取組が安全、着実に行われている状況を御視察していただけたと思います。
また、本日は福島水素エネルギー研究フィールド、FH2R、また福島国際研究教育機構F-REI及び浅野撚糸を訪問させていただきました。新たなイノベーションや産業が福島からまた生まれ育っていく、国内や世界に羽ばたいていくことを目指した創造的復興の取組を視察していただきました。
さらに、最後は東日本大震災・原子力災害伝承館を訪問し、未曾有の複合災害の実態や復興に向けた歩みを改めて御覧になっていただき、伝承する取組も視察をしていただきました。
今日、先ほど内堀知事との意見交換では、内堀知事からは、今の福島の復興の状況、そして今後のサウジアラビアをはじめとする大勢の世界の皆さんとも、経済・文化の交流の活性化をしていきたいものだというお話をいただきました。
また、ビンザグル大使からは、改めてこの2日間のキーワードとして、3つの言葉を聞かせていただきました。それは、連帯、復興、そして希望。この3つの言葉で、今回の2日間を締めくくっていただきました。
今年は日本とサウジアラビアの国交樹立70周年の年です。そして、本年、大阪関西で行われている万博の次の万博はサウジアラビアのリヤドで開催されることになります。そうした時の流れもあわせて、是非私としても、ビンザグルさんからの言葉で、創造的復興という言葉も大使のほうから出していただいたところでございますが、改めて私たちの国として、ソフトパワーというものをこうしたときだからこそ、大切にこれからもお互いの関係をしっかりと構築していくために使っていくことが我々の交流の礎となるのではないか。本当に様々な機会をいただいたことに、改めて大使にも感謝を申し上げておきたいと思います。
今回の訪問によって、ビンザグル大使には、福島の復興が着実に進展していることを御理解いただくとともに、各地で生まれる創造的復興の可能性を実感していただけたのではないかと認識しております。
今後も私自身が率先して様々な復興の現場を訪問しながら、地元の皆さんのお話を伺い、被災地の実情をしっかりと把握していくとともに、国内外において発信をしてまいりたいと思います。引き続き福島の本格的な復興再生に向け、現場主義を徹底して全力で取り組んでまいります。
私としては以上でございます。
(ビンザグル大使の発言及び質疑を受けて)本当に初めて私もサウジアラビアの方と一緒にこうして福島という場所に来ることができて、一緒に同じものを見て、感じ方がどんなふうになるのかということを、毎回毎場面擦り合わせてやってくることができましたので、非常に私自身も勉強になりましたし、やっぱり我々のこの新しい時代に向けてやっていくことがたくさんあるなということを大いに感じました。
私復興大臣としては、海外に出たわけでも何でもないんですけれども、決して日本の国の中にいるから外交ができないわけでもないなっていうことも感じさせていただいたところでございまして。やることはたくさんあると。そして、やらなきゃならないこともたくさんあると。言った以上はきっちりやっていけるように、両国がますます力強い国家としてこの地球社会を背負っていけるように一緒に努力していきたい。そんな大切な仲間であるということを確認することができて本当にありがたかったと思います。
(以 上)
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