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平野復興大臣の会見 [平成24年2月10日] 

平野大臣記者会見録(平成24年2月10日(金)19:54~20:21 於:復興庁一階会見室)


1.発言要旨
改めまして、復興大臣を拝命しました平野達男でございます。
今日、復興庁が発足し、この復興庁のもとで仕事をさせていただくことになりました。引き続き、よろしくお願いをいたします。
まず私の方から、復興庁の仕事についてですが、一つは何といっても、地震津波地域の一日も早い復旧・復興です。特に、地震津波地域について、復興特区制度、復興交付金制度、あるいは特別交付制度を用意して、自治体の負担については実質上ゼロにする、これ以外にも様々な制度を各府省が主体的につくっておって、まだ詰めなければならない問題はありますが、おおむねの道具立てはそろったと思っています。
ただ、これは国会で申し上げましたが、それで十分ではなくて、自治体からは既に用意された制度について、分かりづらいとか使い悪いという御批判を受けているので、きっちりお聞きした上で、改めるものは改めていくということで対応していく必要があると思います。
要は、これからこの道具、こういった手段、様々な施策をどうやって組み合わせて復旧復興を進めていただくかということになると思うので、復興庁として様々なアドバイスや、支援をしっかりやっていきたいと思います。
特に、津波地震地域の、特に津波地域でありますけれども、復興の鍵は前から何回も申し上げているとおり、新しいまちづくりをどうするかということであります。各自治体とも、おおむねのビジョンをまとめつつありますが、これから本格的に高台に移転する場合には、住民の合意、地域の合意、それから残った跡地をどうするかとか、そういったことに具体的に入っていくので、これはなかなか難しい仕事になるというふうに思います。しかし、これは復興の主体はやはり自治体ですので、国も県も一丸となって、いろんなアドバイス、人的支援を初めとして様々な支援をやっていきますが、被災自治体には今まで以上に主体性を持って取り組んでもらうということも大事だと思います。
先程、職員には最後は国の職員、国に頼ってくるよということを申し上げましたけれども、それはそのとおりだと思います。だけれども同時に、地震津波地域の復旧の主体は、やはり自治体だと。これをしっかり言うというのも大事でありまして、これはどちらかというと私の仕事であって、副大臣の仕事であって、現地の復興局を担当する政務レベルの仕事だというふうに思っています。
以上が地震津波地域でありますが、これをこれから進めていく上で、まだ自治体の職員が十分ではないということで、まだまだ自治体からは人的支援をお願いするというお願いが来ていますので、川端大臣等々とも連携をとりながら、市長会、町村会等々にも場合によっては、また必要に応じてお願いをしていくということになるかと思います。
それから、復興局、支所が今度できますから、このメンバーにおいては、まずは国の用意した制度に精通してもらって、様々なことが聞かれると思いますから、そういったことにきっちり答えられるようにすることも大事だと思っており、このことは先程職員訓辞でも申し上げたとおりであります。
二つ目は、何といっても福島関係です。福島関係は、二つに分ける必要があると思っています。一つ目はやはり風評被害、健康不安、それからあと風評被害に関係しますが、様々な産業振興ということを福島を中心にして-特に風評被害は福島だけではなく、茨城、あるいは宮城県、岩手県等でも出てきておりますけれども-各府省の施策を、しっかり使いながら支援をしていくことが必要であり、その司令塔の役割は、やはり当然復興庁でなければならないと思います。
福島関係の二つ目は、何といっても「帰還」という問題がありまして、警戒区域と計画的避難準備区域から、-準備区域というのはもう今解除されておりますが-そこから約10万人の方々が今避難されていまして、この方々の帰還が大きな仕事になってまいります。
この中で必要なのは、除染、それから賠償をどうしていくか。今までの賠償はどちらかというと、例えば昨年の10月、11月ぐらいまでの生活、事務所をどうするかという期間をある程度区切った賠償の考え方で進めてきたのですが、「帰還」という話になると、避難者によっては長期間帰れない方が出てきますので、かなり長いスパンを見据えた賠償スキームをきちんと用意しないと、避難者の方はどうしても不安になってしまうということがあります。
それからあともう一つ、雇用です。雇用は今、警戒区域の中では3万人ぐらいの雇用がありましたが、原発関係の一部を除いて、ほとんど職がなくなっていると。最もその中の一部は、例えば隣のいわき市とか、周辺に移転して既に創業しているところもありますが、いずれにせよ、雇用は今のままでは非常に厳しいという問題があります。それから、汚染されているであろう公共施設等のインフラ復旧の問題等、様々な問題があります。これらの各施策については、例えば除染は環境省が、それから賠償は文科省等々が取り組んでいますし、区域の見直し等々については経産省ですが、大事なことは、一つ一つの施策がこれまでにやったことのない施策ということで、各省もいろいろ模索しながらいろんな人の知恵を借りながら、除染一つとっても一生懸命になって取り組んでいるところです。
さらに、特に帰還という観点から大事なのは、その一つ一つの政策が非常に難しい、これまでに先例のない仕事だということで、難しい仕事をさらにしっかりと連携させて、帰還という仕事に取り組まなければならないということです。この連携するという意味において、調整をするという意味において、復興庁の役割は非常に大きいし、特に福島の問題は津波地震地域に比べて国の役割というのはぐっと強くなり、また、国の責任もずっと強くなりますので、そういう考え方で取り組んでいかなければならないと思います。
ちなみに、私も役所生活が長かったのですが、未体験のもの、未経験のものというのは、どうしても役人というのは自分の職に関係ない場合はどうしてもやりたがらないのですが、でも除染とか賠償とかというのは、今、各省において一所懸命やっています。だから、そういった意味で、この各省の取組は引き続きしっかりやっていただきたいと思います。ただ、それを連携させるということはかなり難しいこととなりますが、繰り返しになりますけれども、復興庁の最大の仕事になってくる、大きな仕事になってくるのではないかなと思います。
ちなみに、帰還支援については関係局長のワーキングチームを既に立ち上げていまして、松下副大臣を座長として、これから随時開催しますけれども、当面は平野大臣の、直轄でこれは進めていきたいと考えています。
とりあえずここまでで1回切ります。

