1.発言要旨
昨日から本日にかけまして、岩手県庁、釜石市、大船渡市、陸前高田市を訪問させていただきました。
岩手県庁では、達増知事と御挨拶をした後、こころのケアセンターの方々から、これまでの支援の取組などについてお話を伺いました。
釜石市では、岩手復興局職員への訓示のほか、鵜住居復興スタジアムを視察し、うのすまい・トモスにて市内で犠牲になられた方々に対する献花と黙とうをさせていただきました。また、小野釜石市長をはじめ、関係者の皆様方からコミュニティー形成支援事業についてお伺いをし、その事業が次のステップへ向けて歩み出そうとされているということを御説明いただいたところでございます。
それから、大船渡市では、みなと公園にて昨年完成した祈りのモニュメントを復興大臣として初めて訪問させていただき、献花と黙とうをささげるとともに、渕上大船渡市長から、復興の状況に関するお話もお伺いできました。
陸前高田市では、高田松原津波復興祈念公園にて犠牲になられた方々への献花・黙とうをした後、佐々木陸前高田市長から、被災当時の様子、更にはここまでの復興に至る道のりについてお話を伺うことができました。
今後も現場主義を徹底し、関係省庁と連携をし、一日も早い被災地の復興に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えたところでございます。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)復興大臣に御就任されて、初めての被災地視察ということだったと思うんですが、現地を回られて感じた課題っていうのを教えていただけますでしょうか。
(答)申し訳ないんですけども、私は被災地視察は、ほかの県の被災地は既に訪問しております。それから、岩手県につきましても、私自身は実は釜石でラグビーのワールドカップが開催されたときに、釜石市と私の地元の東海市が姉妹都市の関係を持っていることもありまして、是非釜石でこのワールドカップラグビーを招致したいということがあったのですが、私が議員ではなかったときからこちらに伺って、いろいろなこともさせていただいてまいりましたので、私にとって岩手県そのものが決して初めての場所ではないということだけは、まずお返ししておきます。
(問)すいません、失礼しました。釜石はラグビーワールドカップの経緯などを釜石の方からもお伺いしてまして。すいません、岩手県を視察するっていうことが復興大臣に就任されてから初めての。
(答)それは初めてです。
(問)公式の視察という意味合いで。
(答)そのとおり。
(問)今回回られて、現地で感じた復興における残された課題っていうのは、どのように感じられましたでしょうか。
(答)それぞれいろいろな話がありましたけれども、総じて言うならば、やはり今後は心のケアをあらゆる角度でして差し上げるべきかなということを痛切に感じたところでございます。
一方で、やはりこれから復興を成し遂げていくその最後の姿のところっていうのはどういうことかというと、やっぱり自立した市町にもう一度頑張ってもらいたいということを、心から感じたところでございます。
しかし、それはそう簡単なことではないので、そうしたことに向けて、また市町の皆さんが必要だと言われることに対して真摯に我々も政府を挙げて対応していけるように支えてまいりたいなというふうに考えました。
(問)国として今回の視察を踏まえて重点的に取り組んでいきたいことについて、お伺いします。
(答)重点的なことは、ちょうど予算を作り上げたわけですけれども、まずは第2期復興・創生期間以降の東日本震災からの復興の基本方針の見直しを主な課題として決定させていただきましたので、その中で地震津波被災地域については、これまでにハード整備や住まいの再建はほぼ完了してきたということだと思いますので、産業やなりわいに関する取組の進展をもっともっとさせたいなというふうに思っております。
他方で、先ほど申し上げましたとおり、心のケア等、中長期的に取り組む必要がある課題については、政府全体の施策の活用を図るとともに、ソフトランディングのため、真に必要な範囲で第2期復興・創生期間後も、復興施策による対応も検討することとしているということもあります。
最後に申し上げますと、第2期復興・創生期間の後も引き続き必要な支援が行えるように、関係省庁や地方自治体の皆様方と連携し、丁寧に取り組んでまいりたい、それを進めていきたいということでございます。
私からは以上です。
(問)今日お昼の大船渡市の要望と陸前高田市の要望の中で、大船渡市では、ILC の実現っていうのが復興のまちづくりの大きなポイントとなるっていうこと。あとは高田に関しては、水産物以外にも医療分野のところに対しても、ALPS処理水の保障の充実を求める要望があったと聞いてます。それに対してどのように受け止めてますでしょうか。
(答)ILC なんですけれども、科学技術のイノベーションの推進というのは、東北のみならず、我が国としての将来にわたる成長と繁栄のために極めて重要であると認識をしています。ILC は、令和4年の2月に文部科学省の有識者会議で関連する課題につき報告書が取りまとめられ、今後は同報告書を踏まえて対応がなされているものと承知をいたしておりますので、復興庁としてもその動向を注視してまいりたいというふうに考えております。
それから、ALPS処理水の放出についてでございますが、一部の国・地域が日本産水産物の輸入の停止をしているということについては、改めて申しますが、政府一丸となって、即時の撤廃を働きかけていくこととしております。水産業の支援につきましては、「水産業を守る」政策パッケージ等に基づきまして、関係省庁が連携して、輸出先の多角化でありますとか、国内消費の拡大等を支援してまいるところでございます。
復興庁といたしましては、風評対策を中心に、正確な情報発信のためのイベント等があり、この間私も復興庁主催でイオンモールの埼玉県の越谷のお店でそれを実践してまいりましたが、今後とも ALPS処理水の海洋放出の安全性とともに、三陸常磐物などの地域の魅力を国内外に、積極的に発信したいと思っております。
以上です。
(問)令和8年度以降の5年間の基本方針の見直しを今年の夏までに行うとしていますが、今回の視察を今後の方針にどう反映していくことになるかをお聞かせください。
(答)今日伺ったことを生かしてまいりたいと、それに尽きます。
(以 上)
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