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平沢復興大臣記者会見録[令和3年2月26日]

(令和3年2月26日(金)9:15~9:36 於)復興庁621会議室)

1.発言要旨

  おはようございます。

  それでは、私のほうから幾つか申し上げさせていただきたいと思います。

  まず初めに、13日に発生した福島県沖を震源とする地震についてですけれども、昨日25日、福島市内で地震による死者の方が確認されました。謹んでお悔やみを申し上げたいと思います。

  1点目ですけれども、本日、関係閣僚会議におきまして、「令和3年福島県沖を震源とする地震にかかる支援策」が取りまとめられたところでございます。復興庁の対応としましては、復興特会において、復興事業として実施している事業が被災しているかどうか今、確認中ですけれども、被災した場合には必要な支援を行うということにしております。政府として、この取りまとめに沿って引き続き被災地の復旧・復興に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。

  2点目ですけれども、第36回復興推進委員会を3月1日に開催することにしております。当日は復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針の改定案について説明して、御意見をいただくことにしております。この復興委員会の詳細については事務局に御確認いただきたいと思います。

  3点目ですけれども、風評払拭に向けた取り組みの一環としまして、福島県産の農産物等の魅力や安全性をお伝えするYouTube動画の「おいしい福島」の第4弾を3月4日に公開することにしております。第4弾では、魚類学者、タレントとして幅広い層に人気のあります、さかなクンに登場いただきまして、常磐もののヒラメ、ホッキ貝、アンコウを題材に、水揚げの様子や常磐ものの魅力や安全性を伝える動画3本、それから、有名シェフによる常磐もののヒラメを使った料理を紹介する動画1本、計4本を公開することとしております。魅力を感じていただけた方にはすぐに福島県産の農産物を購入いただけるよう、福島県が運営するインターネット通販サイト、「ふくしまプライド便」にリンクすることもできるようになっております。

  昨年の12月に第1弾を公開したわけですけれども、第3弾までで再生回数は合計で150万回を超えております。第4弾の公開によりまして、さらに多くの方に福島県産の農産物等の魅力、それと安全性を届けていければと考えております。それについても、詳細は事務方にお尋ねいただきたいと思います。

  それから4点目ですけれども、海外の風評払拭に向けた取り組みの一環としまして、160の国・地域に向けまして、福島県を中心とする東北の魅力を伝えるテレビ番組をNHKワールドJAPANで放送することにしております。全3編でございまして、エピソード1とエピソード2では、福島のおいしい水をテーマに、福島の農産物の魅力、安全性などを紹介することにしております。エピソード3では、海外でも人気のエンターテイナーと一緒に、「みちのく潮風トレイル」を巡りながら、岩手、宮城の魅力を紹介することとしております。また、被災から復興していく様子を追った定点映像も見どころでございます。

  日本では3月4日から9日にかけまして、ケーブルテレビで放送させていただくことにしております。放送終了後には、復興庁YouTubeチャンネルでも公開する予定にしておりますので、多くの方に福島県、岩手県、宮城県の魅力を届けていければと考えております。

  私からは以上です。

 

2.質疑応答

(問)福島県沖地震に関する支援策の関係でお伺いします。今後、復興特会の事業の被災状況を確認するということですけれども、現時点で確認されている被害等がありましたらお伺いします。

(答)現時点では、岩沼市、東松島市、山元町、亘理町における農地の液状化、農道等の亀裂、それから、東松島市における漁港施設の工事用道路の被害、塩竈市における海岸保全施設の被害、こういったことが生じているわけでございまして、これらにつきましては交付済みの既定経費の活用、それから東日本大震災復興交付金の追加配分等の支援を検討しているところでございます。

  引き続き、被災状況の把握に努めるともに、今般取りまとめた支援策に基づく対応を速やかに検討していきたいと考えております。

(問)同じく地震の被害に関してなんですけれども、具体的には今、大臣がおっしゃられた被害があるということで、復興交付金なども活用されていくということなんですけれども、その被害額とか、全体的なものが幾らぐらいになるのかというのは出ているのでしょうか。