2.質疑応答
(問)今一番最後におっしゃった、福島のほうの連携の話なのですけれども、当面は大臣の直轄でというお話のようなのですが、これは組織というのはどういうイメージで、局長会議というのがベースに……。
(答)例えば賠償問題一つとってみても、今まではどちらかというと期間を区切った賠償のことでいろいろやってきたし、これから復興関係の審査会で議論するみたいですけれども、そういったことのフォローだとか、それからあと除染にしても、今まではどちらかというと、低放射線の中での除染をやってきたのですが、これからはエリア的に、例えば20ミリシーベルトを超えているようなところについての除染もしなければならない、これはもう環境省がいろいろこれからモデル事業をやりながらとか、実験事業をやりながら、より広い手段を何とか見つけようとしていますけれども、そういったことのフォローとあわせて、現在どういうことを進めているかということについて、被災自治体もしくは被災者にしっかり情報提供しなければならないと考えています。
そういったことは、今まで各省がばらばらでやっている対応の取り纏めがなかったわけです。だから、除染は除染、賠償は賠償という形でやってきた。今まではそれでもよかったのです。それは例えば除染の問題は、今まではどちらかというと、例えば福島市内、二本松、既に人が住んでいる方で低放射線の地域の中でやられる除染は、除染ということで独立してやっていいわけです。ところが、今回の20キロ圏内の中での「帰還」ということになると、除染はどこまでできますか、賠償はどうなりますか、インフラはどうなりますか、それらの情報を全部一括して避難者の方々に届けていかなければいけません。それから何をやるかということについても、関係自治体の首長さんにもいろいろ意見を聞いていかなければいかぬと思います。
こういったことの調整が必要ということです。現場の経験がない方は分からないと思うけれども、これから見ていけばそういうことをやっていかなければならないということが理解していただけると思います。

(問)そういう情報提供等は、復興局なりが窓口になると。
(答)だから復興局ということが言えると思いますが、当面の間、これは本当に全てが新しく、また、やったことのない仕事でありますから、復興庁直轄みたいになるかもしれません。それはこれからスタッフと相談しながらやっていきたいと思います。

(問)帰還に関してなのですが、大臣は既に除染だけではだめだと。除染、賠償、インフラの整備などを含めて、パッケージで被災者に示した上で判断してもらうというふうにおっしゃいましたけれども、来月末をめどに避難区域が再編される、政府として再編する予定だと思うのですが、こうしたパッケージで被災者に示すめど、スケジュール感については大臣はどのように。
(答)これから、本当にいろいろな作業があります。とりあえず警戒区域の見直しは、これは放射線量だけでやっていきますから、先行すると思います。その後、除染をどういうスケジュールで進めていくか、また、除染を進めて、例えば何ミリシーベルトまで下げましたといっても、帰るか帰らないかは避難者の方の判断になります。だから、プロセスはいろいろ複雑となってきます。
そういった意味で、ここにいるメンバーの大部分は、今、何人か実際入っていますけれども、それで今頭を悩ませてもらっています。そういったことをとにかくしっかり組み立てて、いずれどこかの段階でスケジュールを出していかなければいかないと思いますが、とにかく進めていくことが大事だと思います。

