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根本復興大臣の会見[平成25年7月2日]

根本復興大臣記者会見録(平成25年7月2日(火)11:12~11:31 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨
 私から4件お話をいたします。
 1件目は、復興推進会議についてです。
本日、閣議後に第8回復興推進会議が開催され、冒頭、与党から総理へ復興加速化のための追加の御提言をいただきました。これに対し、総理から復興の状況を詳細に検証し、新たな課題や更なる取り組みをとりまとめたことに御礼を述べました。
 また、総理は復興が新たなステージに入りつつあり、新たな課題も出てきていることから、今後とも政府・与党が力を一つにして、復興に向けて取り組まれる旨の決意を示しました。
 会議では、議題①として、「復興加速化策の進捗状況」と「復興関連予算における全国向け事業に係る基金の対応」について、私から説明を行いました。これに関連し、「公共用地取得に係る補償の際の原子力損害賠償」などについて議論をいたしました。
 また、議題②として、「新しい東北」の今後の対応について、私から説明を行いました。これと、全国向け事業に係る基金への対応については、これから御説明をいたします。
 2件目は、復興推進委員会中間取りまとめを踏まえた政策展開についてです。
「新しい東北」に関しては、復興推進委員会中間取りまとめを踏まえた政策展開について説明をいたしました。「新しい東北」の取組については、被災地で既に芽生えている先進事例を育て、東北、ひいては日本のモデルとしていくことを目指してまいります。
 このため、東日本大震災復興推進調整費を約10億円活用して、モデル事業を創設し、地域の協議会や事業者団体等が行う取組について、プロジェクトの立ち上がり段階から、専門家派遣や社会実験など、ソフト分野を中心にさまざまな取組を包括的に支援します。
 加えて、「新しい東北」の創造を担う人材派遣に関する情報を集約・共有する場を設け、被災地への専門人材の派遣が円滑かつ効果的に行われる環境を整備するとともに、被災地の復興を進める上で必要な投資が促進されるよう、事業者の計画へのアドバイスや起業を促進する仕組みを構築してまいります。
 併せて、成長戦略、イノベーション戦略等に基づく社会実験や研究開発などについて東北での重点的な展開を進めるなど、このような取組を積み重ねることで、新しい復興の姿を示してまいります。
 詳細については、事務方にお問い合わせいただきたいと思います。
 3件目は、復興関連予算で造成された「全国向け事業に係る基金」の使途の厳格化の徹底についてです。
復興関連予算についての使途の厳格化を徹底することについて報告をしたいと思います。
 まず、24年度補正予算及び25年度予算については、使途の厳格化を図ったところです。
 一方、23年度補正予算及び24年度当初予算においては、全国向け事業を行う基金が造成されました。その基金の執行については、国からの支出の時点と、基金からの支出の時点の2つの段階があります。昨年11月に前政権下で行われた使途の厳格化においては、国からの支出の時点を捉えて、全て執行済みと整理し、見直しの対象外とされました。しかしながら、これらの基金についても、執行状況をきめ細かく把握し、見直しのできるものは見直しを行うなど、更なる使途の厳格化を行うこととしました。
 次に、具体的には、16基金23事業の基金造成額1兆1,570億円のうち、執行済み及び執行済みと認められるものを除く1,428億円について、412億円を被災地又は被災者に対する事業に使途を限定し、1,017億円を基金からの執行を見合わせ、国へ返還すること。これを基金設置団体に要請するよう、復興大臣と財務大臣連盟で基金所管大臣に対し、本日付で通知することといたしました。
 基金所管大臣におかれては、この通知を踏まえ、基金設置団体に対し、基金からの執行を見合わせ、国へ返還することを速やかに要請していただく予定です。
 4件目、子ども元気復活交付金についてです。
 福島県中通りを初めとした地域においては、原発事故の影響により子供の運動機会が減少している懸念などがあります。このため、遊具の更新や運動施設等の整備を実施することのできる「子ども元気復活交付金」を今年度創設いたしました。また、この交付金は、ハード整備に加えて、プレイリーダーの養成など、ソフト事業も実施できるものです。
 本日、この交付金の第1回目の交付可能額を、申請いただいた14の市町にお伝えいたしました。遊具の更新218カ所、運動施設等の整備21カ所、特に学校等における「遊具の更新」については、夏休み中の事業着手等により、子供たちが速やかに施設を利用できる環境を整えていただければと考えおります。
 私からは以上です。

