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西銘復興大臣記者会見録[令和4年3月6日]

令和4年3月6日(日)15:55~16:00 於)東京大学アイソトープ総合センター1階講義室

1.発言要旨

 本日は、東京大学アイソトープ総合センターにおきまして、放射線科学に関する施設、設備を視察しました。その後、東京大学の教職員の皆さまと意見交換を行いました。

 今回の視察を通じまして、放射線が医療の分野における革新的な治療技術など、様々な分野へ応用可能であることを改めて実感いたしました。

 福島国際研究教育機構では、5つの研究分野を総合的に推進することとしております。特に放射線に関する研究につきましては、福島浜通り地域が原子力災害を乗り越える一助となること、そして同地域に国内外から優秀な人材が結集して、わが国全体の科学技術力の強化に貢献することを目指したいと考えております。そのような福島国際研究教育機構の実現に向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。

 私自身が、あまりアイソトープという言葉にはなじみがなかったんですが、放射線のことを勉強させてもらったなと思っておりますし、いい視察の機会になりました。

  

 

2.質疑応答

(問)大臣、ご発言で、放射線が様々な革新的技術に、医療分野で応用が可能だというふうに実感されたということですが、今日の意見交換の中で、がん治療とかあるかと思うんですけど、医療の中でもどういったことに応用が可能だというご説明を東大の方々から受けたのでしょうか。

(答)あんまり知見がないというベースでの発言になると思いますが、先生の話を聞いていると、α線につながる技術というのが、論文は先に作ったんですけれども、実験のほうはオランダの先生に先に取られてしまったという話があって、その辺りの試験面のルールが厳しいとか、そういう話を聞いていると、α線ががん治療への放射線科学と創薬の中心分野みたいなイメージで私は話を聞いていたんですが、つまり革新的な可能性もあるのかなというように聞きました。

 また最後に、このアイソトープの研究者の高橋先生の話を聞いていると、人間そのものが放射線を出しているんですよ、という話であったり、放射線そのものに対する小さい子どもの頃からの教育というのも大事だと。地球の46億年の歴史が分かったのも放射線が関係しているとか、あるいは火星の探査、アメリカの火星探査に行っているものもプルトニウムを使っているとか、放射線そのものの話も、もっと教育が大事だというお話も最後のほうに聞いて、なるほどなと。

 私が相馬市の立谷市長に、「放射能と放射線の違いも分からんだろう」と言われて、挨拶したときには確かに知識が足りないなという思いでいたことを思い出しました。今日のお話を聞いて思い出しましたし、しっかり取り組んでいかんといけないなという思いを改めて持ちました。

(問)具体に東京大学のほうから、福島国際研究教育機構との連携や、あと福島県の沿岸部の自治体、特に広野町とか楢葉町は、もう協定を結んだりして活動しているかと思うんですけど、こちらの地元や機構との連携についてのお話というのはあったんでしょうか。

(答)発災から11年間かけて、東京大学の中に福島に関係する分野を作って、今日、本も頂きましたが、かなり長期間にわたって様々な分野での復興についてご支援いただいてきたんだなという感じは強く受けました。地域密着型の本を頂きましたので、見てみたいと思っております。

(問)東大のほうからは、福島国際研究教育機構についての質問や関心みたいな発言はあったんですか。

(答)こちらのほうからも、この機構につきましては、地元のほうからも夢と希望のあるものをという期待感が強いということをしょっちゅう私も言っていますし、そういうものになるには、専門の先生方からどういう感じですかという質問もしましたが、学者の世界では、処遇の面をしっかりしないと、なかなか新しい研究機構なんかに人は集まってきませんよという事例の話なども出てきました。

 また、私のほうからは、協議会の中には福島の県知事が入っているというところも、やっぱり地元の中核的な復興の夢と希望になるというのは大事な視点になってきますので、この復興庁が将来どうなるかは別にして、安定的な財源についての質問に対しては、私のほうからは、しっかり安定的な財源、総理の思い入れも強いので、しっかり取り組んでいかんといけないと思っていますと、関係省庁はいっぱいありますけれども、というお話はいたしました。

(問)今日の意見交換は、今月策定予定の基本構想、あるいは夏頃策定予定の基本計画にどのように反映されるようなものになるでしょうか。

(答)3月末までに基本構想、もう3月に入っていますけれど、そして夏の基本計画というのは、極めて重要な節目になると思っております。

 今日は、この5分野の中の、例えば放射線科学と創薬の分野の話、あるいは放射線全般についての話でありましたが、私以外のスタッフもその話を聞いていますので、どういう具合に参考になるかまだ具体的には分かりませんけれども、いい意見交換の場にはなったとは思っております。

    
(以  上)

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