復興推進委員会(第49回)[令和8年7月2日]
第49回復興推進委員会 議事録
1 日時
令和8年7月2日(木)14時00分から15時15分まで
2 場所
中央合同庁舎4号館4階共用第4特別会議室(オンライン会議併用)
3 議事
(1) 現地調査報告
(2) 東日本大震災からの復興の状況と取組
(3) 3県からの報告
4 出席委員等
今村委員長、浅野委員、内堀委員、奥野委員、小林委員、佐野委員、
勢一委員、関委員、戸塚委員、藤沢委員、山﨑委員、山名委員、
大畑岩手県復興防災部長(達増委員代理)、千坂宮城県東京事務所長(村井委員代理)
5 議事録
○今村委員長 ただいまから、第49回「復興推進委員会」を開催させていただきたいと思います。
委員の皆様には本当に御多忙の中、また、足下の悪い中、御出席をいただきまして、大変ありがとうございます。
本日は、白波瀬委員長代理が御欠席でございますけれども、ほかの方は出席ということで、岩手県、宮城県は、大畑復興防災部長が達増委員の代理として、また、千坂東京事務所長が村井委員の代理として出席をいただいてございます。本委員会運営要領第3条第1項に基づき、承認させていただきたいと思います。
また、小林委員、また、戸塚委員は、本日オンラインでの参加になります。勢一委員は所用のため、若干遅れての参加になります。
これによりまして出席委員は14名となりましたので、定数を満たしてございます。
本日の議事の様子はライブストリーミングでオンライン配信されてございます。一般の方、また、報道機関の方に視聴いただいておりますので、御了解のほど、お願いいたしたいと思います。また、報道機関の方には会議の映像をニュース等で使用することを可としております。御承知いただきたいと思います。
それでは、議事に入る前に、まず、牧野復興大臣から御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○牧野復興大臣 皆さん、こんにちは。復興大臣の牧野たかおでございます。
今村委員長をはじめ、委員の皆様方におかれましては、日頃から東日本大震災の復興に関し多大な御尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から15年が経過いたしました。被災地の方々の絶え間ない御努力によって復興は着実に進んでいる一方で、地域によってはその状況が異なっております。
4月から第3期復興・創生期間が始まりました。この5年間は復興に向けた課題を解決する極めて重要な時期でございます。住民の皆様の帰還の促進や、産業・生業、農業の再生など、被災地の復興再生について、国としてあらゆる知恵と力を結集し、総力で実行してまいります。
本日の復興推進委員会では、先日行われた現地調査の結果や東日本大震災からの復興の状況と取組について、復興庁からの説明の後に3県から各県における復興の状況について御報告をいただきます。皆様方から忌憚のない御意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○今村委員長 牧野大臣、ありがとうございました。
それでは、議事に入る前に本日の議事進行について御説明させていただきたいと思います。まずは議事1ということで、先ほど大臣から説明がありました現地調査の結果報告をいただきたいと思います。議事2については復興の状況と取組について復興庁からお願いしたいと思います。最後、議事3においては各県それぞれから御報告をいただき、その後、委員の皆様と意見交換をしたいと思います。限られた時間ではございますけれども、ぜひ活発な御意見をいただければと思っております。
再度でございますが、本日の議事の模様は全面公開ということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、議事1に移りたいと思います。復興庁から御説明のほうをお願いいたします。
○天河統括官 復興庁統括官の天河でございます。資料1に基づいて御説明申し上げます。復興推進委員会におきましては、毎年、岩手県、宮城県、福島県を訪れまして、現地の状況を確認いただいております。この5月に福島県を現地調査していただきましたので、簡潔に御報告させていただきます。
まず1ページ、ここに地図がございますが、今回の現地調査では福島県の田村市、大熊町、双葉町、浪江町、富岡町を訪問いたしました。また、参考資料がついておりますけれども、移動の車中におきまして昨年度開催いたしました第2期復興・創生期間までの復興施策の総括に関するワーキンググループで取りまとめられました報告における今後の課題につきまして、主な取組の状況を復興庁から御報告させていただいております。
2ページ、まずは大熊インキュベーションセンターにおきまして、キウイの国、株式会社ReFruitsを訪問させていただきました。震災前に栽培が盛んだった大熊町のキウイの再生に向けまして、品種改良から生産、販売などを自社で行う高品質のキウイ提供を目指す取組につきまして説明を伺った後に意見交換を行い、また、農場も御覧いただいております。
2ページの下ですけれども、中間貯蔵施設も御視察いただきました。まず、CREVAおおくまの中にあります中間貯蔵事業情報センターにおきまして、中間貯蔵事業や復興再生利用、県外最終処分をはじめとする取組について説明を聴取した後に、実際に施設内を御視察いただきました。
3ページ、次に特定復興再生拠点区域である双葉町の駅周辺を車内から視察いただきました。ここは定点観測的に毎年行っていただいておりますが、復興の状況につきまして御確認いただきました。
続きまして、5月2日に開園いたしました復興祈念公園を訪問いたしまして、施設の説明を伺った後に、委員を代表して今村委員長から献花をしていただいております。
4ページ、今、敷地造成工事に着手しております福島国際研究教育機構(F-REI)を視察いただきました。天気が非常に悪くてバスの中から山崎理事長から施設の整備状況等について御説明をいただいております。
最後に、4ページの下ですが、昨年4月に営業運転を開始し、国内最大の陸上風力発電所であります阿武隈風力発電所を訪問いたしました。産業振興による復興や地域共生の取組について御説明をいただいた後、意見交換をいただきました。
以上、現地調査の結果について御報告を申し上げます。
改めて御参加いただいた皆様に御礼を申し上げます。
以上でございます。
○今村委員長 ありがとうございます。
このように重要な施設を見学いただきました。特に祈念公園は開設したばかりということでございます。また、近くにはホテルができたということで新たな交流の拠点になっていると思います。
それでは、議事2に移りたいと思います。同じく復興庁、天河統括官から説明をお願いいたします。
○天河統括官 資料2でございます。議題2、復興の状況と取組について御説明いたします。
先ほど大臣からございましたが、この4月から第3期復興・創生期間が始まっております。第3期復興・創生期間が始まって最初の委員会の開催となりますので、改めまして復興の状況と取組につきまして説明させていただきたいと思います。
2ページは概要でございます。
3ページ、地震・津波被災地域におきましては、第2期復興・創生期間までに、インフラの復旧・復興等のハード整備はおおむね完了したと考えております。一方で、被災者の心のケアなど中長期的な対応が必要な課題につきまして、政府全体の施策を活用することなどによりまして引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
