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竹下復興大臣の会見[平成26年10月31日]

竹下復興大臣記者会見録(平成26年10月31日(金)11:00~11:10 於) 復興庁)

1.発言要旨 
  今日は私から報告することは、1件でございます。既に皆様方のお手元に配付をさせていただいておりますが、国営の追悼・祈念施設の設置に関する閣議決定について、ご報告させていただきます。
  本日、岩手県陸前高田市と宮城県石巻市に、東日本大震災からの復興の象徴となる国営追悼・祈念施設を設置することについて、閣議決定を行いました。国として東日本大震災による犠牲者への追悼と、鎮魂の深い思いを示し、震災の記憶と教訓を後世に伝承するとともに、復興に対する強い意志を、国内外に対して示すために設置するものでございます。今後、国土交通省や地方公共団体と連携し、整備に取り組んでまいるつもりでございます。
  私からの報告は、以上でございます。

2.質疑応答
(問)国営追悼祈念設備ですが、改めて、なぜ国が整備する必要があるのかという点と、どういった施設になることを大臣としては願っているか、という2点についてお聞かせください。
(答)ご承知のとおり、東日本の大震災というのは、文字どおり未曾有の災害であるという点が、一番大きな理由でございます。そして我が国の復興に対する取り組みを国内外に示す、ということも大きな理由でございます。犠牲者への追悼と鎮魂という一面と、震災の記憶あるいは教訓といったようなものを風化させない、ということも私たちの思いの中に込められておることでございまして、そういった思いで、以前から決めておりましたのは、岩手、宮城、福島の3県に1か所ずつ、国が造る追悼祈念施設というものを造ろう、ということを以前から話し合っておりまして、そのうちの岩手県と宮城県については、県とも様々話し合いを進めてまいりました結果、一番被害が大きかった、それから、それぞれの県のここに造って、ということをおっしゃっている陸前高田市と、石巻市に造るということを、今日、閣議決定した次第でございます。
  福島については、まだ「ここにしてくれ」というお話はございませんし、正直言いまして、原発事故への終息がなかなか見えない中で、県もまだ決めかねておられるのではないかなと、こう思います。ただ、県庁内にプロジェクトチームを設置をされた、ということはお伺いをしておりますので、どこかの時点で、結論が出れば、我々としてもそれを真正面から受けとめようと、こう思っているところであります。
(問)どういう施設になることを希望しているかという観点で、ご質問の追加なんですけど。ちょうどこの整備の目途が、平成32年度末と。その平成32年には、東京オリンピックもあるわけですが、年度末ぎりぎりなのか、オリンピックに合わせてなのかとか、そのあたりのタイミングというのは、どういうふうに、希望ベースでいいんですけれども、お考えなのか。
(答)平成27年度に基本設計等、つまり来年度に基本設計に着手をする予定になっておりまして、おっしゃるように、10年目となる平成32年度末を目途に、整備を進めていきたい。オリンピックに間に合わせるかどうか、という議論がないわけではありませんが、今のところ32年度末を目途に、整備を進めていきたいという方向で、話は動いておるというふうに伺っています。
  それから、じゃあどういうものを造るか、ということでございますが、極端に大きな施設、建物を造るというのではなくて、まさに鎮魂の場であり、あるいは震災の記憶を呼び起こす場であり、そういった思いを込めたものでありますので、復興の象徴となる森や、あるいは丘といったようなものの整備を、中心に考えております。どういうものになるかというのは、実は陸前高田市、石巻市で、基本計画を今、検討していただいておりますので、建物を造るというのではなくて、まさに追悼の施設である、記憶を検証する施設であるというふうな位置付けで、造っていこうと思っています。
(問)似たような質問になるかもしれないんですが、今回造られる追悼施設が、被災者の方にとってどのような施設、被災者がどのような思いで訪れたりするような施設になればいいと、大臣としてはお考えでいらっしゃいますか。
(答)一番大事なことは、追悼し、祈念をする施設になる。例えばそういう施設ができますと、この大震災の発生から10年、20年、30年という記念行事を行うのは、その追悼施設の丘なり、広場なりというところを、使ってやっていただくことによって、地域の人が参加できるようなものにしなければならない。それから日常的に周りを囲うとか、建物を造るとかというのじゃなくて、出入りを制限するというのじゃなくて、日常的に自由に出入りはして、追悼、いつでも祈れる、いつでも追悼できる、というような施設にしてもらえばいい、ありがたいなと、こう思っております。具体的にどういう施設になるかというのは、多分、あるモニュメントが立つようなものにはなるんじゃないかな、とは思いますけれども、それは誰でも、いつでも、自由に行ける施設でなければならない。そして、できれば地域の子どもたちに、年に1回、3月11日に、その地域の子どもたちがそこへ行って、改めて3月11日を思い出す、思い起こす。そして親族を亡くした子どもたちも多くいますので、そういう追悼の念を込めることのできるような、そういうものになればいいなと思っております。
(問)今回、岩手と宮城ということで、先ほど大臣もおっしゃられていましたが、まだ福島に関しては計画中だということで、やはりそこにも復興の差が見られるのではないかなと思うのですが、今後、福島に向けては、どのようなものにしていきたいか、ありましたらお聞かせください。
(答)福島の県庁の中に、その追悼施設に対するプロジェクトチームが作られた、という報告は受けておりますが、まだできたばっかり、数日前じゃないのかな。
(事務方)今週月曜日でございます。
(答)月曜日ですね。ですから具体的にどういうことを福島県がお考えになっているのかというのは、まだ私ども分かりませんので、ただ、そのプロジェクトチームで検討した結果というものについては、尊重させていただきたい、このように思っております。

(以    上)

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