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竹下復興大臣記者会見録[平成27年8月25日]

竹下復興大臣定例記者会見録(平成27年8月25日(火)10:00~10:24 於)復興庁)

1.発言要旨
 本日、私からご報告することは1件でございます。
 被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定の公表でございます。お手元に資料を配布させていただいておりますが、子ども被災者支援法に基づく基本方針の改定について、本日、閣議決定をいたしましたので、公表するとともに、速やかに国会への報告を行います。パブリックコメントや説明会などでいただいたご意見を踏まえまして、必要な修正を行い、決定をしたものでございます。被災者からは、これで支援を打ち切るのではないかなどの、ご不安の声もいただいておりましたが、今回の改定基本方針に明記しているとおり、引き続き必要な支援を行ってまいります。詳細はこの後、ブリーフィングを行いますので、事務方にお尋ねいただければという次第でございます。私からは以上でございます。
2.質疑応答
(問)今回の改定なんですけれども、あらためて大臣から改定に至った意味合い、今後、来年から6年目に入っていきますけれども、どういう意図を持って今回の改定を行ったのか、お伺いします。
(答)もともと、この子ども被災者支援法というのは見直しを行うという規定がございまして、それに沿って見直しを行ったものでございます。それから、地域に住み続けていらっしゃる皆さん方、あるいは自主避難、あるいは避難をしていらっしゃる皆さん方、双方に関わる話でありますので、我々としましては、支援地域の見直しは行わないということをまず第一に決めさせていただきました。そして、その上で必要な支援、住み続けていらっしゃる方、あるいは帰りたい方、あるいは帰りたくないと考えていらっしゃる方、それぞれの事情に応じた支援をしていこうということを基本に考えたものでございます。
(問)関連で、今回の改定で復興庁としては、どういうふうに被災者の方々に支援を今後行っていくのか、お聞かせください。
(答)今、福島県の方で、避難をしていらっしゃる皆さん方に対しまして様々な支援方法をご検討いただいておるところでございます。それを今、見守っているところでございますが、県の方として、しっかりした対応を示していただければ、復興庁といたしましても、基本的に引き続き支援をしていくという基本は今までと変わりありませんので、そこはしっかりとやり抜いていこうと思っております。
(問)関連しまして、今後は定住や帰還に支援の重点を置くということなんですけれども、帰還を支援するというのは何となくイメージは湧くんですけれども、逆に帰還ではなく、その人の選択によって新たに移住するとか、そういう動きに対しても支援するということなんでしょうか。
(答)お一人お一人、事情が違いますので、どういう形の支援をすればいいかというのは、正直、多少悩ましい点がないわけではありません。けれども、引き続き支援をするということは、お一人お一人の事情に応じた支援というものを考えていくということでございまして、今、具体的には、どこにどなたがいらっしゃるか、一番よくわかっているのは、トータルとしてわかっているのは、福島県でありますので、福島県の方で、しっかりした対応策をまとめていただきたいということで動いているところでございます。
(問)今回、パブリックコメントもかなりたくさんの数が寄せられたということを聞いているんですけれども、このパブリックコメントを受けて、かなりこの基本方針に対して厳しい意見も多かったと思いますが、それを受けて、どういう点を変更されたというか、必要だと思って変更されたのかお聞かせください。
(答)1,500件を上回るパブリックコメントをいただきました。どう修正に反映したかということでございますが、引き続き必要な支援を行う旨をよりわかりやすくしたという点が1つであります。それは、支援対象地域を縮小または撤廃することが適当であると。しかしながら、いずれの地域に居住するかは被災者の判断であり、避難先での生活の定着化もあることから、当面、支援対象地域は縮小しないというのが基本的な一番大きな方向の一つでございます。それから、放射線の健康影響等に関する知見等について、わかりやすく伝えるということも重要であるといったようなことも盛り込んで修正を行っているところでございます。7月10日の公表段階におきましては、避難する状況にない、といたしておりましたけれども、パブリックコメント等でのご意見を受けて、閣議決定した改定基本方針では、新たに避難する状況にないと、修正をいたしました。これは現在、避難をされている方々に加えまして、支援対象地域に引き続きお住まいの方へのメッセージでもあるので、「新たに」という言葉をつけ加えさせていただいたところでございます。今後もご本人の選択に沿った必要な支援を行うこともはっきりと記載をしておるということでございます。
(問)今の点でもう一度確認なんですけれども、そうしますと、今、新たにというのが、一つ大きなポイントだというふうに認識したんですが、事故から4年半で、復興庁では前の根本大臣がチェルノブイリを視察するために、一昨年の5月にウクライナ等を訪問されたかと思います。そのときの両国のやりとりというのは情報開示請求してもほとんど黒塗りでして中身はわからないんですけれども、チェルノブイリは5年目に年間5ミリと1ミリの2つの基準をつくって、避難に対する支援、あるいはその他の健康支援をしているわけですが、日本はチェルノブイリのような幅広いエリアでの支援は行わないという方針が、今回の内容で固まったという認識でよろしいでしょうか。