原子力災害被災地域におきましては、廃炉、除去土壌等の県外最終処分、あるいは全域の避難指示解除といった中長期にわたる課題が残っております。また、避難指示解除の時期の違いによりまして、地域ごとに復興の状況が大きく異なっており、数年前に避難指示が解除され、住民の帰還が開始された地域もございます。そういった地域の実情に合わせまして、生活環境の整備、農業などの産業再生の支援を行っております。
基本方針にも記載しているとおり、これらの課題につきまして、まずはこの第3期の5年間で何としても解決をしていくという強い決意の下、復興再生に向けた取組を行ってまいりたいと考えております。
4ページ、地震・津波被災地域の状況が書いてございます。住まいとまちの復興はおおむね完了したところでございますが、産業・生業の再生、特に水産加工業の売上げ回復がテーマかと思います。それから、先ほど申し上げましたけれども、被災者支援、心のケア、こうしたことは中長期的な取組が引き続き必要な課題と認識しております。
5ページ、地震・津波被災地域におけます住まいとまちの復興につきまして、数字で書いてございますが、道路、鉄道につきましては全線で開通・再開しております。
6ページ、住まいとまちの復興ですが、高台移転によります宅地造成、あるいは災害公営住宅の整備は完了しております。ただ、移転元地の活用につきましてはまだまだ課題がありまして、地域の個別課題にきめ細かく今後も対応していきたいと考えております。
7ページ、ここでは3県の産業の復興状況について記載しております。グラフでお示しをしておりますが、岩手県、宮城県では津波被害に遭った沿岸部を含めまして、総生産ベースで震災前の水準を超えてきております。また、福島県につきましては県全域においても総生産ベースで震災前の水準にとどまっておりまして、特に12市町村の回復は依然として低い水準、なかなか厳しい状況にとどまっております。こうした状況に対応するため、企業立地補助金等によりまして、浜通り地域等への企業誘致等を後押ししております。
8ページ、震災当時から現在にかけての福島県内の空間線量率は大幅に低下しております。上下で見ていただくと分かると思います。また、右図のとおり、避難指示区域の見直しと解除を進めてきております。
9ページ、復興庁の体制が載っておりますけれども、今後、避難指示解除後の帰還に向けまして、現地の細かい状況等を把握した上で対応していくため、福島復興局に本年4月より福島復興浜通りセンターを双葉町に開設いたしまして対応してきております。
10ページ、こちらは12市町村の人口等について記載しております。表の4段目でございますが、今年5月時点で住民基本台帳に登録されております住民に対し、実際に町に住んでいる方の割合を示しております。冒頭、御説明しましたが、避難指示解除の時期によってかなりの差があることが、これでお分かりいただけるかと思います。浪江町、富岡町、大熊町、双葉町につきましては依然として低い水準にとどまっているところでございます。
11ページ、帰還困難区域となっております区域に帰還する意向のある方が帰還できるよう、区域を抱えている7市町村が区域計画を作成して国が認定する制度になっていますが、特定帰還居住区域制度を創設いたしまして帰還を促進しております。現在までに大熊町、双葉町、浪江町、富岡町、南相馬市、葛尾村が区域計画を作成し、国に認定されております。同計画に基づきまして順次除染を実施していき、引き続き2020年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるよう、避難指示解除の取組をしっかり進めていきたいと考えてございます。
12ページ、地域の復興に向けましては、住民の帰還促進と併せまして移住・定住に関する取組も進めております。この7月からふくしま12市町村移住支援センターの機能強化として東京での拠点を新たに設置し、首都圏での情報発信を強化していく予定にしております。右端に令和7年度の数字が入っておりますが、順調に増加している傾向にあると考えております。
13ページ、居住人口を回復させるに当たりましては、受け皿となる住宅の供給が必要となってまいります。現状、12市町村にあります賃貸住宅は自治体による整備が主となっておりますが、維持管理が今後市町村の負担になっていくということがございます。そのため、今年度に福島再生賃貸住宅の制度改正を行いまして、民間事業者が建設した場合の建設補助を5分の1から5分の2に拡充するなど、民間事業者による供給の加速に取り組んでいるところでございます。
14ページ、ここからは産業の再生に向けた取組でございますが、まず、農業でございます。左上のグラフのとおり、農業産出額ベースで震災前と比較すると、岩手県、宮城県は全国平均の伸びを超えておりますが、福島県では全国平均を下回っている状況でございます。特に12市町村の営農再開面積の割合は約5割にとどまっている状況でございます。営農再開の加速に向けまして、農地の利用集積、大区画化、6次産業化施設の整備を促進しております。併せまして、スマート農業等の労働生産性の高い農業経営、広域的な高付加価値産地の形成を推進しております。
さらに2026年度から営農再開に関連する事業を統合いたしまして、福島県に設置した基金を通じて一体的に推進することにより、営農再開の加速化・広域的な高付加価値産地の創出を支援しております。
15ページ、水産業の再生に向けた取組でございます。近年、気候変動などによる主要魚種の不良等の影響もありまして、3県の水揚量は震災前の4割から6割にとどまっております。また、水産加工業の売上げもいまだ回復途上ということでございます。
このため、水産加工業の販路の回復・開拓に向けまして、商談会の開催、加工機器の導入、量販店での販促などによりまして流通販売を支援しております。また、漁業の本格操業への移行に取り組む福島県を中心に、地域の復興計画に基づいた新しい漁船の導入、あるいは養殖業への転換等の取組を支援しているところでございます。
16ページ、森林・林業の再生に向けた取組でございます。原子力被災地域の森林では、放射性物質を含む土壌の流出を防ぐために間伐等の森林整備、あるいは土壌流出防止柵の設置など、一体的な取組を実施しております。
また、作業者の安全確保のため、本年1月に被ばく線量管理が必要な場合の留意事項をまとめた福島の森林・林業再生に向けた森林作業ガイドラインを策定いたしまして、今後本格的な整備に順次着手してまいりたいと考えております。
17ページ、福島イノベーション・コースト構想でございます。本構想につきましては、原子力災害による被害から浜通り地域での新たな産業基盤の構築を目指しまして2014年に立ち上がっております。昨年いわゆる青写真の改定が行われまして、地域の稼ぎ、日々の暮らし、担い手の拡大といった新たな3つの視点が追加されております。本構想によりまして、浜通り地域等があらゆるチャレンジを可能にする実証の聖地となることを目指し、イノベーションの創出と産業集積を促進していきたいと考えております。
18ページ、福島国際研究教育機構(F-REI)でございます。2026年7月現在、5つの研究分野におきまして、外部委託等を活用しながら18テーマのF-REI直営研究グループを立ち上げて研究を実施しております。令和12年度までに施設全体の順次供用を目指し、今年度、本部施設等の建設工事に着手予定でございます。
19ページ、風評被害の払拭に向けまして、復興大臣の下で省庁横断のタスクフォースを開催しており、昨年10月にはリスクコミュニケーションの施策パッケージ、これに除去土壌の復興再生利用等を追加いたしました。
また、自治体が自らの創意工夫におきまして、地域の魅力、食品の安全性等を発信する取組に対する支援も強化しております。