(答)それは、今のところまだ出ていないですね。私も聞いているところなんですけれども、実態の全体の把握がまだできていませんので、被害総額は出ていません。

(問)追加でなんですけれども、復興特会を今回使われるということで、復興庁としての役割の部分ですけれども、以前の会見でも質問など出ていたかとは思うのですが。復興庁は被災地との調整役というかパイプもあると思うので主体的になって取り組むべきなのかと思うんですけれども、そのあたり、復興庁の役割についてはどのように考えてでしょうか。

(答)もちろん、国土交通省とか、そういったところもいろいろと関係してきます、あるいは農水省とか。ただ、復興庁の場合は復興関係の事業をいろいろやっていますので、そういった事業は、いろいろと今回の被害を受けているということもありますので、そういったところにつきましては復興特会からお金を出すということを検討していきたいということで考えております。復興庁としては、実施している事業が被災した場合には必要な支援を行う、こういうことでございます。

(問)冒頭発言がありました、「おいしい福島」の動画に関してなんですけれども、大臣から150万回を3弾もあって超えているというようなお話がありました。この反響についての大臣の受けとめと、インターネットを活用した広報に対する手応えなどがありましたらお伺いします。

(答)インターネット、今回は大変に、今のところいい反響がありまして、大変大きな反響がありまして、中身次第じゃないでしょうかね。中身が、今回もさかなクンとかそういった形で視聴者の関心を引くようなつくりになっていますので、そうすれば、大きなアクセスがあるということが言えるのではないかなと。

  作っても、全く宝の持ち腐れになってはだめなんで、しっかり多くの方に見ていただいて、それで正しい理解を、福島の、あるいは東北の農産物等に対して知ってもらうと、あるいは東北に行ってみようという気持ちになってもらうと。こういったことが重要なのではないかなと思います。

  ちなみに、これまで使った方は、第1弾では料理研究家のリュウジさんという方を使って、第2弾ではフードエンターテイナーのフォーリンデブはっしーさんという方を使っています。第3弾では、お笑い芸人のロバート馬場さんという方を使っています。そういった登場してくださった方もよかったということは言えるのではないかなと思います。

  それからもう一つ、NHKワールドで今度はやりますけど、外国で見てもらうというのは大変に意味があるのではないかなと思います。まだ15の国・地域が福島産の農産物等について差別的な対応をしているわけで。この前、フォーリンプレスセンターで私が講演した後の質疑応答の中で、大体二つの課題、問題に質問が集中したんですけれども、一つは原発関係で、もう一つは、そういった福島の、あるいは東北の農産物が海外で差別されていると、なぜ差別されているかと、この二つでした、質問は。いろいろありましたけれども、要するにこのどちらかのジャンルに入る質問でしたので、やっぱり海外の方も非常にこの問題には関心を持っておられました。

ですから、私は福島、東北の農水産物がこういう形で依然として15の国・地域で差別的対応を受けているというのは、いわば誤解に基づくのではないかということで申し上げたんですけど、外国の方の中には、いや、そうじゃないよ、公平な、もうちょっと客観的な第三者によってきちんと評価させたほうがいいとか何とか言ってますから、IAEA(国際原子力機関)できちんと評価をしていますよということも申し上げておいたんですけど。まだ非常に誤解されているところがたまにあるなという感じがしますので、そこはしっかりと私たちのほうで情報発信に努めていかなければならないと思うんですけど、こういった今回の取り組みは、その一助になるのではないかなと思います。

(問)冒頭に御発言があった復興推進委員会のことでお伺いしたいんですけれども、復興推進委員会では被災3県の知事さんの意見と有識者の意見を伺うということで、その後も、復興推進会議ですとか、閣議決定とか、そのあたりのスケジュールは今のところどのような感じなのでしょうか。

(答)その後は、今は日にち等はまだ決まっていませんけど、おっしゃるようなスケジュールになると思います。ただ、日にち等はまだ全然決まっていません。

(問)「復興五輪」の聖火リレーの関係でお伺いしたいんですけれども、感染症対策の内容が正式に決まりまして、沿道で歓声を上げないなど、いろいろな制約がある中でのリレーになる見通しですが、復興をPRするという観点で、大臣の聖火リレーの対策に対しての受けとめをお伺いします。