(答)今までと変わりません。
(問)今までと変わらない。
(答)はい。
(問)大臣が今ほど、パブリックコメントを踏まえて修正された点をおっしゃっていただきましたけれども、不安について、丁寧に伝えることが重要であるというふうに、お話しいただいたかと思うんですけれども、そこのくだり、少し前を拝見させていただくと、いまだ十分に解消されていない被災者の放射線による健康影響に対する不安というふうに書かれていますけれども、もともと支援法の1条には、放射線が人の健康に及ぼす危険について、科学的に十分解明されていないというふうな書きぶりがされていたんですけれども、人の健康に及ぼす危険については、ある程度、解明がなされていて、今は不安があるというような状況だということなんでしょうか。質問は、リスクとその不安ということの関係を健康調査のほうでどう捉えているのかがよくわからなかったんですけれども。
(答)我々の一番大きな悩みどころの一つはそこでありまして、もはや新たに避難する状況にはない。それから、規制庁の方でも避難する状況にはないという放射線量について記載をいただいておりますが、いわゆる科学的な知見から見て、全く影響がないかと言われますと、わからない点がないわけでありませんけれども、避難する状況にはないというレベルにまで来ていることは、これは規制庁の判断であろうと、我々もそれは科学的知見として受け入れなければならない。そのことと、避難していらっしゃる方が安心だと思っていただくことの間のギャップがまだまだ埋まっていないなというのが、正直言って、私どもが感じておる悩みでありまして、そのことをどう埋めていくか。一つは科学的な様々な偽りのない数字をしっかりと公表することによって、ご理解をいただく、これらも引き続きやっていかなければならない。それから、避難していらっしゃる皆さん方に、特に避難していらっしゃる皆さん方に対しましては、情報発信、今、地元の状況はどうなっておりますか、あるいは放射線量はどういう状況にありますとか、あるいは、支援の方法としては、こんなことが今検討されており、例えばまだ決まってはおりませんけれども、福島県ではこんなことを考えています、といったような動きがあった場合には、速やかに情報を伝えるということによって、その溝を埋める努力をしていかなければならない、こう考えております。一気に埋まるとは思っておりません。
(問)ちょっと手短にもう一点だけ教えてください。支援法ができた当時、平成24年の6月でしたか、それから今までの間で科学的知見として得られているものというのは、恐らく線量の評価の部分が大分わかってきた部分があるというのは、おっしゃるとおりなのかなと思うんですけれども、では、その線量はどういうような意味を持つのか、もうちょっと平たく言うと、低線量被ばくの影響がどうなのかというようなところで、新しい知見があって、今、それほど不安視しなくてもいいんだよということが言えるのか、それとも、当時から低線量被ばくについては、知見については、それほど変わりがないということなのか、線量評価と健康影響評価の部分で、どう捉えたらいいのかがよくわからない部分があるので、大臣として、この法律ができたときと今とで、その低線量被ばくに関する知見について、何か変化があるかどうかというのをちょっとお伺いさせていただいてよろしいですか。
(答)幾つかの変化は出てきていると思います。ただし、決定的にこうこうこうであるという結論が出るまでには至っていない。例えば甲状腺について、子どもたちの調査をすると、こうこう、こうなっていますという数字、あるいは低線量被ばくについて、知見から言っても、最低でも5年とか10年とかという時間がかかるという問題もあります。今日ただいまのところでは、有意な差異が見られないというのが評価でございまして、これが全てであるとは申しませんが、住んでいらっしゃる方々にとって、住み続けていらっしゃる方々にとって、このことは意味を持つというふうに私は思っております。
(問)最後に1点だけ。今、大臣が低線量被ばくについて最低でも5年から10年ぐらい知見を蓄積するのにかかるというようなお話があったかと思うのですけれども、そういったお話をいただいた上で新たに避難する状況にないというメッセージを出されると、両方とも、要は低線量被ばくの知見はまだわからないというふうな見方がありながら、新たに避難する状況にないと言われた方が、少し戸惑ってしまわないかなというふうに思うのですけれども、そのあたりは情報の受け手としてはどういうふうに理解したらよろしいのでしょうか。
(答)新たに避難する状況にはないというのは、結論でございますので、そこはしっかり受け止めていただきたいと思います。
(問)わかりました。ありがとうございます。
(問)この2ページのところで、線量の低下に伴って支援対象地域を縮小することを予定していたものと考えられる、法の規定上は。この予定していたものと考えられるという根拠をお伺いしてもよろしいでしょうか。もともとの法律の制定に関わった議員さんからは、そうではなくて、むしろ逆の広げるほうを考えていたというお話も出ているのですけれども、その辺の根拠を教えていただければと思うのですが。