さらに政府全体で輸入規制の撤廃に取り組んでおり、直近では2025年11月に台湾が規制を撤廃するなど、現在までに50か国・地域で撤廃されてきております。
20ページ、除去土壌につきましては、先日の現地視察で中間貯蔵施設を御覧いただきました。県外最終処分の実現に向けまして、昨年8月に当面5年程度のロードマップを決定しております。また、昨年7月には総理大臣官邸で復興再生利用を実施しまして、9月以降、霞ヶ関の中央官庁の花壇など、今、11か所で復興再生利用をしているところでございます。現在はロードマップに沿いまして、霞ヶ関の中央官庁以外の各地にある各府省庁の分庁舎等での復興再生利用につきまして検討を進めているところでございます。
21ページ、福島第一原発の廃炉につきましては、中長期ロードマップに基づきまして、燃料デブリの試験的取り出し、あるいは大規模取り出しに向けた準備工程の具体化などの取組が進められております。ALPS処理水の海洋放出も安全に行われているところでございます。
最後でございますが22ページ、震災の記憶・教訓を後世への継承として、岩手、宮城、福島それぞれにおいて国営追悼・祈念施設を整備して行っております。先日の現地視察では本年5月2日に開園いたしました福島県復興祈念公園を視察いただきました。
また、本年4月には被災者の伝承団体、伝承プログラムを紹介する伝承プログラムガイド、これの日本語版、英語版ともに作成して公表したところでございます。
駆け足となりましたが、以上で説明を終わらせていただきます。
○今村委員長 ありがとうございます。
15年の取組の振り返りをしていただきました。一定実施できたこと、また、これからまだまだ課題が残っていることを紹介いただいたので御理解いただいたと思います。
また、15年の中で、先ほど水産関係がありましたけれども、地球温暖化ということで環境も変化している。また、昨年から続いているのですけれども、岩手、青森で、地震活動も続いてございます。M7クラスということで実は余震にとどまらない連動性地震があるわけでございますので、改めて我々は震災の経験・教訓をきちんとつなぐことが大切だと思ってございます。
それでは、議題3のほうに移りたいと思います。3県から報告をいただきたいと思います。岩手、宮城、福島の順にお願いしたいと思います。
まずは大畑さんからお願いいたします。
○大畑復興防災部長 岩手県復興防災部長の大畑でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
震災からの復旧・復興に当たりましては、委員の皆様、それから、復興庁の皆様、そして、国内外の皆様から多くの御支援をいただきました。大変ありがとうございます。
それでは、資料3-1によりまして、本県の復興の現状と取組について報告をさせていただきます。
2ページ、本県では復興を県政の最重要課題と位置づけまして、誰一人として取り残さないという理念の下で4つの柱に基づき取組を進めております。
一方で、下段に記載のとおり、中長期的な課題も残っております。現在の計画は今年度までとなっておりますので、令和9年度からの2年間を計画期間とする第3期復興推進プランを策定いたしまして、これらの課題に引き続き対応していくこととしております。
3ページ、4つの柱ごとの取組状況でございます。
まず1つ目の柱、安全の確保では、海岸保全施設等の復旧整備は、宮古市の閉伊川水門を残すのみとなっておりまして、こちらも令和8年度に復旧予定となっております。
それから、下段、巨大地震への備えということで、市町村と連携して犠牲者ゼロを目指した対策を検討しておりますほか、広域防災拠点の拡大、自主防災組織への支援など、防災力の強化に取り組んでいるところでございます。
4ページ、2つ目の柱、暮らしの再建でございます。全ての被災者が恒久住宅へ移行した一方で、生活再建には依然として課題があるという状況でございます。
上段、被災者支援センターでは、家計や家族、債務など、多様な相談に対応しておりまして、相談対応回数は高止まりといった状況でございます。
同様に中段、こころのケアセンターでも相談件数が多い状況が続いておりまして、専門職が寄り添いながら支援を継続しております。また、沿岸地域の精神保健体制の強化にも併せて取組を進めてございます。
下段、コミュニティ支援につきましてはアドバイザーの派遣など、災害公営住宅の自治会活動の活性化等の取組が定着するよう、市町村の取組を支援しているところでございます。
5ページ、3つ目の柱、なりわいの再生でございます。本県の基幹産業であります水産業、先ほど御説明にもありましたとおり、近年不漁といった課題に直面してございます。これに対応するため、令和8年3月に県と水産関係団体が共同で「シン・岩手県水産業リボーン宣言」を発表いたしまして、一体となって資源回復や新たな漁業・養殖業の導入、海業の推進など、水産業の再生に向けた取組を進めております。
また下段、地方創生施策を活用し、被災地の地域振興・経済活性化が進むよう、復興庁の皆様と連携いたしまして、市町村の施策形成等の支援に取り組んでいるところでございます。
6ページ、4つ目の柱、未来のための伝承・発信でございます。おかげさまで伝承館の来館者は令和8年4月に140万人に達してございます。
下段でございますが、今年の10月に本県を会場に「世界津波の日 高校生サミット」を開催させていただくこととなりました。このサミット、防災・減災の重要性の共有と将来のリーダー育成等を目的に開催されておりまして、今回で8回目となるものでございます。国内外から100名程度の高校生が参加予定で、本県で意見交換等が行われることになってございます。また、サミット終了後には参加した高校生、代表にはなりますけれども、国連ニューヨーク本部でサミットの成果を報告するという予定にもなってございます。
7ページ、復興の現状として県民を対象とした調査結果を記載させていただいております。
上段、復興に関する意識調査は県内に居住する5,000人を対象に行っているものでございますが、復旧・復興が進んでいると回答した割合が前回から若干減少したという状況であります。減少した要因としては、エネルギー価格、物価高騰などの経済状況が復興の実感にも影響を及ぼしているのではないかということ、また、調査実施直前の令和7年12月に青森県東方沖地震が発生いたしまして、避難車両の渋滞など、防災面の課題が改めて認識されたところが影響しているのではないかと考えてございます。
下段、復興ウォッチャー調査は、沿岸地域に居住・就労する方で毎年同じ人を対象に調査を行っているものでございます。地域経済の回復度に関する実感が低い結果となっておりまして、理由といたしますと、水産業の不振、公共工事の減少、物価高騰等によりまして地域経済に活気が感じられないといった意見を頂戴しております。県といたしましてはこうした結果も踏まえながら、第3期復興推進プランの策定を進めてまいることとしております。
最後に8ページ、林野火災からの復旧・復興についてであります。令和7年、大船渡市で、今年、令和8年は大槌町で大規模な林野火災が発生いたしました。大船渡市では東日本大震災津波との二重被災ということも発生をしております。消火活動、復旧・復興には国、自治体から御支援をいただき、また、民間企業等からも多大な御支援をいただいております。改めて感謝を申し上げます。
大船渡市では住宅再建や林地再生が徐々に進展しておりますし、大槌町では林地再生など、復旧・復興に向けた動きが出始めております。現在は震災の経験も踏まえまして、林野火災からの復旧・復興にも全力で対応してまいることとしてございます。