2.質疑応答
(問)除染について伺います。先日、復興庁の担当者も出席された福島県内での除染の住民説明会の場で、これまで国が目標としてきた年間1ミリシーベルト、毎時にすると0.23マイクロシーベルトという除染の目標値があるかと思うのですが、これについて個人でガラスバッジをつけて、生活の中で個人単位で0.23マイクロシーベルトにいかなければいいのだという趣旨の説明がされて、非常に住民も混乱しているのですが、ここは非常に重要なところなので、大臣にはっきりさせていただきたいのですけれども、空間線量で0.23マイクロシーベルトなのか、個人線量で0.23マイクロシーベルトなのか、どちらなのでしょうか。
(答)除染の長期目標で示しているのは、空間放射線量0.23マイクロシーベルトです。これが除染の長期的な目標値です。大事なのは、空間放射線量は、あくまでも一定の推定値―屋外、屋内、それぞれ8時間、16時間生活した場合―ですので、実際に個人個人にとってみれば、大事なのは実際に個人が受ける線量です。その意味で個人の線量をはかってもらうほうが安心感が得られますという考えで述べたのだと思います。

(問)ということは、これまで0.23マイクロシーベルトを目指して、いろいろな自治体も含めて除染をしてきたわけですけれども、その値をクリアしなくても住民がガラスバッジをつけて自分で管理すると言えば、戻ってもいいと、そういう除染の根底の目標が崩れるような気がするのですけれど。
(答)除染はあくまでも申し上げたとおり、除染の長期的な目標値は空間放射線量0.23マイクロシーベルトです。ただ、実際は今いろいろな地域で実際に行われていますが、個人が本当に安心するためには、個人が線量計をつけた方が、個人個人の線量がわかります。私はそれが大事だと思います。

(問)設定の目標は変わっていないということですね。
(答)除染の長期目標は変わっておりません。

(問)復興関連予算の返還についてお伺いします。1,000億円を超える、一旦配分した額を国に返還するよう要請するという異例の措置になったわけですけれども、改めて大臣の受けとめについてお願いします。
(答)使途の厳格化については、24年度補正、25年度予算でもしっかり使途の厳格化を行ってまいりました。今回の基金については、昨年の秋の見直し、前政権の見直しで既に国の予算から執行済みだということで見直しの対象外とされましたが、我々はこの時点でしっかりと見直しをしろということで見直しをさせていただいて、そして執行停止、返還を求めるという判断をいたしましたので、これからもしっかりと使途の厳格化に努めていきたいと思います。

(問)基金のことでお尋ねしたいのですけれども、これは既に実施された事業については、不適切だったというふうにお考えなのでしょうか。
(答)経緯をしっかり踏まえる必要があると思います。全国向け基金については、23年度の補正予算で復興とともに、あの当時の日本経済の状況で被災地以外にも影響が及んでいるということで、全国向け基金が造成されたものと承知をしております。そして、その要綱に従って執行してきたわけですが、我々はこの時点で、もう状況も変わってきているし、しっかりと見直しをしようということで見直しをしたということです。

(問)もう一点、見直しの時期なのですけれども、政権が発足してから半年経過しておりますが、もう少し早く見直しができれば返還される額というのも、もっと多かったのではないかということも思うわけですけれども、その点いかがでしょうか。
(答)我々は24年度補正、そして25年度予算について、しっかりと使途の厳格化を行いました。そして、その全国向け基金についても昨年11月の前政権での見直しの議論では、既に国から各自治体やそれぞれの国の関係の団体に執行済みで予算が離れてしまった。だから、そこで前回見直しは見送ったわけですが、我々は4月の行革本部でも全国向け基金について、きちんとフォローしようという方針も打ち出しました。そして、その一環として今回基金の見直しをしっかりとしたということです。

