復興庁復興庁
  • 文字サイズ
メニュー
閉じる

渡辺復興大臣記者会見録[令和5年1月5日]

令和5年1月5日(木)17:11~17:23 於)岩手県庁第1応接室

1.発言要旨

 

 本日は、達増知事に復興大臣就任の御挨拶をしました。知事には就任翌日の28日にお電話で御挨拶をしていただいたところでありますが、本日、直接お目にかかるのは初めてというふうになります。

達増知事には、このたびの大臣交代により、被災地の皆さん方にご心配をおかけしたことへのお詫びと、被災地の復興・再生に停滞を生じさせることの無きよう全力で取り組むとの決意を申し上げました。 

復興大臣として、現場主義に徹して、被災地に寄り添いながら、復興の残された課題に全力で取り組む所存でございます。

 達増知事からは、岩手県の復興の取組状況と課題、今後の取組方向についての説明がございました。また、国に対する要望を承りました。具体的には、必要な予算の確保、さらには被災者の生活再建に対する支援、なりわいの再生に対する支援等でございます。また、その間に全国植樹祭の開催についてのお話もございました。日程が確定しているようでございます。まだ正式な形ではありませんけれども、もしそれが決まれば、私もぜひとも参加をさせていただきたいということを申し上げました。

 また、主要魚種の関係でありますけれども、サケ、サンマの不漁、そしてこれに対する転換の課題、捕る、そして加工すること、このことについて、しっかりと支援をしていただきたいという話がありました。現在、復興庁においては、がんばる漁業、そしてがんばる養殖、こういったところで対応しているところでございますが、またさらに必要があれば、様々な形で支援をしてまいりたいというふうに思います。

 また、復興、発災からちょうど12年、今年たちます。そうしますと、当然のことながら風化という問題もございますが、その中で、岩手県における伝承館、この伝承館の発信の拠点でありますけれども、これは大変重要だというふうに私は認識をしているところであります。知事からは、その伝承館に60万人の方がお見えになったというお話でございますので、さらに多くの方に伝承館に訪れていただけるように、復興庁としても支援をしてまいりたいと、そのように思っております。

 達増知事とは、前回の復興大臣の在任の当時と同様、引き続き連携しながら密に連携して、被災地の復興に向けた課題に全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 私からは、以上でございます。

 

2.質疑応答

 

(問)先ほど、様々な課題についての取組についてお話がありまして、水産業の不漁の部分について、必要であれば、必要な支援を検討されていきたいというお話がありましたけれども、具体的に何か、今、御検討されているものはございますか。

(答)現在は復興庁において、既に水産業の支援についての取組があります。その取組の内容としましては、がんばる漁業復興支援事業の拡大を、今考えております。さらには、がんばる養殖復興支援事業の拡大も考えているということで、今までの対象から少しいろんな形で拡大をしていくということで、内容をさらに広めていきたいというふうに思っております。

 

(問)次なる災害の備えという部分について、日本海溝沖の巨大地震なども想定されておりまして、被災地からは、避難施設の整備に対する補助の拡充、支援の拡充など、そういったお話もありますけれども、それに対してどのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。

(答)日本海溝と千島海溝の巨大地震に対する関係でありますけれども、内閣府の被害想定では、当然最悪のケースでありますけれども、死者数が19万9,000人に上る、甚大な被害が予想されている、そして防災対策の徹底により、人的被害を8割減らすことができるということも、併せて示されているところであります。これを踏まえて、昨年の6月に日本海溝・千島海溝特別措置法が議員立法で改正されました。避難施設の整備にかかる補助率のかさ上げです。こういったことが期待されたところであります。今後、関係省庁や自治体と連携しながら、防災対策を推進していくこととされております。

 岩手県におきましても、昨年の3月、県内最大クラスの津波に対して、住民避難を柱とした総合的な防災対策を構築する際の基礎となる、独自の津波浸水想定を公表したものと承知しております。復興庁としましても、東日本大震災の教訓が生かされるよう、内閣府をはじめとする関係省庁の防災対策とも連携して、取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 私自身は、やはりどんな災害があっても、亡くなる方をゼロにしていくことが本当に大事だというふうに思います。そのために避難の経路をどのようにしていくか、常日頃からのこういった防災の意識を高めることも大変重要だと、そのように思っております。

 

(問)冒頭で、知事に復興大臣の交代についておわびしたという言葉がありましたけれども、沿岸被災地のほうからでも、今回の交代劇というのに非常に批判の声が上がっています。被災地の方々に、今回の交代劇をどのように説明するのかというところを、もう一度お聞かせいただけないでしょうか。

(答)まず冒頭、私は知事に、大臣の交代があったことをおわび申し上げました。これは当然のことながら、復興大臣の役目は地域との信頼なんです。地域との信頼をどのように構築していくかということでありまして、その信頼の構築は、すなわちその現場に行って現場の人たちとお話をし、そしてそこで人間関係をつくっていく、こういったことが大変重要でありますが、就任から数か月で退任となりますと、これはその信頼関係に多大な影響を及ぼすだろうということで、その分、私は今まで以上に被災地の皆さん方に、被災地に寄り添って、対応してまいりたいというふうに思っております。

 

(問)意見交換の中で、大臣のほうからも、達増知事、復興に尽力してきたというお話がございました。現在、達増知事、4期目で9月に任期満了を迎えるわけなんですけれども、今後の達増知事の復興活動に期待したいことでは、どのような点がございますでしょうか。

(答)達増知事は、発災直後から被災者の避難、そしてまた復旧復興に全力で取り組んできたことは、一つの事実であります。これは、私は大変評価をしていきたいというふうに思っております。私としては、復興は、与野党別なく、やはり復興を成し遂げるこの姿勢が一番大事だというふうに思いますので、私自身は知事として対応してきたことを、これは今までのことを評価はさせていただきますし、今後もやっぱり復興は本当にお互いに、復興再生するという方向に向かって努力することが本当に大事だというふうに思っております。

 

(問)信頼回復のための被災地訪問ですけども、今後の予定、もしくは意向などありましたら教えてください。

(答)私の主義は現場主義であります。なるべく早く現場を訪問したいと考えておりますけれども、今の段階では、具体的日程はちょっと申し上げることができません。いずれにしても、必ず沿岸部のほうの被災地の皆さん方と直接お話をしていきたい、そのように思っております。

 

(問)前回の復興相を務められてから3年数か月ぶりの再任という形になりますが、今回力を入れたいことについて、改めて教えていただければと思います。

(答)前回も同様でありましたけれども、ハードの部分のものは、かなり進んでいったということは、そのときも思っておりました。ところが、ソフトの部分ですね、いわゆる心のケア、こういった問題については、その当時から私自身も重要であるという認識があります。引き続き、この問題は大変重要な課題として私は取り組んでまいりたいというふうに思いますし、さらに、特になりわい、水産業の問題は大変深刻だというふうに、私は知事からお伺いしました。したがって、魚種の不漁という、主要魚種の不漁という問題についてどのように対応していくか、またそれをどのように転換していくか、こういったところにも、お互いに協力し合っていきたいと、そのように思っております。

(以  上)


ページの先頭へ