1.発言要旨
皆さんこんばんは。よろしくお願いします。
本日は楢葉町長に大臣就任の御挨拶並びに意見交換を行うとともに、東京電力福島第一原子力発電所の視察を行わせていただきました。
楢葉町長との意見交換におきましては、特に今後の産業の再生、中長期的な復興財源の確保、更には人口が半減してしまったことについての心配等、多くの楢葉町が抱える課題についても伺ったところであり、復興状況に応じたきめの細かい支援を今後とも行っていくことが大切なのではないかと感じたところでございます。
次に、東京電力福島第一原子力発電所を視察させていただきました。1号機から4号機の原子炉建屋の現状と廃炉作業の進捗状況に加え、貯蔵タンクやALPS処理水の海洋放出設備の状況も確認させていただきました。それぞれの現場で安全に配慮し作業に取り組んでおられる旨、説明を受けたところでございます。
私はこの福島第一原発につきましては3度目の訪問となりました。最初のときから比べてみますと、本当に苦労をされた痕跡と申しましょうか、極めて努力をされておられることも感じたところでございます。
東京電力の小早川社長をはじめとする皆さんとの意見交換においては、私からは廃炉作業、ALPS処理水海洋放出について意見交換をさせていただきました。また、長期にわたる廃炉作業を進めていくに当たり、地元の住民の皆さんの安心の醸成のために、地域の関心や疑問に答え、丁寧で分かりやすい説明を努めることについても、特に双方向のコミュニケーションの一層の強化を求めたところでございます。地元企業の廃炉作業への参画など、地域との共生に取り組んでいくようにとコメントをさせていただきました。
今後、他市町にもできるだけ早く訪問して、首長さんの皆さんとお会いをするとともに、復興のそれぞれの地域の現場にも訪問し、地元の皆さんのお話を伺って、被災地の実情をしっかりと把握してまいりたいと思っております。福島の本格的な復興再生に向けて、現場主義を徹底しながら全力で取り組んでまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。
私からは以上とさせていただきます。
2.質疑応答
(問)今ほど楢葉町長との懇談の中で、復興財源の確保の要望があったというふうにおっしゃっていました。第2期復興・創生期間の終わりが見えている中で、復興庁として現状予算の確保をどのように考えてらっしゃるか、お伺いできますでしょうか。
(答)このことについてですけれども、次の5年において必要な復興事業を皆さんとよく話し合って決めていかなければならないと考えておりますので、ただ今、第2期復興・創生期間までの復興施策の総括に関するワーキンググループで議論をしているところでございます。この議論を踏まえながら、具体的な検討を進めてまいりたいと、かように考えております。
復興庁といたしましては、必要な復興事業の実施に支障をきたさないように、財政当局ともよくよく調整をしてまいりたいと考えております。
(問)今の質問に関係してなんですが、楢葉町長との面会の中で、町長から福島再生加速化交付金の話が要望書の中でもありましたけども、秋のレビューでは交付金の在り方を見直すべきだという指摘もありました。復興庁としてどう受け止めていらっしゃるか、御所感をお聞かせください。
(答)レビューはレビューとしてあったということは承知をしておりますが、今日のように楢葉町長から具体的にこうした話を承ると、本当にこの加速化交付金というものを含めて、皆さんに出していく様々な施策、まだまだ福島の現場と話をして理解を得られてきているという段階にないのではないかと思います。したがって、我々は改めて楢葉町長からいただいたような御意向をいただいた皆様にしっかりとお答えをしていくことによって、復興に向けて1歩も2歩も進んでいただけるようにさせていただきたいと、かように思った次第です。
(問)話が戻ってしまうんですが、原発の視察の話の中で、今回初めて大臣、御就任されてから御覧になったということで、改めて復興庁として原子力災害からの復興にどう当たっていきたいのか、教えていただけますでしょうか。
(答)私はここに来るのが3回目でございまして、そういう意味では、東京電力の皆様も、そしてまた地元の皆さんも本当にこれまでの復興大臣をはじめ復興庁も、経済産業省も努力をしておられるということはよく分かったところでございますが、福島の第一原発の廃炉作業等を含めて、世界的にも前例がない、技術的な難易度の高い取組でもありますので、高線量下の作業でもあることから、今後も様々な困難に直面することが想定されるのではないかと思います。
そこで、安全確保に万全を期しながら、一歩一歩、着実に作業を進めていくことが重要であるということを申し上げたと同時に、是非東京電力におかれては、廃炉の完遂に向けて、地元の皆さんの信頼を損なわないように、緊張感を持って安全確保に万全を期して取り組んでいただきたいと、申し上げたところでございます。
(以 上)
復興庁(法人番号:4000012010017)
〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎4号館 TEL(代表): 03-6328-1111
Copyright © Reconstruction Agency. All Rights Reserved.