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秋葉復興大臣記者会見録[令和4年9月23日]

令和4年9月23日(金)15:30~15:40  於)東京電力福島第一原子力発電所 

1.発言要旨

 本日は、双葉町、大熊町を訪問させていただきました。とりわけ双葉町に伺うのは、私も就任以来3回目ということになります。双葉町では、新型コロナウイルスの影響で3年ぶりとなりました、ふたばワールド2022に出席をさせていただき、双葉郡の皆様が町村を越えて一同に会し、地元の魅力を発信し実感できるイベントを、このように開催できたことは、ふるさとの絆をつなぎ、また復興に向けた推進力を高める上でも、とても有意義であり重要な取組だと実感いたしました。ちょうど、オープニングの10時の開催とともに、雨が上がりまして、双葉郡の着実な復興、明るい未来を指し示すようで、大変力強く感じましたし、お昼前、会場を後にする頃には、一般の家族連れの皆さんで大変にぎわっていたので、本当によかったなというふうに思っております。

 また、1,000人分の大鍋を頂きましたけども、大変おいしかったですし、各ブース等も地元の産品などが並び、本当に帰還された地元で、今皆さんがしっかり活躍をされていることについて、大変心強く感じた次第でございます。

 復興庁といたしましても、引き続き住民同士のつながりの維持あるいは再生に対する支援を通じて、地域の復興に全力で取り組んでまいりたいと思います。

 また、東日本大震災・原子力災害伝承館、及び東京電力福島第一原子力発電所を視察しました。復興や廃炉の取組についての発信状況を、この目で、今日は見ることができたわけでありますが、伝承館では津波で変形した消防車など、震災当時の様子が本当にタイムカプセルのように生々しく保存されているのを拝見し、また避難された皆様の御苦労を映像で説明を受けました。また、震災関連死でなくなった死者が、実際の死亡者よりも上回っているということも再認識をさせていただいたわけでありまして、こうした複合災害の教訓や知見というものを、しっかりと後世や世界に発信し生かしていく、そういった責務が我が国にはあるんじゃないかという問題意識も持たせていただきました。

 また、ここ東京電力福島第一原子力発電所を訪ねるのは、震災後、私も3回目でございますが、前回訪問させていただいたのがもう7年前ということで、大分7年前とは異なる風景を見させていただきました。廃炉に向けた作業が着実に進展しているなと思いますし、一方でまさにタンクが、所狭しと並べられている姿、7年前にはなかったわけでありまして、来春に向けて、しっかりと作業を前進させていかなければならないというふうに思いましたし、また、2つの「風」との闘いということを常日頃申し上げておりますが、風評・風化、特に風評に対してヒラメやあるいは鮑を使って、今、実験をしていただいている現場を見させていただきました。

 一番国民の皆様に対して、分かりやすい水の安全性をアピールする取組ではないかなというふうに思っておりますので、ぜひこうした東京電力の取組というものも、風評を払拭する上で、大きな一助になればいいのではないかという認識を持たせていただいたところでございます。いずれにいたしましても、今後1日も早い被災地の復興・再生に向けて、本日現場で伺った様々なお話や御意見というものを政策に生かして、力を尽くしてまいりたいと思います。



2.質疑応答

 

(問)処理水放水に関して来春第1回目ですけども、地元の漁業者に、いまだに反対の声もあります。その声に対してどう向き合っていくか、回答をお願いいたします。

(答)処理水の処分については、先送りできない重要な課題であります。国内外の方々の理解と協力が極めて重要でありまして、政府としても、復興庁としても、丁寧に継続的に努力を積み重ねてまいりたいと思います。

 一番重要なのは、科学的な根拠に基づく正確な情報や復興の進捗をしっかり発信をして、御理解をいただいていくということだと思っておりますので、これからもインターネットやラジオ、多くの媒体を活用しながら、効果的な情報発信に取り組んでいくということが大事でございます。また、来月から、民間有識者を含めた会議を新たに設けまして、さらなる情報発信の充実等の風評対策の推進に向けた検討をする予定でございます。

 いずれにいたしましても、これまでの基本方針や行動計画を踏まえた上で、政府一丸となって、決して風評被害を生じさせないという強い決意の下で、科学的なエビデンスに基づいた情報発信の風評対策に、引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思いますし、最後にお話をした東電のヒラメや鮑を使った、ああいったアピールというのは、非常に分かりやすいのではないかと思いますので、こうした面、来年から今、本格的に公開をしてやっていくというようなことも伺いましたので、合わせていい成果になるように、我々も寄り添った支援を引き続き継続してまいりたいと考えております。

 

(問)今回1F視察されるのが、震災後3回目、7年ぶりの視察ということなんですけども、改めて1Fを見てみて、復興に対してどのように復興庁として進めていくかというところを教えていただいてもよろしいでしょうか。

(答)本当に7年ぶりに伺って、まるで風景が変わったなという印象を持ちましたし、この建物ももちろんございませんでしたので、そういう意味では廃炉に向けた取組が、着実に進展しているんだなと、11年半が経過はしておりますけれども、一歩一歩着実に進んでいるなということを実感した次第です。復興の基本方針にもございますとおり、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の安全かつ着実な実施は、やはり福島に限らず復興の大前提であるというふうに認識しておりますので、こうした廃炉に向けた取組がこれからもスムーズに着実に進むように、また構内ではいわゆるトンネルの工事が、8月4日から始まったと伺っておりますが、そのためのクレーンの設置の現場も見てまいりました。沖合1キロへの放水ということの中で、より希釈の成果が加わって、非常に合理的な手法で、来春迎えることができるんじゃないかなというふうに思っておりますので、復興庁といたしましても、そうした東電の取組を、しっかり支えていかなければならないなというふうに思っております。

(以  上)


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