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秋葉復興大臣記者会見録[令和4年8月12日]

令和4年8月12日(金)17:25~17:40 於)福島県庁 

1.発言要旨

 

 どうも皆様、御苦労様です。

 本日、私が復興大臣に就任して初めての出張先として福島市をお伺いをし、内堀知事に復興大臣就任の御挨拶をさせていただいたところでございます。

 内堀知事には、復興大臣として、山積する重要な課題に、福島県と緊密に連携しつつ、国が前面に立って取り組むとともに、現場主義を徹底し、被災者の心にしっかりと寄り添いながら、被災地の復興に全力を向けて取り組んでいく決意を、お話をさせていただいたところでございます。

 特に、私の場合には、選挙区が仙台市で、沿岸部全て私の選挙区で、まさに被災地の当事者ということ、そして生まれ育ちが宮城県の丸森町でございまして、高校卒業するまで丸森におりましたので、もう相馬や新地、あるいはこの福島市とも、阿武急でつながっていたり、もともと本当に福島とは身近に御縁を感じているエリアでございますので、被災地選出の議員としてもしっかりと11年前のあの戦場のような光景、忘れることができません。そういった原点を常に心がけながら、連携を密にしていきたいと思いますし、地元の村井知事とは、もちろん携帯でしょっちゅうやり取りしているわけですが、復興副大臣時代から特に内堀知事ともお付き合いがいろんなところでございましたけれども、携帯番号まで伺ってなかったもんですから、早速、携帯番号もお伺いをして、何かあれば直接私の携帯鳴らしてくださいということで、番号も交換をさせていただいたところでございます。

 さらに、内堀知事からは、非常に思いの籠もった御意見をいただくことができたなと、特に3つのことを心がけていただきたいというお話がありました。

 1つは、この復興・再生の問題というのは、長い闘いだということを忘れないでほしい。そして、一部、帰還困難区域の解除がなされたばかりであり、そういう意味で、今、ようやくスタートラインに立ったと、そういう認識も大事なんで持ってほしいということもありました。そして、この災害は、本質的には原子力災害なので、30年から40年単位で考えていかなきゃいけないというお話があって、ごもっともなお話だなと思って伺った次第です。

 そして、2点目は、私も冒頭、現地現場主義を大事にしたいという話をしたんですけれども、内堀知事のほうからも、やはり現場主義は重要だという2つ目のポイントのお話がありました。

 特に印象的だったのは、12市町村によってもそれぞれ違いが大きいけれども、その市町村の中でも大変違いが大きいんだということを肌身で感じてほしいというお話があって、私自身もこれまで現地現場主義ということを政治信条に掲げて政治家として取り組んでまいりましたので、本当に内堀知事のおっしゃることは膝を打つように理解できることでありまして、なるほどなと思った次第でございます。私も、できるだけ早い時期に12市町村はもちろんのこと、福島県内全ての市町村長さんに御挨拶をさせていただきたいというふうに思っております。

 そして、最後にございましたのは、内閣の決意の問題だということを内堀知事はおっしゃいました。具体的には、第二次安倍政権以来、安倍元総理が発したことでございますけれども、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の復興なし、これはもう9年前の第二次安倍政権樹立以来、ずっと一貫して私たちのスローガン、目標にしてきた言葉だと思います。同時に、安倍内閣、そしてそれに続く菅内閣、そして現在の岸田政権においても、全閣僚が復興大臣のつもりで取り組んでほしいと、こういうことでございますので、それを改めて内堀知事から御指摘をいただいて、認識を新たに取り組んでいくことが大事だなというふうに思ったところでございます。

 

2.質疑応答

 

(問)大臣、知事との会談の冒頭で、帰還困難区域の拠点外の地域の避難解除と、あとALPS処理水の問題と国際研究教育機構を重要課題として挙げてらっしゃいましたが、その件について具体的にどういうふうに取り組んでいくかということと、あとクローズ部分で知事から何か、その3点について要望などありましたでしょうか。

(答)内堀知事は、これからの帰還に当たって、やはり市町村に線が引いてあるわけじゃないけれども、同じ市町村の中でも様々な違いがあって、そして優先順位をつけていくという中で、線を引いたことによって、何とおっしゃったかな、分断が生まれている実情があるというようなことのお話がありましたので、そういったことを、やはり県民の皆さんのまさにそういった思いを踏まえての知事の御発言だったろうというふうに思いますので、そういう意味で12市町村なら全ての事情が違うということ、そしてその12市町村のそれぞれの中においても、さらに事情が違うんだということ。