(問)改めてなのですけれども、今日、発足に当たっての大臣としての決意と抱負を。
(答)決意は、これまでも申し上げましたけれども、今までやってきたことの延長線上で
考えたいと思っています。
ただ、今回、復興庁というものが発足して、スタッフも増えましたし、それから復興庁の役割も、他の省庁よりは一段上という位置づけになっていて、やろうと思ったらいろいろなことができるということでありますから、与えられたこの機能をフルに活用して、とにかく復旧・復興を進めていくということです。
あともう一つは、福島県というさっき言った問題については、どちらかというと今までいろいろな準備はしてきているのですが、特に帰還という問題については、冷温停止状態というのが達成されたことによって進められる仕事であって、政府全体としてもこれから大きな仕事になってきて、その中心が復興庁になるということです。相当気を引き締めて、そして被災者の立場に立って、被災者の目線で考える形で仕事をやらなければならないと思っています。

(問)総理が先程の会見で、「福島の再生なくして日本の再生なし」とおっしゃったのですけれども、復興庁設置は10年と限られています。原発事故避難者の帰還の支援は10年では終わらないかと思われるのですけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
(答)まず、10年でやれることは必死になってやるということでしょう。そして、その後にどうするかということになると思います。いずれ検討しなければならないことは、正直言って山ほどありますし、やらなければならないことも山ほどありますし、まずそこからです。被災者の方は、これから警戒区域の見直しに伴って、どういうことを国が言ってくるか、あるいは県が言ってくるか、首を長くして待っているのではないでしょう。

(問)復興庁には大きな期待が寄せられているわけなのですけれども、こうした中で一部には、職員のほとんどが現在と同じく各省庁からの出向が占めるということで、出身省庁の意向に影響されるのでは、という見方もありますが、この辺は大臣、どう考えておられますか。
(答)いや、影響されるでしょう、そこは。

(問)ただ、その中で、統一的に……
(答)影響されるけれども、被災者の立場に立ってやるか、やらないかですよ。職員は、そこの面は分かっています。出身官庁だからどうのこうのなどという話は、私自身はあまり気にしていないです。ただ、皆さんだって、自分の会社からどこかへ行ったときは、もとの会社を気にするでしょう。一般の方々の思いと大体、公務員だってそんなに差はないですよ。
それから、例えば経済界だとか、よく分からないけれども、業界によっていろいろ考え方が違うとかありますから、それはどこの世界でも同じではないですか。ただ、今まで私は復興対策本部を見ていますけれども、みんな省庁を見るけれども、それでもやはり被災地を見て仕事をしていますよ。

(問)福島の農業復興で、風評被害対策ということもおっしゃられたのですけれども、福島の産業、特に農業の復興には、風評被害対策ですとか安全性の検査ですとか、具体的にはどんな点を重要だというふうにお考えですか。
(答)まず、二つの考え方があって、例えば米などに典型的にあらわれているのですけれども、土壌検査してある程度のレベルがあったところについては作付制限をするという考え方が一つ。そうではなくて、どういう状況にあってもつくった上で検査をして、全幅の検査をしたりして、出たものについては、これは国に買い取ってという-これは地元の考え方ですよ-買い取ってもらうことを条件につくりたいという考え方があるようです。
今、農水省のほうで-これは農水省に聞いてもらいたいのですけれども-作付制限を基本に、みたいなことは考えているようですが、福島県の農家の方々は、どんな状況であっても米をつくりたい、作物をつくりたいという声も非常に強いです。だから、このような声を踏まえながら、時間は許されていませんけれども、地元と農水省の担当者の間でぎりぎりの詰めをやるのではないかなと思います。
あとは、大事なことは、どんな状況になってもモニタリングをしっかりすること、米については全幅の検査みたいなものをやるということで考えて、機器の整備もやっているようですから、これはやってもらいたいと思います。
それからあと、例えば会津などでできている野菜とか、そこまで風評被害が出るというのはおかしいので、こういったことについては、やはりきちんとした情報発信をして、安全ですよということについては我々もいろいろな支援をしていきたいと思いますし、国の中で、例えば観光庁などにもお願いし、また、連携も進めながら-観光庁は観光だけではなくていろいろなことをやっていますから-できるだけのことをやっていかなければならないと思っています。

