1.発言要旨
おはようございます。
私のほうから冒頭一つ申し上げます。
前々から申し上げていましたけれども、復興庁においては、「東日本大震災復興の教訓・ノウハウ集」を委託調査事業で作成しておりましたけれども、完成しましたので本日、公表させていただく予定でございます。ホームページで公表させていただく予定でございます。
本「教訓・ノウハウ集」は、震災からの復旧・復興にかかる膨大な取り組み事例から教訓やノウハウを抽出しまして取りまとめたものでございまして、主として地方公共団体の職員、あるいは民間団体などに幅広く御活用いただきたいということで考えております。
なお、震災の記録や教訓を取りまとめていく作業は、このノウハウ集で終了というわけではございません。今後とも各方面からの御意見をいただきながら取り組みを進めていきたいということで考えております。この件についての詳細は、事務局のほうにお問い合わせをお願いしたいと思います。
冒頭、私のほうからは以上でございます。
2.質疑応答
(問)オリパラの関係でお伺いしたいと思います。先日、海外からの一般観客の受け入れが断念されたということで正式に決まりましたが、やはり、「復興五輪」の理念の一つに被災地の復興した姿を全世界に発信するというのがあったと思います。やはり、海外からの観客の受け入れが断念されるということで、運営に大きな影響があると思うのですが、復興庁としてどういった対応をしていくのか改めてお伺いできればと思います。
(答)「復興五輪」ということで、1年間延期の大会ですけれども、いよいよ開催が間近に迫ってきたわけですけれども、そのときに海外からの観光客が今回はないということが決められたわけでございまして。いずれにしろ安全で安心な大会をやるということが何より大事なことでございまして、そのために海外からの観客を入れることがかなわなかったということなんで、これはもうやむを得なかったなとは思いますけれども。
しかし、極めて残念で、本当に恐らく失望している方も大変多いだろうと思います。私たちも本当に残念だと思います。なぜならば、こうした交流を通じて、また日本に対する、いわば、いろんな大きな海外の皆さんの御理解が深まっていくということもあるわけで、とりわけ大きな災害を経験した日本がどうなっているのかということも知ってもらう絶好のチャンスでもあったわけなので。もちろんネットとか、そういったいろんな情報発信はしていますけれども、しかし、それにしても、やっぱり絶好のチャンスの一つが失われてしまったわけで、その意味では残念ですけれども、しかし、安全、安心な大会を実現するためという大きな目的のためにこういうことになってしまったわけで、やむを得ないかなと。しかし、残念だと。
ですけれども、いわばそういった中でこの大会が成功するように最大限、海外からの観客は来られませんけれども、私たちは全力で取り組んでいかなければいけないと、そして何としても成功させなければいけないということで考えております。
(問)大臣、冒頭御発表がありました復興の事例集のことでお尋ねします。東日本大震災から10年の節目を迎えましたけど、今回、緊急事態宣言が続いていた関係で、なかなか大々的なイベント等が10周年に合わせてリアルでは開催できなくて、今回、復興庁としても、せっかく作ったノウハウ集をホームページに掲揚するというふうな形になるかと思うのですが、改めて、対面とかシンポジウム、フォーラムなどで、この事例集を全国の自治体の方々に直接説明するような機会というのを設ける考えはございませんでしょうか。
(答)これだけの大きな大災害であったわけで、そこでいろんな方がいろんな経験をされたわけです。その中には貴重な経験がいっぱい含まれているわけですから、それをその人の記憶とか経験に限ってしまうというのは極めて残念だし、もったいない。要するに、これはやっぱり将来のために、是非、生かしていかなければいけないわけで。400ページぐらいなんですけれども、400ページぐらいの事例集も含めて、これは冊子、本みたいになっているわけですけれども、これは全てじゃないわけで、要するに反応を見ながら、まだ次の第2弾、第3弾というのも考えていかなければいけないなと。
いずれにしましても、この冊子に非常に関心が高くて、注目している方も大勢おられるわけでございまして、そういった方々の期待に応えるという意味もありますけど、それ以上に、こういった災害がまた起こることは当然あり得るわけですから、そういうときの一つの大きな教訓というか、いわば大きな警鐘にもなるわけですから、そういった人たちには是非見てもらいたいと。
ですから、一言で言えば、今回のこの教訓・ノウハウ集を是非見てもらいたいのは誰かというと、国民の皆さんみんなに見てもらいたいんですけど、いつ災害が起こるか分かんないですから。ただ、ちょっと分厚いですから、それはなかなか難しいとしても、是非見てもらいたいのは、災害を担当する方々、例えば全国の市役所とかなんかの担当者、それから、あとは町会自治会のそういった担当者、警備担当者とか、そういったいろんな方が何か災害があったときに担当されるわけですけれども、そうした方々には、是非、私は見てもらいたいなと思いますけど。
(問)今の復興の教訓を受け継ぐ取り組みについてお伺いしたいんですが、先般閣議決定した復興の基本方針で、復興庁内でも災害担当の部署と今回の東日本大震災で得られた教訓を共有するための部署等を設けるというふうに盛り込まれていますが、新年度以降、新しい班という形で組織が発足するかと思いますが、どのような組織にしたいか大臣のお考えをお聞かせください。
(答)今のお話はこれからでございまして。例えば今度新しく、4月に私たちの審議官と言いますか、担当の幹部を1人置くことにしております。そういったことを通じて、この問題にみんな関心を持って、それで、みんな常に注意を払って、そしてそういった記憶を継承していきたいということで考えております。
いずれにしましても、このノウハウ集は、私は日本だけじゃなくて海外の方も関心を持っていると聞いておりますので、海外の方にも、是非、見てもらいたいと。日本の方はもちろんですし。それで、最初、自治体に全部お配りしますので、自治体にお配りして、その反響を見ながら今後、どういうふうに取り組んでいくか、これを扱っていくかということをまた検討していきたいということで考えております。
(以 上)
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