以上で、岩手県からの報告とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○今村委員長 ありがとうございます。大変丁寧に御説明をいただきました。
最後の紹介はいわゆる複合災害になります。能登でも震災の後に洪水もございましたし、このような対応も重要になるかと思います。
高校生サミットも今年ということで、大変期待するところでございます。
それでは、宮城県の報告は千坂様からお願いいたします。
○千坂東京事務所長 宮城県東京事務所の千坂と申します。よろしくお願いします。本来であれば知事の村井が出席して御報告させていただくところですが、県議会開催中のため、私のほうから報告させていただきます。着座で失礼いたします。
今村委員長様をはじめとします委員の皆様、復興庁をはじめとします国の皆様には、被災地の復興に御尽力いただきまして改めて感謝を申し上げます。
本日は、本県の現状と復興の完了に向けた取組につきまして御報告させていただきます。資料3-2になります。
1ページ、震災復興の位置づけについてでございます。本県では震災から15年が経過しまして、ハード面の整備はほぼ完了した一方で、心のケアや地域コミュニティーの再生などソフト面では、依然としてきめ細かなサポートが必要となっております。このため令和3年度から令和12年度までを計画期間といたします県の長期総合計画「新・宮城の将来ビジョン」におきまして、被災地の復興完了に向けたきめ細やかなサポートを基本方針の柱の一つに掲げ、主に4つの取組分野に分けて引き続き丁寧なサポートを実施することにしております。以下、4つの分野ごとに主な取組を御説明いたします。
2ページ、地域コミュニティの活動支援についてでございます。震災から15年が経過いたしまして災害公営住宅等における若者世代の流出や住民の高齢化等が進行し、地域コミュニティの自律的・継続的な活動の維持が課題となっております。そこで、県といたしましては自治会等のコミュニティ活動等への補助やアドバイザーの派遣などを通じまして、地域コミュニティ活動を担う人材の確保・育成や活性化に取り組むとともに、引き続き地域の見守り活動等を行い、高齢者等の孤立防止に向けた取組を継続しております。
3ページ、水産業の再生に向けた支援についてでございます。令和5年度から始まりましたALPS処理水の海洋放出による風評被害等の影響を緩和するため「みやぎ水産応援パッケージ」を取りまとめております。この中で4本柱の支援を定め、県産水産物の消費拡大と関連産業の経営安定化に取り組んでおります。
また、本県の水産業は、近年、一部の国・地域からの輸入規制に加えまして、海洋環境の変化や事業コストの上昇などの様々な要因により依然として厳しい状況に置かれております。沿岸被災地域における水産業の復興は大変重要であることから、輸入規制撤廃に向けた働きかけや風評対策の取組のほか、将来に向け、事業者が安心して生業を継続できるよう、政府全体として責任を持って取り組んでいただきますよう、お願いを申し上げます。
4ページ、汚染廃棄物の処理・除去土壌等の処分についてになります。8,000ベクレル以下の汚染廃棄物は保管市町の実情に応じて処理を進めておりますが、処理主体であります市町の負担軽減と取組推進のため、引き続き財政的・技術的支援が必要となっております。また、指定廃棄物につきましては、安全な保管管理の徹底や処理先の確保等について、国において前面に立って実施していただくことが望まれております。除去土壌等につきましても、現在も7市町で保管を継続しておりますが、処分を進めるためにも処分の必要性や安全性について、国民の理解醸成に向けた取組等を推進していただきますよう、お願いを申し上げます。
5ページ、震災の伝承に向けた情報発信と人材の育成についてとなります。震災から15年が経過いたしまして、震災の記憶や教訓を広く後世に伝え継ぐため、引き続き震災伝承施設や関連団体等との連携強化及び語り部活動の人材育成を図っていきます。また近年、震災当時の記憶がない若い世代が増えていることから、広報誌等の作成やSNSなどを活用し、被災地の現状について引き続き情報発信を行うとともに、学校への語り部の派遣による出前講座の実施等を通じまして、若い世代への記憶の伝承に取り組んでまいります。
最後となりますが、発災からこれまでの間、国や関係機関の皆様から多大なる御支援を賜り、復興の完了に向けて取り組んでまいりましたが、今後も復興の完了に遅れが生じることのないよう、政府全体の政策の中で御支援いただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。また、引き続き被災地の声に耳を傾け、被災地に寄り添った支援をお願いいたします。
宮城県からは以上となります。ありがとうございます。
○今村委員長 ありがとうございます。同様に詳細に御説明をいただきました。
15年たちますと世代交代が起こります。これが各地で見られています。また、除去土壌の課題、ALPS処理水などについては、宮城・岩手でも影響しているということで御報告をいただきました。
それでは、最後に福島県ということで、内堀知事からお願いいたします。
○内堀委員 今村委員長、ありがとうございます。復興推進委員会の委員の皆さん、牧野大臣、復興庁をはじめ、政府の皆さんには福島復興に多大なる御尽力をいただいていることに心から感謝をいたします。
また、5月14日に開催された福島視察、来ていただいた委員の皆様に福島の今を見て感じていただき、また、課題を確認していただきました。重ねて御礼を申し上げます。
それでは、1ページ、主に赤い字の部分を御覧ください。東日本大震災と原発事故から15年が経過しましたが、福島の復興・再生は今後も中長期にわたる長い戦いであり、課題は現在進行形で生じています。
第3期復興・創生期間の5年間は、福島イノベーション・コースト構想等をさらに発展させながら、避難者の帰還や生活環境の整備等を一層進めなければならない極めて重要な期間となります。
中長期にわたり、切れ目なく安心感を持って復興への挑戦を続けるため、第3期復興・創生期間以降も必要となる十分な財源と枠組み、復興特別会計等による予算措置並びに復興を支える制度の継続が必要です。
引き続き、福島の復興を内閣の最重要課題とし、政府において決して震災を風化させることなく国の社会的責任の下、国が前面に立って最後まで取り組んでいただくことが必要であります。
2ページ、帰還環境の整備により、県土に占める避難指示等区域の面積は約2.2%にまで縮小しています。特定帰還居住区域について、6月22日には大熊町の特定帰還居住区域の一部区域において立入規制が緩和をされ、準備宿泊が開始されるなど、住民帰還に向けた取組が進められています。
一方、住宅の新築・改修、民間による賃貸住宅の整備など、住民が安心して支障なく暮らせるよう、生活環境を充実させる必要があります。
第3期復興・創生期間は避難者の帰還や生活環境の整備等を一層進めなければならず、基盤となる道路ネットワークの強化が重要です。
3ページ、本県産農林水産物の輸入規制については、一部の国・地域で県産食品の輸入規制が継続されているなど、現在進行形で依然として根強い風評が残っています。輸入規制を継続する国・地域への規制撤廃等に向け、国を挙げて風評払拭及び風化防止対策に取り組むことが不可欠です。
一方、年月の経過とともに風化が加速しており、継続して長期的に風評払拭と風化防止に取り組む必要があります。
4ページ、建設業を除いた域内総生産は、双葉郡8町村においては、いまだ震災前の4割弱の水準にとどまっていることから、面的サプライチェーンや共創的コミュニティの構築等が必要です。
浜通り地域等15市町村では、重点6分野に係る実用化開発が進められ、産業集積の芽が徐々に出つつあります。