 だから、そういう意味では非常に言わば杓子定規ではなくて、実情、今、被災されている、避難されている皆さんのお気持ちというのをやはり踏まえて、本当に取り組んでいくことが大事なんだろうというふうに思っております。

 基本的に政府としては、避難されている方々、将来的に全て解除して、復興・再生に責任を持って取り組んでいくということが、その決意でありまして、私自身も便宜的にといいますか、一日でも早く帰還していただけるように、解除地域と解除区域外というふうには分けざるを得ませんでしたけれども、しかし、全ての方々が解除して戻ってきてもらえるようにしていくということが、最もまず基本でなければならないというふうに認識しております。

 拠点区域外については、昨年の8月に決定しました基本方針に基づきまして、まずは2020年代をかけて帰還意向のある住民の方々が帰還できるよう、皆様に今後の進め方を御相談させていただいていると承知しておりますけれども、先ほど申し上げたような実情を踏まえて対応していくということが、我々復興庁として基本姿勢でなければならないというふうに認識しております。

 ALPS処理の問題についても、知事とは意見交換、簡単にさせていただきました。

 非常に印象的だったのは、この処理水の問題というのは、もちろん風評被害ということを丁寧に私たちも説明を尽くしていかなきゃいけませんけれども、実は、福島県の問題のように見えて、ジャパン・プロブレムだという知事の言葉が非常に印象的でした。

 確かに、先ほども市町村に便宜的に線は引いてありますけれども、生活実態あるいは地域の一体感というのは、線のとおりではもちろんない。そして、ALPSのこの処理水というのも、私の選挙区も仙台市なわけでありますが、海に線を引いてるわけではありませんので、巡ってくるという意味では、まさに内堀知事のおっしゃったとおりだなという認識を持ちましたので、私の地元でも漁業関係者の方々から風評被害がないように、あるいは流さないでほしいということも含めた特に強い要望が届いてまいっておりますので、私も被災地の選出の議員として大変、県民の皆さんのお気持ちというのは理解できるところございますので、そういった地域の皆さんのお声というものをしっかり踏まえながら、丁寧に説明をしていくということが、まずもって重要なんだろうというふうに思っております。

 

(問)先ほどの発言の中で、12市町村の首長さんにもできるだけ早くお会いするという御所存が示されましたが、住民の方などの要望なども聞いていくお考えが現時点であるのか、その辺のところをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。

(答)先ほど申し上げたとおり、原子力災害被災12市町村のみならず、会津地方も含めて全て訪れたいというふうに思っております。

 また、ちょうどこの時期、お盆とも重なりましたけれども、まずは一番最初に福島にお伺いをいたしましたが、明日明後日が土日になりますので、役所の皆様にも御迷惑をおかけするわけにもいかないということで、来週の16日に岩手県の達増知事、そして17日に地元の宮城県ということで村井知事に訪問する予定でございます。

 当然、その際に機会があれば、もちろん地元住民の皆さんの意見も聞く機会が作れれば作っていきたいなというふうにも思っております。

 

(問)先ほどちょっと処理水の関係で、さっき風評の話がおっしゃられましたけども、来年の春に控えているということで、国民的な理解をどうやって醸成していくかというのは、まさにこの大臣に就任にされて喫緊の問題だと思うんですけど、どういった決意で取り組んでいくのでしょうか。

(答)このALPS処理水については、ほんとに国内外の方々の理解と協力というのが大前提だというふうに思っております。

 とりわけ、漁業関係者など、地元をはじめほんとに地域の皆さんの御理解ということが得られなければ、なかなか来春、すんなりというわけにもいかないと思いますので、御指摘のとおり、国民的な理解を得られるように復興庁を挙げてそうした丁寧な説明をしてまいりたいというふうに思っておりますし、様々な情報の発信も的確に進めていかなければならないなというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、基本方針や行動計画というものをしっかり踏まえて、復興庁のみならず政府全体で一丸となって、決して風評被害を生じさせないという強い決意の下で、科学的根拠に基づいた情報発信等の風評対策に、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと、そんな思いでございます。

 どうもありがとうございました。

(以  上)


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