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平沢復興大臣記者会見録[令和3年9月17日]

(令和3年9月17日(金)10:49~11:01 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨

 冒頭発言なし

 

2.質疑応答

(問)菅内閣が発足して丸一年が経過しましたけれども、大臣として、最もこの1年間に印象に残っていることというのは何でしょうか。

(答)いろんなことが強く印象に残っておりますけれども、とりわけ、福島の原発の被災地にはまだ多くの方が避難されているということもそうですけれども、実際に行ってみると、立ち入りができない、そこに居住することができないので皆さん避難されていると。その一部の住宅を見せていただきましたけれども、全く荒れ放題でございまして。10年経ちましたけれど、10年経っても復興は全然まだ終わっていないなと、まさにこれからだなと。しかも、特に原発からの復興というのは極めて大きいというか、問題が難しいなと。これにしっかり取り組んでいくことが私たちの大きな務めではないかなという感じを受けまして。特にその住居を見て、皆さんは見られたかどうか分かりませんけど、とにかく家の中は荒れ放題の荒れ放題。それで、イノシシだ何だというのがめちゃめちゃ家の中を食い荒らしている。とても人間がもう一回住めるような場所にはなっていないんですけれども、そんな状態の家を見せていただいて、これは本当に大変だなと、地元の方のご苦労は多いなと。そういった地元の皆さん方をお手伝いするのが私たちの仕事ですから、私たちはまだまだやることがたくさんあるなという感じを受けます。

(問)大臣として幅広くいろいろ復興に取り組まれてきたと思うんですけれども、ご自身で最も力を入れてきたことというのを教えてください。

(答)いろいろなところに力を入れてきたんですけれども、帰還困難区域、これをできるだけ早く無くすような形でもっていければというのが私の強い思いでございまして。今、福島の2.4%が立ち入りできない、それで3万5,000人が避難している。そんな状態がいつまでも続くようなことは全くあってはならないので、それこそ、私はその思いはいつも言わせていただいたつもりですけれども、こういった状況を1日も早く改善するべく、みんなで力を合わせて取り組んでいく必要があるなと。

 もちろん、地元の方のご要望、ご意見を十分聞いているのですけれども、そのご要望を100%取り入れるということは難しくても、少しでもそういった地元の方のお気持ちに寄り添って、そのご要望を踏まえてやれるように、しっかり取り組む必要があるのではないかなと思います。

(問)自民党総裁選でお伺いします。先ほど正式に河野さん、岸田さん、高市さん、野田さんが立候補を届け出ましたけれども、改めて今、正式に届け出があったというタイミングで大臣の支持される候補がいれば、その候補と理由についてお聞かせいただければと思います。

(答)今回4人の方が最終的に立候補、出馬を決めたということでございまして、私はその4人の方、いずれも大変に親しい関係にあるわけなので。その4人の方から、是非応援してほしいということはもちろんですけれども、その他、選対に入ってほしい、名簿をあれしてほしいというようなことをいろいろ言われましたけれども、皆さん大変に懇意にしていた方が4人出られるということで、私自身は、どなたを今回自分は応援しているかということは一切伏せさせていただいているわけでございます。

 いずれにしましても、日本の政治が大変に厳しいときに、特に自民党の政治が大変ある意味では行き詰まっているようなときに、今度の総裁選が新しいリーダーを選ぶために行われるわけでございまして。これは党員を全部入れて行われるわけでございますけど、今党員は110万人を超えていると思います。いずれにしましても、そういった方々の意見を踏まえて、私は4人の誰が選ばれても大丈夫と思いますけれども、開かれた形で次のリーダーにふさわしい方が選ばれて、そして自民党改革というより日本を改革してもらえればというふうに思っております。

 短い期間の闘いですけれども、是非いろんな議論を闊達に行っていただいて、そして国民のご意見も頂いて、そして是非素晴らしい総裁選になってくれればというのが私の願いでございます。

(問)私も自民党総裁選に関してお聞きしたいと思います。平沢大臣は先週の会見で、復興は日本全体の問題であるとお話ししていました。ただ、私が取材する限り、今回の総裁選の候補者の方たちは、復興の政策について語る場面がちょっと少ないのではないかというように感じます。

 処理水の処分ですとか、除染土壌の県外最終処分ですとか、やはり復興に関して国民的議論というのがまさに必要な中、大臣が各候補者の方の復興政策について、多いか少ないかなどの率直な受け止めと、今後の論戦への期待などを改めて聞かせていただければと思います。

(答)大変いいご質問を頂きまして、ありがとうございました。

 復興について、一部の候補者はこの問題にしっかりした視点を持っておられて、そしてそのことをお話しになっておりますけれども。ただ、4人全員の詳細は見ていませんけど、その中で復興のことを取り上げているのはほとんどないという状況でございまして、正直言って、本当に残念だなと。それはわれわれの普段の向け方にもあるいはあるのかなという感じがしますけれども。

しかし、復興は大変に重要な問題で、ともかく東北の復興というのは日本の復興につながるわけで、そして、東北が元気でなければ日本が元気にならない。ですから、その意味では大変大事な復興でございまして。その復興が今回の総裁選でほとんど取り上げられていないというのは残念で、それはいろんな機会に私も申し上げようと思っていたところでございまして。まだ始まっていませんけれども、これから始まるのにあたって、これを申し上げているところで。

私のところに、本人ではなくて選対の方、私に選対に入ってくれとか言ってきた方には、何よりまずは、復興にほとんど触れられていないけれども、これもしっかり入れてほしいということは申し上げているところでございまして。これからもしっかりそのことを引き続き主張し続けていきたいということで考えております。

 ちなみに、候補者の中には復興のことを取り上げている候補者もいることはいるんです。お1人ですけれども。取り上げて、それで、復興庁の仕事をもうちょっと拡充したらどうかというようなことを言っておられる方もおられます。トータルで言えば、あまりというか、ほとんど触れられていないというのが事実でございまして、そこは正直言って残念で。もしこれに非常に関心を持っていたら、必ずこれは出てくるはずでございますので。ですから、本当に党の中の一部の人がやる仕事というふうにとられてしまうと駄目なので、やっぱり復興の問題というのは全員で取り組む問題なので。その意味で、この問題については引き続き関係方面にはしっかり申し上げていきたいということで考えております。

(問)ちょっと話が変わるんですけれども、中国がTPPに正式に加盟申請をしたという報道があるんですけれども。こういう自由貿易に対しての参加というのは、ある意味歓迎すべき点もあるんでしょうけれども、かたや中国というのは、福島県産をはじめとして東日本大震災の被災地の食品の輸入規制というものをずっと続けていると。こういった国が自由な貿易圏の中に入るということに対して、何かお考えがありましたらお聞かせいただければと思います。

(答)私はそのことは報道で知っただけで、それ以上のことは分からないので何とも言いようがないんですけれども。

 いずれにしましても、中国がTPPに加盟申請するということは、何らかの思惑というか、何らかの狙いがない限りやるはずはないわけで、その狙いについてはしっかり専門の方からお聞きしたいなと思っていたところでございます。

 いずれにしましても、中国は元々国際機関というのを大事にするときもありますし、私の経験では、中国は国際機関を全く無視することもあります。また、国際条約についても、大事にするときもあれば、都合のいいときには大事にしますし、そうでないときは全く別にしていませんので。そういった中国の動きですから、その辺は動きを、発言の真意というのはよく検討して、それから私もコメントしたいと思いますので、よろしくご理解いただければと思います。

    
(以  上)

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