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第5回国際フォーラム ~「被災地」から「復興知」へ~(福島県広野町)[平成30年10月12日]

今年で5回目を迎えた広野町の国際フォーラムは10月11日から14日まで広野町公民館ほかを会場に開催されました。被災して7年が経過し、復興に至る過程で失い、培い、獲得した社会科学的かつ自然科学的英知、知識、知恵、経験知から出来上がった「復興知」こそが次代に伝えるべき価値であると考え、価値を伝える広域的な連携と効果的な発信手段(映画、音楽、小説、演劇、アニメなど)に焦点を合わせて、参加者と考えることが今回の開催趣旨です。

12日の基調講演では芥川賞作家の柳 美里さんが、「駅前の本屋さんにできること」と題して映像作家の山田 徹さんとトークセッションを行いました。

震災後、鎌倉から桜や相馬野馬追を見に南相馬に通ううちにラジオの臨時災害放送の番組を担当することになった柳さん。南相馬定住のきっかけについて、たまたま100回目のゲストであった小高工業高校の先生から生徒の活字離れ対策として、講演や1年生への講義を依頼され、文章の添削や演劇を取り入れた表現のワークショップを続けるうちに、2017年4月に同校が小高商業高校と統合して小高産業技術高校になって小高に戻るという話を聞き、下校時に明かりのついている店、何かあった時に駆け込める場所が必要と考え、書店であれば、演劇以外の仕事の経験のない自分でもできるのではと思い、小高で書店「フルハウス」を経営する決断をした、と話していました。

続いて、県立ふたば未来学園高校演劇部の生徒が自分たちで考えた演劇「Indrah~カズコになろうよ~」が上演されました。マレーシアからの留学生(Indrah)がふたば未来学園高の演劇部に入り、異文化体験しながら打ち解けていくが、友達と不仲になっている部員がいることに気づき、演劇の仲間は家族(「カズコ」)だから「カズコになろうよ」と他の部員の協力を得て問題を解決する様を好演しました。

14日には、ふたば未来学園高の3年生が未来創造探究の授業で双葉郡をフィールドとして実施した研究の成果発表が行われました。3つのチームに分かれてのワークショップでは、来年4月に建設予定の新校舎内に設置予定の生徒が運営するカフェのメニューなどについて、ワークショップ参加者も交えた活発なディスカッションが行われました。

その他、大学の「復興知」を活用した福島イノベーション・コースト構想促進事業に採択された東京大学アイソトープ総合センターが行う研究発表会で、井伊和歌山大学教授によるセミの抜け殻など身近なものに蓄積する放射性同位元素を測定することで環境評価をする研究発表などが行われました。

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開会式
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基調講演での柳美里さん
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演劇「Indrah~カズコになろうよ~」での一幕
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未来創造探究研究発表
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ディスカッションの様子

(以上)


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