復興庁復興庁
  • 文字サイズ
メニュー
閉じる

平野復興大臣の会見[平成24年6月19日]

平野復興大臣記者会見録(平成24年6月19日(火)8:16~8:27 於:衆議院議員食堂)

1.発言要旨 

 2つ報告があります。
 まず1点目は復旧・復興事業に携わる作業員等の宿舎確保についてです。復旧・復興が進む中、復旧・復興事業に携わる作業員等の宿舎不足への対応は重要な課題です。現地に行くたびにその要請が出ており、先般も福島県知事からその要望が出たところです。
 これにつきましては国土交通省で鋭意検討を進めていると思います。工事費には共通仮設費などの間接費があり、そこに労働者の確保について、当初の見積りよりも経費がかかった場合には設計変更により対応できるよう措置がなされる方向であるということです。
 一方で、そのようなお金の確保は当然だという意見もありますので、最も欲しいのは作業員の宿舎の建設、宿舎の確保ということで、建設業団体や企業連合等が地元企業や受注企業等に提供するための作業所、宿舎の設置を行った場合の債務保証等の支援制度の活用について提示していきます。債務保証の支援制度というのは債務保証に関わる利子補給を想定しているようです。
 この他、被災した旅館・ホテル業者等のグループに対して中小企業グループ補助金により各県を通して設備・施設の復旧に関する助成措置を行っているところであり、グループ補助金についてはまもなく発表になると思いますが、こういったものを念頭に置いたグループ補助金が交付される予定の事業があるようです。
 空きの仮設住宅を使いたいという話がありますが、これについては、現在、その場その場、ケース・ケースに応じて議論することになっています。
 2点目ですが、被災自治体に対する復興の過程における男女共同参画の推進の働きかけについてです。被災自治体では復興計画策定にあたって外部有識者等を含めた委員会等を設置していますが、女性委員数を復興庁で調査した結果、国の職員が復興計画策定を支援した沿岸43市町村で、751人中84人が女性(11.2%)、9市町村は女性委員がゼロでした。まだまだ低いという状況を鑑み、今後の復興計画の更なる具体化の検討や復興計画の進行管理等にあたっては、男女共同参画の視点が十分反映されたものとなるように改めて働きかけることにしました。43市町村における女性委員の状況、復興計画を策定している39市町村の同計画における男女共同参画に関する記載内容について、被災自治体間の情報共有を促すとともに、今後の積極的な取組について働きかけるため、43市町村宛てに本日付けで私(平野復興大臣)から文書を発出する予定です。
 話は少し飛びますが、今日災害基本法の審議が始まります。そこで、これとは別ですが、中央防災会議の中に女性の枠を増やせるような、女性とは明示していませんが法律改正を行うことになっており、全体としてそのような動きになりつつありますが、まだ遅れているなという感じです。
 以上です。


2.質疑応答

(問)作業員の宿舎の関係で、大臣は、空きの仮設住宅についてはケースバイケースで議論するとおっしゃっていました。ここについては今の段階では、自治体の応援職員とかボランティアは宿泊できるようになっていると思いますが、作業員まで拡大するというのは今の中ではちょっと......。
(答)今の段階ではケースとしては考えられないですね。ただ、これから復旧・復興住宅等の建設が進んで、仮設住宅の移転が進むといったときには何かの議論があるかもしれません。

(問)もう1点ですが、日曜日(17日)に、浪江町で除染について大臣からお話がありました。今の技術では限界があるという一方で、1ミリシーベルト以下にするという目標は変えないということをおっしゃいました。今策定している福島復興再生特別措置法の基本方針もその1ミリシーベルトというのは、知事からも入れてくれるようにとの要望があったと思うのですが、そこについてはどのような。
(答)それは既に除染の方針ということで閣議決定しており、「長期的に1ミリシーベルトを目指す」と書いてあります。その「長期的に」というのは、ICRPでは数十年ということを視野に置いてもいいというような書き方をしており、ここの部分の説明が不十分だったためにいろいろな誤解を与えているのではないかということで、先般も、最後、浪江町、他の町村にも説明しました。いずれこれはしっかり説明をしていきます。基本方針には閣議決定されたとおりのことを記載することになると思います。
 数十年だからといっても数十年待つということを言っているわけではありません。いろいろな手段、住民の方にそこに住みながら清掃を徹底していただくといったことの積み上げの中でできるだけ放射線のレベルを下げていく努力をしていただき、それを支援するという形になるのかなと思っています。

(問)日曜日(17日)に浪江町長、金曜日(15日)に富岡町長と話された件に関連して、特に浪江町からは賠償問題でばらつきをなるべく少なくしてほしい等の要望が出ていると思いますが、これでもう一度浪江町を訪問すると聞いていますが、時期的なものは。
(答)中身についてはいろいろ新聞で報道されていますが、賠償の中身に関わる話については基本的な考え方をまだ公表していませんから、具体的にどのような話があったかということは今はコメントは差し控えます。浪江町を訪問しなければならないと思っていますが、その目的、時期等については今の段階ではコメントは差し控えさせていただきたいと思います。その時期になったらお話しします。

(問)復興の話とは変わるのですが、消費税率引き上げ法案の民主党内の手続きが佳境を迎えています。昨日は同意、一任を取り付けることができなかったのですが、今月中を目指して執行部はやると言っています。法案を進める政府の一員としてどのように。
(答)昨日の状況については電話で同僚の議員から聞いた程度の話で詳しくは分かりません。ただ、幹部が一所懸命に先頭に立っていろいろ議論を重ねていますし、全国会議員も非常に強い関心を持って議論に参画していますから、いずれいい方向でしっかりとした形でまとまるのではないかと思っています。

(問)前回、町村を回られて出たものが財物賠償ですが、不動産に関する賠償が今月中にも出るという話があります。これは東電の株主総会の前なのでしょうか。それとも後なのでしょうか。
(答)株主総会が発表に何か影響するかどうかについては聞いていません。今、一番大事なのは株主総会ではなく、これから説明をするにしても地元には様々な意見がありますから、それを調整しているということです。調整が済めばいずれかの形で発表し、その段階で住民の方々、避難されている方々に、不動産の価格、財物補償についての考え方を示し、様々な意見が返ってくると思いますが、本格的な説明をしていくことになります。

(以上)

ページの先頭へ