(答)放射線量は着実に下がってきておりまして、支援区域と準支援区域というのを、我々は設定して、今、対応しておりますし、準支援区域でなくても、いろいろな支援の方法を検討して実施をしてきたところであります。
 ただ、そういう中で、ではここで範囲を狭めるのかという、方向としては狭めるという方向が出てきておりますけれども、ここで狭めることによって、やはりまだまだそこまで皆さん方の心が安心のところまで行っていないのではないかという思いもありまして、今回は新規の見直しはしないということを決めさせていただいたところであります。増やす方向はありません。
(問)もともと法の規定上、縮小することを予定していたものと考えられるという記載になっているので、もともとの支援法の中に縮小することを予定していたということを、どこから読み取れたのかなと思ったのですが、その辺、もう少し詳しく教えてください。
(答)それは事務方に聞いてください。一条一条については私、それほど詳しいわけではありませんので。
(問)被災者支援法についてお伺いしたいのですけれども、今回、基本方針を初めて改定したのですけれども、前回初めてこの方針を示したときには、それに応じて何をするかという、施策パッケージが同時に示されたと思います。それと併せて基本方針がどういうものかということがイメージできたのですけれども、今回は代表的ないくつかの施策しか出ていないわけです。その中で基本方針を閣議決定してしまった。今後多分、各省の概算要求が出てきて、この基本方針に基づいて何をするかというのが出てくると思いますけれども、本来であればやはり施策も併せて示して、基本方針はこうしますと、それに合わせてこうですというのを示して、初めてパブリックコメントなり意見を求めるというのが本筋ではないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。
(答)今回はまず基本方針の改定をしなければならない。ずっと改定していなかったものですから、それはしなければならないだろうと。新たな復興・創生期間を迎えるに当たって、それはやらなければならない、こう考えております。
 個々の具体的な施策につきましては、この基本方針を受けまして、施策を実施する各省庁において概算要求を行っていただきます。それらの施策については、これから取りまとめの作業を行いまして、しかるべき時期に公表したいと考えているところでございます。あわせてということではなくて、これから具体的な施策は各省庁と詰めに入らなければいけないと、こう思っております。
(問)もう1点なのですが、被災者支援法というより大きな枠組みの話になってしまうのですが、いわゆる支援法の支援対象地域というのは、中通りと浜通りの原発避難地域を除くということかと思いますが、今後、政府が避難指示解除を進めていく場合に、もともと避難指示を出されているところが解除になるわけです。その区域というのはどのように法的に支援していくのでしょうか。
(答)法的に。
(問)例えば、その人たちは避難指示がなくなるわけですから、避難を続けようと思ったら、自主避難という扱いになるのでしょうか。そういった方々を支援するには、この支援法だと対象地域になっていないわけです。そういう方々の支援策というのはどういう法律によってやっていくのでしょうか。
(答)今まで解除されたところへの支援というのは、解除されたからといって大きくその支援のランクを下げるといったようなことを我々はしておりません。多少の変更はありますけれども、解除されたからといって、急に何かが大きく変わるということではない。変えては多分いけないのではないかと思います。もう少し時間をかけてそこは、解除という一つの手順と、そのことによって起きてくる様々な事象との間で、同時並行的に進んでいきますので、そこは一気に何かを変えるというものではないのではないかと考えております。
(問)今回の改定にある、帰還・定住の判断をするには一定の期間を要するということから、当面支援対象地域の縮小はしない、ということは、これは裏を返せば、一定の期間がある程度経てば縮小というのも検討に入るのだというふうに当然読めるのですけれども、それを決めるときの判断する要件だとかいうのは、どういうことなのでしょうか。例えばこの法律、あるいは基本方針ができた背景には、放射線に対する健康不安とか、それで避難に伴って生活の負担がかなり重くなるといったところが考慮されて、こういったものができたと思うんですけれども、そこをどういうふうにして図りながら、縮小を検討していくのかというのを具体的にイメージしていることを教えてください。
(答)正直言ってこうこう、こういう手順で、これがこうなったからこうなりますという方程式があるわけではありません。一つの大きな要素は、放射線量というものの下がり具合がどうなっているかというのは、大きな要素だと思います。そして様々な科学的な知見が日々積み重なっておりますので、そういったものも参考にしなければならない。ただ、将来的に未来永劫に支援を続けていくということはありませんので、どう収束していくかということは、やはり常に考えておかなければならない。今すぐやるという意味ではありませんが、常に考えておかなければならない課題だと、こう思っております。現実に、あの地域には浜通り、中通りの12市町村を除いた地域でも多くの方が住み続けていらっしゃいます。そのことにもしっかりと配慮しなければならないと、こう考えております。

(以    上)

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