(問)返還を求める基金についてなのですが、各自治体、都道府県などに積んである基金からの返還を求める部分、それから公益法人にも返還を求める部分ありますけれども、一度執行した予算について要綱に従って使っていたものを特に自治体から返還を求めるとなると、ある程度の反発も予想されるのですが、その点はいかが御説明されていくのでしょうか。
(答)この間、自治体ともそれぞれお話をさせていただきながら、我々の方針にのっとって―既に支出してしまったものは除かなければいけませんが―まだ支出していないものについては、自治体とよく話をしながら執行停止をさせていただいて、各所管省庁から返還を求めるということでやってきました。これは自治体とそれぞれの所管省庁で丁寧にお話をしながら進めてきているものだと思っております。

(問)返還要請に対して法的拘束力はないと思うのですけれども、理解が得られない場合には何か強制的な手段に出るとか、そのようなことまでは考えていませんか。
(答)これは既に予算としてそれぞれの自治体に支出しているものです。自治体の理解を得ながら返還していただくためには、丁寧な説明が必要ではないかと思います。

(問)大臣に2点伺えれば思うのですけれども、1点目は見直しの時期、先ほどお話があったと思うのですが、1つのタイミングは昨年の秋の民主党政権のときのタイミングにかかわったと思うのですけれども、一方、大臣もおっしゃられた今年の4月、ちょうど蓮舫議員が国会で指摘された時期ではないかと思っていまして、逆に言うと、蓮舫議員の指摘がなければ、もっと遅くなったのかもしれないという意味で、自民党政権としてもう少し早目にこれを見直すということはできなかったのだろうかということをまず1点伺えればと思っております。
(答)その点については既に申し上げたとおりであります。繰り返しになりますが、前政権における昨年の秋の見直しでは、国の予算からもう既に執行してあるというところで見直しを行わなかった。我々現政権では、24年度補正、25年度当初で使途の厳格化を行った。更に4月からの行政レビューでしっかりとフォローすることにした。その一環として今回見直しを行ったということです。

(問)先ほど復興推進会議の件で大臣から発言ありましたが、その中で補償について議論のあったところですけれども、内容については、どのような見解でしょうか。
(答)公共用地の取得については、賠償との関係で、賠償の前に公共の事業用地を売ってしまうと、その賠償額から引かれるということです。そして、逆に賠償をもらった後、公共用地を売ると、そこは賠償額からは引かれない。つまり、公共用地取得と賠償の前後によって差が出るという不公平があります。
私の方からこれについては福島の復興の遅れのおそれがあるので、用地取得が円滑に進むようにという観点から経済産業省において早急に検討して結論を出してほしいと、こういうお願いをいたしました。
 赤羽経済産業副大臣からは、復興を加速する観点から取得の前後関係で不公平が生じないような形で早急に検討を行い、結論を得てまいりたいという発言がありました。いずれにしても本件については、不公平感が生じないように早急に結論を得ていきたいと思います。

(問)復興予算関連の基金のお話ですけれども、今回、自民党政権で今まで使わなかった基金の部分に手をつけて、これだけの金額を返還するように言うわけです。これは一つのけじめだと思いますけれども、民主党政権時代の予算の配分の仕方とか、厳格化の仕方、また自民党政権の厳格化の仕方、それぞれ理屈はあると思うのですけれども、国の予算で復興のために使われるべきものがほかのところに使われてしまったという事実は揺るがないわけです。前政権だろうが自民党政権だろうが。それについて責任というのは、総括というのは必要ではないかと思うのです。除染の話でも、目標まで届いていないという現状があって、だったら、そのお金でやってくれという意見も当然出ると思います。被災地の震災の関係の中でも重要になってくる問題だと思うのですけれども、大臣はいかがでしょうか。
(答)私は正すべきものは正す。そして、復興を加速させるのが私の使命ですから、被災地に寄り添って、これからもしっかりと復興に邁進する、これが私の立場から言える私の責任だと思います。

(以    上)

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