F-REIについては直営の研究ユニットが18設立され、着実に体制が整備されてきています。また、過酷環境でも活躍できる遠隔操作ロボットなど、新産業を生み出す研究開発が進められています。
5ページ、被災12市町村の営農が可能な面積のうち、営農再開率は61.4%まで回復している一方、避難指示解除が遅れた地域では営農再開が十分に進んでおらず、それぞれの地域で進捗が大きく異なることから、地域の営農再開の進捗に応じた取組が必要です。
また、浜通り地域等においては、地域の再生に向けた働く場の確保が必須の課題です。
自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金については、今後も市町村の意見や地域の実情に応じた運用を可能とする必要があります。
最後に6ページ、廃炉に向けた取組が安全かつ着実に進められることは本県復興の大前提です。廃炉と汚染水・処理水対策は国が前面に立ち、政府一丸となって万全な対策を徹底的に講じ、最後まで全責任を全うする必要があります。
除去土壌等の県外最終処分は法律に定められた国の責務であり、2045年3月までの具体的な工程表を速やかに明示し、政府一丸となって最後まで責任を持って確実に対応する必要があります。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
○今村委員長 内堀知事、ありがとうございます。具体的に福島の今を数字も用いて御紹介いただきました。
復興のためには交流人口・関係人口、そして、定着人口ということで、この段階を踏んでいくことが大切です。
先ほどのイノベ機構の新しい取組の中では、大学生も来ていただくような復興知事業、これもたしか3期目だと思いますが、若い方に福島 浜通りにどんどん来ていただくような取組が始まったところです。
それでは、ここまでの報告・説明について委員の皆様から御意見等をいただきたいと思います。発言のある方は挙手をお願いしますが、もし、よろしければ名前のプレートを立てていただくと大変助かります。また、オンラインの2名の委員の皆様には挙手機能を使っていただくか、又は分からない場合は声をかけていただいてもよろしいかと思います。
御協力をいただきまして、30分余りお時間を取れると思いますので、ぜひ忌憚のない御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
山﨑委員、よろしくお願いします。
○山﨑委員 山﨑と申します。復興庁の皆さん、それから、3県の皆さんに御丁寧に報告していただきまして、大変今の状況がよく分かりました。ありがとうございます。
意見を持っておられる方がたくさんいらっしゃると思いますので、手短に私の意見を述べさせていただきますが、私は15年たったこれからの情報提供とか広報みたいなことについて意見を言いたいと思います。
15年たって、ハードとかインフラ、住まい、まちづくりみたいなものの整備がほぼ終わって、そのニュースがたくさん出ていることもあって、私の周りの学生の話を聞いていても東日本大震災の被災地は復興が順調に進んでいるのではないかと思っている人がたくさんいます。とりわけ西日本から大学に来ている学生はその傾向が強いです。
でも、こうやって資料を見せていただくと、とりわけ被災12市町村の人口と居住率などを見ますと先ほど統括官のお話の中にもありましたが、まだ5%に届かないところとか、10%台、それから、25%と極端に少ないところがあります。15年間の今までだったら、こういう形での資料提供でよかったのではないかと思いますが、これからの復興庁の問題意識をはっきりさせるためには、極端に居住率が少ない地域の資料をここに1枚付け加えていただくような取組を進めていただく必要があるのではないか。
戻ってきていない人たちは、各町のアンケート調査などを見ると、条件さえ整えば戻りたいという人がたくさんいます。そういう人たちは今どこでどんな暮らしをして、どんな悩みを抱えているのか。町にやっとスーパーができたところがあるとか、病院がまだないのだということも丁寧に多くの人たちに知っていただくという取組をしていかないと、全体状況の数字が出れば出るほど、極端に居住率が少ない地域の問題は埋没していってしまうと思いますので、ここは今後の広報の仕方として考えていただけるとありがたいと思います。
もう一つは、F-REIの知名度が全然上がらない。これも周りの人に話を聞いたり研究者に話を聞いても挙がらないです。私はNHKに長くいましたので、被災地の明るいニュースはなるべく大きく扱いたいというのは、どのメディアも一致していると思いますが、出てくる広報がざっくりし過ぎてしまっていて、F-REIは一体何を目指すのか、今どの段階にあるのか、これによって何をどのように復興を推進していきたいのかということ、メディアも15年たつとどんどん取材する人間が変わっていきますから、もっと丁寧に情報提供しながらこれを広報していかないと、なかなか知名度は上がってこないのではないかと思います。
この2点について、今後の課題として取り組んでいただけるとありがたいと思います。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
いずれも重要な広報戦略の御意見をいただきました。F-REIに関しては今後さらに戦略を持って実施いただけると期待しております。また、この時に誰に対して広報するかというのがポイントになります。
奥野委員、どうぞ。
○奥野委員 奥野と申します。復興庁の皆さん、そして、県の御発表をしていただきありがとうございます。
今、山﨑委員が15年たってというお話をされたと思いますが、私は別の角度から、15年たってということで、震災という今の現実と私たちが経験したことをどのように教育に生かしていくのかという視点が重要だと思っています。私が今所属する大学は石巻なので被災地にある大学です。関東方面からわざわざ被災の勉強をするために本学に入ってくる学生もいまして、津波伝承館でガイドのボランティアをしている学生もいます。
私は大学教員として高校生の探究学習もサポートしておりますので、先ほど岩手県の発表で高校生のサミットをやっているということがありました。今からの高校生とか大学生がこの震災をきちんと理解して、今後の日本とか世界にどうやって発信して、学んでいって、そして、F-REIは研究組織ですが、そこにつなげていくための若い人たちに対する発信の場というか、研究の場というか、そういったことを何か企画していただけないかと思います。それは県単位でもいいですし、もちろん国、復興庁として企画していただいてもいいので、そこを御支援いただければ、これからの子供たちというか学生が、震災に対するさらなる学びを深めていけるのではないかと思いますので、そこをお願いしたいです。
御検討、どうぞよろしくお願いします。
○今村委員長 ありがとうございます。
伝承からさらに教育、次世代育成ということです。
それでは、佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 福島大学の佐野と申します。奥野委員の御発言と重なる部分がありますが、私は人材の育成と定着が復興の鍵だと思っています。そのためには、F-REIのような先端的な研究分野と地域の高専も含めた高等教育機関との連携が不可欠だと思っておりますので、ぜひ本学も含めて一緒にやらせていただきたいと思います。