3.発言要旨
復興推進委員会についてです。これは復興構想会議の後継組織としての法定組織でして、お手元の資料のとおり委員長は五百旗頭復興構想会議議長に、委員長代理は御厨議長代理、です。これは復興構想会議と同じということですね。ここでは、第三者の視点で復興の課題や問題点について厳しく指摘していただきたいと思っています。また、福島における様々な問題について、帰還の問題も含めて御議論をいただきたいと思っております。
特に委員の選定で心がけたことは、復興構想会議は様々な提案をしていただくということだったのですが、これから具体的に復興・復旧等を進めていかなくてはならないということなので、どちらかというと実務型のという思いで、皆さんの意見も聞きながら、このメンバーを選ばせていただいたということであります。女性については、4名がこの中に入っております。特に、女性だから選んだというつもりはないのですけれども、いろいろメンバーを選定する中でこの4人の女性が入ったということです。頭の中には、国会では随分「女性の参画、参画」と言われましたので、多少は影響したかもしれませんが、女性だからといって色分けをしたつもりではありません。メンバーをずっと見て、いい方を選んでお願いした結果、こういう4人のメンバーになったということであります。
それからあと、復興庁のロゴマークですが、これは職員の手製になります。こういうものをつくりました。
(ロゴマーク提示)
これは、職員の皆さんで選んで決めたものですから、そのとおり読みます。
赤色丸は日の出の太陽で復興、濃い青色は海で被災地の豊かな自然のイメージを表しており、被災地の速やかな復興のために取り組む気持ちを表現したものということであります。これは、本当にうちのスタッフの手製です。何例か用意して、みんなで投票して決めたということであります。
さらに、復興庁の看板について、御説明を申し上げます。
復興庁本庁の6階、7階、1階、それから岩手復興局、宮城復興局、福島復興局、青森事務所、茨城事務所に看板をつけてございます。本庁6階-私がいる部屋などがあるところなのですが-これは松ということで、今日、総理もおっしゃいましたけれども、陸前高田の松を使っております。それから、7階の松は福島県の松です。それから、1階は杉、これは宮城県で間伐材を使っているそうです。それから岩手復興局は、これは当然のことながら、岩手県の松ですね。宮城復興局は杉、これは宮城県です。福島復興局は松で、これも福島県産です。あと、青森は、あそこはヒバの木が結構ありますから、ヒバを使っているようです。茨城事務所はヒノキということで、これもスタッフの発想で、こういう気遣いというか……(「気遣い(木使い)と呼ぶ者あり)気遣いですね、しゃれているつもりではないですけれども、決めたようです。
私のほうからは以上です。
あと、詳しいことは、事務局のほうに聞いていただきたいと思います。

4.質疑応答
(問)大臣は先程、訓辞の際に、復興税というのは復興目的の増税で国民からいただいているお金だと。だから、被災地の要望に対しては、時には厳しく、できないものはできないと言わなければいけないということをおっしゃいましたけれども、その真意というか、実際に復興の局面では復興庁が厳しく自治体、被災地に当たらなければいけないという局面というのが……
(答)厳しく言うというのではなくて、厳しい話もしなくてはならないという意味で言いました。つまり、できないものはできないということです。けれども、その冒頭で私も繰り返し申し上げましたけれども、基本的には被災地の立場に立つということですね。
それから、自治体の負担がゼロになったということで、だからこそコスト意識を持たなくてはならないということも、何回も繰り返し記者会見でも申し上げたし、現地でも言っています。
あと、復興計画をつくるときに、あるいは復興交付金などの計画をつくるときに、本当に自治体は何でもやりたいという気持ちが全面に出てきますから、そのときにここまでかというようなところというのは、個別に言うことはしませんけれどもその中にはあります。そういった部分には、やはりコスト意識ということをしっかり持って、それを言わなくてはならない。言うべきことは言うというものも大事だと思います。だからこそ、そういう厳しい話をするためにも自治体との信頼関係をつくらなければいかないし、自治体のために一生懸命になって仕事をしているということを日ごろからやはり持っていかないといけない。「これはだめ、これはだめ、これだめ」などというのでは、もう完全に信頼関係がなくなってしまうし、そういうことを言うためにもしっかりとした、やはり自治体のためにやっているのだ、なっているのだという意識を持ってもらわなければいかないという思いを込めて言ったつもりなのです。先ほどの発言については、普段から似たようなことを言っておりますから、ちょっとはしょりましたけれども、これが真意です。
だから、一所懸命やっている人は、厳しいことも言えるのですよね。「厳しいこととか、おれは関係ない」と言っているやつはだめですね。本当にこの人たちのためにやっているのだということは、少々厳しいことを言っても最後は分かってくれます。そういう感じでやってもらいたいなということで言ったつもりで、多分、職員は皆さん、分かっていただいていると思います。
どうもありがとうございました。よろしくお願いします。

(以 上) 

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