1.発言要旨
おはようございます。
震災から13年が経過をいたしまして、記憶と教訓の継承がますます重要になる中、震災伝承の第一線で活躍されておられる語り部等の皆様方に、私、復興大臣から感謝状を贈呈することとさせていただきました。
これは、被災3県の伝承団体でございますとか、自治体からの推薦を受けられた合計52名の方に、被災地内外の防災・減災の意識の向上に貢献していただいていることに対する感謝の意を示すものであります。
今後とも、語り部等の皆さんの取組を通じまして、震災の経験が語り継がれ、次の災害へ備えが促されることを期待してやまないところでございます。
詳細は事務方のほうからお尋ねをいただければ幸いです。
私からは以上とさせていただきます。
2.質疑応答
(問)先ほどの冒頭発言に関連して2点お尋ねいたします。
今回、語り部の方への感謝状というところで、言ってしまえばそのとおりというところかもしれないのですが、主に自治体からの推薦というところもあるというところは理解はしているのですが、どういった活動をされている方々に感謝状を授与したかというところ、代表的なところを教えていただければと思います。
(答)それでは私から、今回の受賞された皆様方も含めて、少しお話をさせていただきたいと思います。
受賞者につきましては、伝承団体等から推薦の申請のあった方を、県又は市町でまとめて復興庁に推薦している状況でございます。
例えば石巻市の一般社団法人石巻震災伝承の会、黒澤健一さんは、今、県営の伝承館で彼の頑張っている姿を見ることができるんですけれども、もともと、この方は御自身の御自宅から出発された方でございまして、看板の設置、イベントの活動を交えつつ、訪問者に防災の大切さを訴える活動をしていただいております。
それから、名取市の丹野祐子さん。御子息を亡くされた経験などについて、町を歩きながら案内や出張語り部を行っていただいております。
石巻市出身で、現在、名古屋大学の学生をされている岩倉侑さん。この方も、被災地外での語り部活動を積極的に行うとともに、若者の目線で伝承活動を闊達にやっていただいております。
こうした方々のこれまでの取組に感謝をさせていただくとともに、今後のますますの活躍を御期待申し上げ、復興大臣としての感謝状を贈呈したものでございます。
(問)ありがとうございます。もう一点、関連してお尋ねさせていただきます。
いわゆる震災の記憶の伝承というのは、震災から13年たって、なかなか難しい課題であると同時に、何とかして語り継いでいかなければならないというものだと思っています。第2期復興・創生期間のワーキンググループのほうでも、そういった語り部の活動などというのは大事だということを言われていたりするのですが、こういった伝承の活動について、大臣は今後、どのように展開していったり、どうやって伝承していったらいいかということについて、思いがあればお教えください。
(答)福島県の内堀知事と御面談をさせていただいたとき、彼が3つの言葉を言われました。その3つのうちの最後の1つが、風化をさせないということでもありました。
そういう意味でもなのですが、将来、大規模な災害、例えば愛知県で言うと東海・東南海地震、そうしたことが東日本大震災の風化を防止し、防災意識を醸成する観点から、その記憶と教訓を後世に伝承していくということは極めて重要と認識をしております。
このために、復興庁では、関係省庁や関係自治体ともしっかりと連携をさせていただきながら、震災遺構の保存でございますとか、震災アーカイブ構築の初期費用の支援とか、復興政策10年史の作成、公表はもう既にさせていただいておりますが、復興経験者による講演会の開催等の取組を行ってきたところでございます。
復興庁といたしましては、今後も語り部団体へのハンズオンの支援、そしてまた、様々な復興の知見、ノウハウの収集、そして提供、そして教訓継承のサイトのリニューアル、あるいは伝承館を紹介する『るるぶ』の発刊でございますとか、これの英語版の作成にも情報発信の強化をしっかりとして、海外、外国の皆さんにもそうしたことを伝えていけるようにしてまいりたいと考えております。
私からは以上とさせてもらいます。
(以 上)
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