1点目は、浜通りへの理解促進についてです。本学の学生でも、福島県の浜通りについての認識は、必ずしも十分ではないと思います。そのため、本学では「むらの大学」という、1年生が取る授業を進めておりますし、「みらいバス」という形で視察を行う機会も設けています。これは紹介になりますが、昨日、南相馬市の小高区に「小高まちなかブランチ」という滞在型の小さな施設を開所しました。もともと病院だったところをお借りして、ふるさと納税を活用しながら取り組んでいます。
福島市の馬場市長が「1人の100歩よりも100人の一歩」という言い方をされておりまして、私も共感しております。こうした100人、1,000人という小さな一歩が復興に役立つのではないかと思います。
2点目は、浜通りの将来性についてです。今回、福島県の視察に行きまして、非常に希望が多くあると感じました。若い方がキウイ農園を経営したり、ワインをつくられたりしています。そういった意味で、福島県は課題先進県と言われますが、希望先進県だと思います。ビジネスチャンスも多くあると思いますので、それをぜひ若い方にどんどん発信していただきたいと思います。本学も一生懸命情報発信して、福島県浜通りを知り、そこで活躍できるような人材を育てていきたいと思います。
以上です。
○今村委員長 佐野先生、ありがとうございます。
改めて浜通りは、今、様々なチャレンジがありますので、それが若い方にとても魅力になると思います。これも発信を工夫しながら進めていただくというところだと思います。
では、山名委員、お願いします。
○山名委員 原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名でございます。
ただいまの報告を伺いまして、復興という意味で、かなり進捗があるというお話でしたが、ここであえて福島県を中心に原子力災害に対する影響があるというのが厳然たる事実です。今までの第3期復興・創生期間までは原子力災害への対応と復興への対応が一致して重なって進んできたと見えまして、これはこれで一つの成果であったと思います。
一方、原子力災害の結果というのは、時間軸が一般災害の復興の時間軸とかなり違う、時間軸が変わってくるわけです。むしろ世界的な言葉で言えば、原子力レガシーマネジメントという言葉があります。原子力がつくり出した負の遺産に対するマネジメントを政府がきちんと見る。アメリカでしたらエネルギー庁、デパートメント・オブ・エナジーの中にレガシーマネジメントオフィスがあります。つまり原子力がつくり出した負の遺産をきちんと見る機能があって、もはや第3期に入っていくと、一般的な復興と原子力レガシーマネジメントというのはだんだん分かれてくるというか、違う時間軸の対応が必要になってくるという現実があるように思います。
そういう意味では、この第3期の期間というのは、そういった移行期に恐らく当たると思いまして、ある意味で第3期が終わった後の原子力レガシーマネジメントをどうしていくのだということが問われる期間になると思います。それがある種、汚染した環境の修復、帰還困難区域等の環境省対応のもの、それから、中間貯蔵施設もそうですし、私どもがやっている廃炉そのもの、それから、社会的な復興、こういったものが全て原子力レガシーマネジメントのほうに寄りながら、長期的な作戦が必要になる時期になっていると思います。
そういう意味で、この進捗をありがたく受け止めましたが、この第3期において原子力レガシーにどう取り組んでいくかということは、政府の中で一つ骨太の方針として御検討いただきたいと思います。
以上です。
○今村委員長 山名委員、ありがとうございます。
今、まさに第3期に入ったわけでございますが、そこでの重要な課題を教示いただきました。時間軸が違うということです。
それでは、浅野委員、お願いします。
○浅野委員 双葉町のほうに事業所を進出させていただきました浅野撚糸の浅野と申します。よろしくお願いします。
個人的な話で申し訳ありません。2019年に御縁をいただいて双葉町のほうに見学にというか、12市町村、イノベ機構さんの御案内で見学をさせていただいて、そのときに日本という国はすごいと、また、前向きな県の皆さん、それから、双葉町の皆さんはすごいと、こういうところだったら我々の事業も成功するという思いで進出しました。その中でコロナがあったり、いろいろなことがあってフリーズした状態が続いて私も苦しい思いをしましたが、今日お話ししたいのは大きく潮目が変わったということです。単刀直入に言うと私は進出してよかったと、後悔した時期もありました。
今、山名委員も言っていただいたとおり、すごく大事な5年間です。あっという間に終わってしまう5年間なので、この実質1回目の委員会は非常に大事かと私は思います。
今日、皆さんに一番知っていただきたいのは、すごいコンテンツなのです。今、山名先生がおっしゃったように、世界で唯一無二、もちろんいろいろなところがあるのでしょうが、こうして双葉などは11年5か月、全町避難です。こんなコンテンツはないのです。そこをもう1回ひっくり返すという、世界のものすごい実験だと思います。それを原子力レガシーという言葉に置き換えていいかどうか分かりませんが、それもコンテンツだし、風評被害の一番厳しい双葉町で、うちには10人の高卒の若い方が働いているのです。これもコンテンツなのです。請戸小学校の遺構もコンテンツでしょうし、大和ハウスさんが思い切って立派なホテルを造られたというのもコンテンツ、富岡ワイナリーさんも、ここで世界的なワインをつくるというのはコンテンツなのです。
ですから、ここをよく整理して、交流人口が増えると絶対に定住人口が増えるのです。我々はなぜオープンファクトリーをやるかというと社員なのです。オープンファクトリーをしなかったら社員は来ません。岐阜の本社は来ないのです。双葉の真似をしてオープンファクトリーにします。ですから、交流人口が増えるということは、観光産業だけではないです、そこで働きたいということで必ず工場も来るのです。
コンテンツもたくさん今できあがってきているし、どんどんできていく。ただ、これを結びつけたり、連携したり、市町村の壁があったりということがあるので、グランドデザインをどこかで、私は、これはF-REIが、無責任だと言ったら申し訳ありませんが、大胆なグランドデザインというもの、もう一度言いますが世界唯一無二のことをあそこで、うちの社員が働いていること自体が復興だと、私がここにいることですという、うちの社員が言ったのです。働いていること自体が世界唯一無二の時間軸で動いているのです。
最後にブランディングです。私は福島をブランディングすべきだし、双葉町は完全にブランディングできています。我々もあそこに行ったがゆえに、この前もブランディングの賞をいただきました。経産大臣賞をいただきましたが、逆手に、駄目だとか、ネガティブな考えではなしに、私は左に振った振り子は必ず右に振るということで、特に双葉は左の振り幅が大きかったですから、私は双葉という町はブランディングするし、我々もそこに乗っかってうちの会社もブランディングしていくということで、福島県は逆に世界的に有名ですから、それを逆に振るということで、それがこの5年間の勝負どころかと思わせていただいています。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
潮目が変わっているという言葉をいただきました。実は今週、ロンドン大学の学生さんに東北大学に来ていただきましたが、今、福島の視察をしています。改めて世界中の若者がここでの取組に非常に注目しています。ちょうど夏休みですので1か月滞在する予定です。
○浅野委員 繰り返しお伝えしていますが、福島第一原発公開です。これは一目見るだけで2時間3時間というコースでなしに、ぜひ双葉町の産業交流センターの屋上に行っていただくと、海外の方が来られていて指を差すのです。辛うじて煙突1本が見えるのですかね。キラーコンテンツだと私は思っておりますので、そこを推進していただきたいと思います。
