1.発言要旨
本日、第30回原子力災害からの福島復興再生協議会を開催させていただきました。協議会では、まず国から復興に向けた取組状況を報告させていただいた後、内堀知事をはじめ福島の関係者の皆様方と意見交換を行ったところでございます。
出席者の皆様方からは、第2期復興・創生期間以降の財源の確保及び支援の継続について、それから住民の帰還環境の整備、産業・なりわいの再生、福島イノベーション・コースト構想、F-REIの取組の推進、帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組、除去土壌等の県外最終処分に向けた取組など、幅広い御意見をいただきました。
福島の復興再生には様々な課題があり、息の長い取組が必要であることを改めて認識したところであります。本日承ったお話をしっかりと受け止めながら、引き続き国が前面に立って取り組んでまいります。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)今日の議論の中で、資料を拝見させていただいたところ、福島イノベーション・コースト構想について、今後の方向性というところで少し詳しく出ているのかなというふうに認識しております。暮らしを支えるイノベーションであったり、地域企業が公共サービスを補完というようなところで示されていますが、そういったところについて、具体的な議論や大臣からの打ち出し等ありましたでしょうか。お願いします。
(答)特に私から話をしたことは別として、やはりせっかくの機会なのでお答えしておいた方がいいと思いますので、お答えさせていただきます。
福島イノベーション・コースト構想というものは、福島浜通り地域等の自立的・持続的な新たな産業発展に向けて、6つの重点分野のプロジェクトを進め、新たな産業基盤を構築することを目指す取組でございます。これまでにロボット・ドローンの研究開発等のための福島ロボットテストフィールドや、再生可能エネルギーにより水素を製造する福島水素エネルギー研究フィールドなどの拠点が開所されているところでございます。
社会実装に向けた研究開発や実証に活用されている状況でございまして、浜通り地域等の企業立地の促進、起業支援を通じて新たに進出した企業等と地元企業が連携して研究開発や事業化に取り組むなど、産業集積の芽が着実に出始めており、今後、浜通り地域等における新事業展開や産業集積などを更に加速させる必要があると認識しております。
これまでの取組の成果も踏まえながら、今後、イノベ構想の更なる発展に向けた必要な取組について、関係省庁や福島県等とも連携をして検討を深め、そして2019年に策定した「イノベ構想を基軸とした産業発展の青写真」の改定も、今年の夏ごろを目指して、しっかりとやり遂げてまいりたいと考えております。
以上です。
(問)青写真の改定も夏ごろということですが、次の5年間に向けた復興の基本方針の改定も夏ごろということで、これから具体化が進んでくると思います。地元のほうでは昨年秋の行政レビューで出た交付金の見直しの話であったり、そういったものについての反発であったり不安という声もありますが、そういったのも含めて本日の協議会での議論をどのように方針に反映させていくか教えていただければと思います。
(答)正に大事なところなんですけれども、昨年の12月の復興推進会議において、総理からは、次の5年間は復興に向けた課題を解決していく極めて重要な時期だということをおっしゃっていただきました。併せて、原子力災害被災地域については、引き続き国が前面に立って、避難者の帰還や生活環境の整備、産業・なりわいの再生などを一層進め、また、廃炉や除去土壌等の最終処分の実現に向けた道筋をつけていかなければならないということ、そして最後に地震・津波被災地域については、心のケア等、中長期的な課題に丁寧に取り組むことなどの御指示をいただいたところであります。
こうした指示に基づいて、本日の協議会の議論も踏まえ、また、引き続き被災地の皆様方ともよく相談をさせていただきながら、現地主義を貫き、次の5年間においても、これまで以上に力強く復興施策を推進することができるように、基本方針の見直しをさせていただきたいと考えております。
以上です。
どうもありがとうございました。
(以 上)
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