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吉野復興大臣記者会見録[平成30年9月25日]

吉野復興大臣閣議後記者会見録(平成30年9月25日(火)10:41~10:51 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨
 今日の報告は1点です。
 東日本大震災により、やむを得ず学校の校庭に建設された仮設住宅は、ピーク時の平成23年度には岩手県と宮城県で計67校となっておりました。
 復興庁としては、被災者支援総合交付金の活用によって、被災自治体と連携し、その解消に取り組んでまいったところでございます。その結果、平成30年8月末時点で計14校まで減少しており、平成31年度末には全て解消される見込みとなりました。
 詳細については、後ほど事務方より説明をさせていただきます。

2.質疑応答
(問)今回、校庭に建設された仮設住宅の解消に見込みが立ったということですけれども、これまで学校、校庭が使えないことによって、どういう課題があったと受け止めていて、平成31年度末までの解消に向けて、復興庁としてどのように取り組んでいくか、お願いします。
(答)子供たちの授業がなかなか思うようにできませんので、仮設住宅とあいている校庭を使って共存でやっている学校もございます。
 そういう意味では、子供たちの教育環境により重大な影響を与えているものでございますので、我々復興庁としては31年度末までに、今14校でございますけど、必ず解消していきたい、このように考えています。
(問)帰還困難区域についてお尋ねしたいのですが、双葉町の方で帰還困難区域に特定復興再生拠点区域を設けることに伴って、立ち入りの制限を緩和する検討を始めているというふうに伺っております。
 こちらの帰還困難区域への立ち入りの制限の緩和については、与党の7次提言にも盛り込まれておりまして、年末に向けて政府と検討していることですが、今回の緩和に当たって、どのようなところが論点となって、課題を解決するためにどのように政府として取り組む考えでいらっしゃいますか。
(答)あと1年半で常磐線が開通いたします。ですから、今、双葉駅を新しくつくろうという形で取り組んでいるところですけど、あと1年半後には常磐線開通と同時に一部解除ということをしておかないと、幾ら駅を改修しても電車がとまってくれませんので、一部解除に必ずなると思います。そこに向けて頑張っているところです。
 そういう中で、双葉町として一部制限緩和ということをきちんとやっていく、そういう意味では、これはどの町もそうですけど、その一歩が始まったというふうに私は理解をしております。
(問)その立ち入り制限の緩和に向けて、政府としてどのようなところを考えていらっしゃいますか。放射線被曝対策とか、あと立ち入りのバリケードの位置の変更とかというのが今度出てくるかと思うのですが。
(答)具体的には、そういうところまで踏み込んで具体的な対応の仕方になろうかと思いますけど、今の段階では、私は本当に第一歩が始まったんだなという、そういう理解をしているところです。
(問)校庭仮設の撤去のことでお伺いします。
 昨年の段階で、平成30年度中にもできれば撤去したいという自治体の声もあったと思うのですけれども、それが事実上1年間延びるということですけれども、この遅れとなった要因と、そこに対しての大臣の所感があればお願いします。
(答)福島は学校に仮設を立てたところはございません。ただ、仮設店舗は学校の校庭に建てたところがあるのですけど、住宅としてはございません。岩手、宮城のところで、平成30年度にも解消したいという思いがあったことは承知しておりますけど、そこに向けて自治体と我々とともに努力をしてきた結果、平成31年度までには全部解消するという見込みが立ったというところでございます。
(問)なぜ遅れたかということも併せてお願いしたいのですけれども。
(答)総合交付金を使ってのソフト事業です。入居を促進するソフト事業を行っておりましたけど、避難を余儀なくされている方々、仮設に入っている方々等の個別的な意見もございますので、その辺のところができなかったのかなというふうに思っているところです。
(問)今の校庭の仮設の関係で、もう一点伺いたいのですけれども、今現在で、まだ校庭に仮設住宅が残っているところのリストを見ると、岩手だと陸前高田ですとか大槌とか、あと宮城は南三陸というところで、市街地、中心部で被害の規模がかなり大きかった自治体がどうしても残っておりますけれども、そういうところで校庭の仮設住宅が解消され撤去されるということになると、見た目の上でも復興が進んでいるということが地元の人にしてみれば感じられるのかなと思うのですけれども、その辺りについての大臣の所感はいかがでしょうか。
(答)おっしゃるとおりでありまして、校庭で震災前のように子供たちが元気に学んでいく姿、運動をしていくという姿が、市民の皆様方にとっては復興への大きな一歩を進んだんだなという思いを持ってもらうことができると思いますので、おっしゃるとおりであると思います。
(問)今回の校庭に建てられた仮設に関してお伺いしたいんですけれども、今まで大臣は、児童の面、地域住民の面から解消の意義についてお話しいただいたのですけれども、実際にそこにお住まいだった方に関して、今回のことがどんなような意義があるか、感想をお願いできますでしょうか。
(答)仮設住宅は本当に狭いものですので、住民の方々にとっては災害公営住宅、これは十分な広さもとってございます。ただ、仮設から災害公営住宅に移るとなると、また抽選で入る、せっかく仮設で築いたコミュニティーというのが、また崩れ去ってしまうという、そういう問題も生じてまいります。
 私も視察をする中で、災害公営住宅に移った方でも仮設の集会所に来て一緒に食事をしながら、きずなを深めていくという、そういう現場も見させていただきました。そういう意味のきずなづくり、そういうものを大切にしていくのが、これからの復興行政の中で大事なんだなということを見させていただきました。
(問)今の関連でお伺いしたいのですけれども、仮設住宅に住んでいる方が、裏を返せば生活再建が進むということだと思うんですけれども、仮設が解消されることについて、その辺りの御感想をもう一度お願いします。
(答)今のステージでは、生活再建、これが復興行政にとって一番の目標、課題でございますので、一人一人の避難を余儀なくされている被災者の皆様方がいかに生活再建ができるか、ここにいろんな形での支援をしていきたいというふうに思っているところです。

(以    上)

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