○今村委員長 ありがとうございます。
あとは天河統括官から御紹介のありましたウクライナへの支援という視点もあります。震災ではありませんが、復興庁の活動に関しては非常に関心を持っていただいています。
それでは、藤沢委員、どうぞ。
○藤沢委員 藤沢でございます。丁寧な御説明をありがとうございました。
こちらの資料2の中で幾つかコメントをさせていただきます。この中の10ページ、先ほど山﨑委員からもありましたが、この数字をしっかりと見続けることが大事だろうと思います。また、この3期の復興期間、5年ではありますが、果たして双葉、大熊などが5年間で居住人口が100%になるのかというと、厳しいと思わざるを得ない状況です。であれば、この5年間でどこまでいくのか、また、その先に何を目指していくのかということをきちんと言語化し、また、目標を持っていくことがとても重要だと考えています。
続いて12ページに移住の話が入っています。私はここにもありますふくしま12市町村移住支援センターの責任者をしています。今週、975人になったという数字を発表いただいておりまして、年々移住者が伸びているのは大変ありがたく、センターも頑張っていますが、何しろ12町村の自治体の皆さんの奮闘でここまで伸びてきていると感じています。
他方、この裏側を見ると、数字がどんどんと伸びるかというと様々な課題があるとも感じています。一般に移住でいうと、仕事がないので首都圏から地方になかなか移住できないという方が多いですが、福島は違いがございまして、様々な工場立地などを頑張られたおかげで仕事がかなりあるという状況です。今、完全にボトルネックになっているのは、暮らし、住宅のほうになっておりまして、せっかく仕事を見つけたのですが、付近に住める場所がなくて内定を断った方がいらっしゃいます。
又は大熊に立派な学校ができましたが、当然大熊町に住まないと通えませんので、あの学校に行きたいのですが、断念している方も多くいらっしゃいます。せっかくお子さん連れで大熊に移住した方がいるのですが、お断りされているという大変もったいない状況がございますので、この暮らし、特に住宅をどうするかというのが大きな課題です。これをこの5年間の中でどれだけ進められるかというのが非常に重要だと考えています。その中で、13ページにあるように、こういう民間住宅の補助を拡充していただいたのはとても重要な取組だと考えています。
同時に、これだけでどんどん進むのかというと、まだまだ課題もあるように思っておりまして、個人的に感じたのは自治体側の対応の体制がまだまだ限られているということです。こういった移住に関しても各自治体で様々ですが、多くの自治体では担当を実質1人でやっているような自治体も多くて、これだけ多くのことをやる必要があるのですが、行政職員が限られています。退職している方もどうしても発生していますし、新しい方を募集しようにも、今、全国的に人の取り合いですから、福島12市町村というだけで人が来てくれる時代が昔はあったのですが、今はそうでもございませんので、そこを手当てして自治体側の実施体制をかなり強化していかないと、10ページの状況を大きく改善することは難しいのだろうと思います。
そういった面では、国として、この10ページのままであと5年過ぎてしまっては復興になりませんので、この辺りを大きく改善するために何ができるかということをぜひお考えいただいて、特に中4町と言われますが、双葉、大熊、富岡、浪江といった地域はまだまだ苦労を抱えておりますので、この地域を支えるような施策がさらに必要だろうと考えています。
以上でございます。
○今村委員長 藤沢委員、ありがとうございます。
定着のための住宅問題は難しく、この委員会でも取り上げていただいています。国が支援できることと民間で人口の推移を見ながら投資するという2つあるかと思います。両方の御支援が必要かと思います。
それでは、関委員、どうぞ。
○関委員 今回、福島県の現地調査に参加させていただきまして、先ほど佐野先生からもおっしゃっていただいたように、世界を見据えて活動されているような若い方がいらっしゃることが大変印象的でした。今後、ますますこのようにいろいろな取組をされる方々が出てくると思いますが、農業の現場でもそうですが、より一層、現場の声を聞いていただいて、利用しやすい支援ですとか助成ですとかそういうものをお願いしたいと思います。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
地元の委員ならではの御意見だったと思います。
勢一委員、一言いただければ。
○勢一委員 別の会議が長引いて遅れてしまいまして申し訳ございませんでした。皆さんの貴重な報告を拝聴することができていませんが、資料は拝見いたしましたし、また、福島に視察に出向かせていただきましたので、少しだけコメントをさせていただければと思います。
今回、実は何年かぶりに私は福島に出向くことができまして、素朴に思いましたのは随分変わってきているということです。中間貯蔵施設も大分緑の場所が増えてきましたし、また、双葉駅周辺も私が何年も前に訪ねたときに比べたら明るくなったということを感じました。先ほど佐野委員が希望とおっしゃいましたが、そういう感じの明るさが、地域の人たちが希望を持って頑張ってくださっているのだということを感じることができました。
キウイとかワインとか、まさに事業を頑張ってくださっている方々の姿を見て、こうした復興を続けてきた変化というのが、この15年、大きいのだろうと感じたところです。この変化を歩みの成果として、では、法政策としてどのように受け止めて次につなげるかというところを考えるのが大事だと思いました。
以前の視察もそうだったのですが、いろいろな事業とか活動が各地で行われていて、本当にその内容自体、世界に通用するようなレベルのものが実際にあります。そうすると、そういう人たちを後押しするために何が必要かというのと、先ほどから住宅問題を含めて、いろいろやりたいことがある、できることがあるのに現場でできない、課題がある、そこの課題をどうやって取り除くことができるのか。そういうところへの支援の仕方は、また違うのだろうと思いました。この辺りは国のほうで上手に受け止めて、できることを工夫していくのがすごく大事だと現地に行って実感しました。
また、私自身が九州福岡を拠点にして大学で教えているものですから、今の大学生たちから見る福島復興は、距離もあるし時間の経過というのもあります。そのときに、ただ、過去にこういうことがあって今こうなのだというだけではなくて、そうした変化の道のりをストーリーとしてしっかり伝えていく。最近ナラティブというのが重要視されていますが、そういうことをしていくのが、より一層大事なステージになったのだと個人的には実感しています。私も頑張りたいと思いますが、ぜひいろいろ御検討いただけるとありがたいです。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
改めて第3期の意義、ナラティブをつくること、また、政策、さらに法律等々もアドバイスいただければと思います。
それでは、戸塚委員、お願いします。
○戸塚委員 パソナ東北創生の戸塚と申します。本日はオンラインでの参加となりまして大変申し訳ございません。また、丁寧な御説明をありがとうございました。そして、福島の視察の際にも丁寧に様々な行程を手配いただきましてありがとうございました。そのときにも皆様がおっしゃっていますが、現場で働く方がすごく使命感ですとか、真摯に向き合っておられる姿、あとは世界を見ながらといいますか、非常に広い視野で挑戦している姿に非常に感銘を受けました。