(答)聖火リレーがいよいよ始まるわけですけれども、当然のことながら、一番大きな問題は感染症対策でございまして、こうした感染症対策を含めまして、聖火リレーの準備につきましては組織委員会と各県との連携により進められることでございますので、私たちもそういった調整状況をしっかりと見て、そして協力していきたいということで考えております。

  来月、福島県のJヴィレッジにおける聖火リレーのグランドスタートに向けまして、復興庁としても今後の動向を注視していきたいと、そして、できる限りの私たちができる協力はしていきたいと考えております。

(問)今回の福島沖地震と東京電力の福島第一原発と東電の対応についてちょっと伺いたいんですが。先日、東電から汚染水ですとか処理水を保管しているタンクにずれが見つかったということが発表されまして、今回のこの地震に対する東電の対応については、地震計の故障が、工事していたために地震の震度のデータがとれなかったですとか、そういったことがわかっていて、こうしたことを直接指導・監督するのは経産省だということは承知しているんですけれども、第一原発の安全確保というのは、今後の福島の復興を進めるに当たっても大前提のことで、しかも、今から復興庁としても福島県としても移住・定住ですとか、交流人口拡大ですとか、こういったことを進めていこうという中で、第一原発に対する不安ですとか、そういったことはあってはならないと思うんですけれども、今回の全体的な一連の流れの受けとめを教えていただきたいんですけれども。

(答)言われましたように、経産省が所管しているわけでございまして、梶山大臣と規制委員会の両方から指導したということで聞いておりまして。ただ、一言で言えば、東京電力は私たちにとっても重要な関係先になるんですけれども、ともかく国民の皆さんの信頼が得られるようにしっかりやってもらいたいなと。今回でも、東京電力の対応につきましては、いろいろと今、私は詳しくわかりませんけど、指摘されているところでございまして。東京電力は一度大きな国民の信頼を失っている。今、職員の皆さんは必死に頑張っているところなので、またこういう、皆さん見ていますから、はるかに厳しい目で見ているわけですから、そのことを十分自覚して、東京電力の皆さん方には、やっぱり、もうこれ以上国民の皆さんの信頼を失うことはできないと、傷つけることはできないという、いわば崖っぷちに立つつもりで必死になって信頼の回復に努めていただきたいなと。今回の指導を受けられたようなことが本当にあったとすれば、残念だなと。東京電力には、是非、しっかりしてもらいたいなと、そんな気持ちでございます。

(問)先ほど、地震の被災地支援策についてちょっと伺い忘れたんですけれども、このタイミングで被災地の例えば中小企業に支援策を講じるなど、対応が少しずつ出てくるかと思うんですけれども、今、被災地に改めてそういうふうに支援するという意義というところを大臣としてどう受け取っているかお願いします。

(答)いろいろ言っているんですけれども、被災地がですね、地震があり、そしてその間に台風とか何かがありまして、そしてまたこの地震とか、本震のときより大きいような地震とも思えるような地震が来たわけですから、私は、何で福島、東北は二重、三重、四重にこういった苦しい目に遭わなければならないのかなという思いを強くしていますけれども、いずれにしましても、その結果、いろいろな多くの被害が出ていることも間違いありませんし、おっしゃるように中小企業とかそういったところでもいろいろと出ていると聞いておりますので、まずは実態把握ですね、どういう状況になるのか。もちろん、コロナウイルスの関係では、全国、皆さんどこでも同じように苦しんでいるんですけれども、コロナウイルスの関係とは別にして、今回の地震なんかで、また別途そういった形で苦しみが加わっているのが東北でございますので、そういった中から私たちは、実態としてどの程度皆さんが困っておられるのか、苦しんでおられるのかということを正確に把握して、その上で、それをできるだけ迅速にやって、その上で対応は、できるだけ皆さん方、地域の困っておられる方々に寄り添った、立場に寄り添った形の支援をできるだけ早くやっていければということで考えております。

  昨日、福島県の知事とテレビ会談をやりましたけど、そこでもそういうことで、まず実態を把握した上で、できる限り支援は考えていきますということは申し上げたところでございますけれども、これは東北全般に通じることでございます。

 

 
 (以  上)

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