本日は意見といいますか、感じているところを少し共有させていただければと思います。今、私は岩手の釜石というところにおりますが、先ほど今村委員長もおっしゃっていたように、ものすごく地震の頻度が増えていて、すごく危機感を覚えるといいますか、怖いと率直に感じています。昨日もありましたし、毎週と言うとあれですが、震度3~4ぐらいがあるような感じで、津波の注意報が出るとき、警報が出るときがありますが、都度、避難をしたりですとか、そういったことをこの1年の中で結構何度もしてきたと思っています。
そういう観点で言うと、災害を伝承するというよりも、すぐ目前に控えている次の災害に備えていくような姿勢がすごく重要なのかと感じています。先ほど岩手県の大畑部長からもございましたが、4月、ゴールデンウィーク前ぐらいから隣町の大槌町で林野火災もあって、火災は自然だけではない可能性もありますが、そういった災害の多さを痛感する中で、林野火災のときですと、全国から駆けつけてくださった消防の方、又は自衛隊の方がいらっしゃいましたが、何より自主組織といいますか、消防団もそうですし、それを後方で支援する住民の方々の力による災害対策が不可欠だということをすごく強く感じています。
私も震災の後によそから来た者なのですが、よそから来た人間として感じるのが、コミュニティーとかつながりとか地縁、そういったところの強さがこういった災害のときに発揮されるものなのだと思っています。この15年で考えると、私も新参者でしたが、だんだん普通の住民の一員になってくる中で、こんな形でもともと住んでいる方の地縁だけではなく、新しく移住者が入ったコミュニティーですとか、あとは移住だけではなく二地域居住をしている人も、こういった災害対策、防災の取組に一緒に取り組んでいく、そういったつながりを住民の方と一緒に持っていくことが重要であり、岩手県で過ごしている身としては、この15年でそれがすごく培われてきているような気もしています。
これから来るべき災害に備えるところもそうですし、福島ですと、今、移住者ですとか、移住はしないが復興に関わっている方がたくさんおられると思いますが、そういった方々、ハードだけではなくて改めてコミュニティーづくりとか、つながりですとか、あとはそこに住んでいる方々の地域への愛着、エンゲージメントみたいなものがすごく重要なのではないかと痛感しています。移住者の定着もそうですし、地元の若者の育成もそうですし、そういったソフト事業みたいなところに今一度目を向けて未来に備えていければいいのかと感じています。
以上です。
○今村委員長 戸塚委員、ありがとうございます。
移住いただいた方ならではのコメントをいただきました。
最後に小林委員、お願いします。
○小林委員 福島県で地域商社を経営しています小林と申します。手短にお話をします。
私は最近考えていることが、東北のことをもっと知ってもらうために、東北でやってきた取組が、地方創生という観点からどのような示唆があるかということをもっと分かりやすくまとめるというか、調べる必要があると思っています。
特に私が復興庁で印象的だったのは、行政としてはものすごく恐らく珍しく、企業に対しても自治体に対しても個人という人に向き合って支援をするという、いわゆる個人の話をしっかり聞いて伴走支援をするというスキームが、復興庁が生み出したこれからの地方創生にも必要な施策なのではないかと思っていますが、まとめるとなると、こういうことをやりましたということで終わってしまうので、当時の担当者までさかのぼって、何で始めたのか、そして、どんな変化があったのかというリアルをまとめていただけると、地方創生の観点から、もっと東北を知っていただけるのではないかと思っています。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
改めて発信というのも検討いただきたいと思います。
それでは、大変恐縮でございますが、時間の関係でここまでとさせていただきたいと思います。
本日の議事要旨については速やかに公開させていただきます。議事録についても非公開の議事を除いて作成し、公開したいと思います。委員の皆様は議事録の確認に御協力をいただきたいと思います。
以上をもちまして、第49回「復興推進委員会」を終了したいと思います。
次回の委員会は例年どおり、秋ごろを予定したいと思いますので、ぜひ調整をいただきたいと思います。日程が固まり次第、事務局から連絡します。
本日は大変ありがとうございました。終了します。
令和8年7月2日(木)14時00分から15時15分まで
2 場所
中央合同庁舎4号館4階共用第4特別会議室(オンライン会議併用)
3 議事
(1) 現地調査報告
(2) 東日本大震災からの復興の状況と取組
(3) 3県からの報告
4 出席委員等
今村委員長、浅野委員、内堀委員、奥野委員、小林委員、佐野委員、
勢一委員、関委員、戸塚委員、藤沢委員、山﨑委員、山名委員、
大畑岩手県復興防災部長(達増委員代理)、千坂宮城県東京事務所長(村井委員代理)
5 議事録
○今村委員長 ただいまから、第49回「復興推進委員会」を開催させていただきたいと思います。
委員の皆様には本当に御多忙の中、また、足下の悪い中、御出席をいただきまして、大変ありがとうございます。
本日は、白波瀬委員長代理が御欠席でございますけれども、ほかの方は出席ということで、岩手県、宮城県は、大畑復興防災部長が達増委員の代理として、また、千坂東京事務所長が村井委員の代理として出席をいただいてございます。本委員会運営要領第3条第1項に基づき、承認させていただきたいと思います。
また、小林委員、また、戸塚委員は、本日オンラインでの参加になります。勢一委員は所用のため、若干遅れての参加になります。
これによりまして出席委員は14名となりましたので、定数を満たしてございます。
本日の議事の様子はライブストリーミングでオンライン配信されてございます。一般の方、また、報道機関の方に視聴いただいておりますので、御了解のほど、お願いいたしたいと思います。また、報道機関の方には会議の映像をニュース等で使用することを可としております。御承知いただきたいと思います。
それでは、議事に入る前に、まず、牧野復興大臣から御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○牧野復興大臣 皆さん、こんにちは。復興大臣の牧野たかおでございます。
今村委員長をはじめ、委員の皆様方におかれましては、日頃から東日本大震災の復興に関し多大な御尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から15年が経過いたしました。被災地の方々の絶え間ない御努力によって復興は着実に進んでいる一方で、地域によってはその状況が異なっております。
4月から第3期復興・創生期間が始まりました。この5年間は復興に向けた課題を解決する極めて重要な時期でございます。住民の皆様の帰還の促進や、産業・生業、農業の再生など、被災地の復興再生について、国としてあらゆる知恵と力を結集し、総力で実行してまいります。
本日の復興推進委員会では、先日行われた現地調査の結果や東日本大震災からの復興の状況と取組について、復興庁からの説明の後に3県から各県における復興の状況について御報告をいただきます。皆様方から忌憚のない御意見をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○今村委員長 牧野大臣、ありがとうございました。
それでは、議事に入る前に本日の議事進行について御説明させていただきたいと思います。まずは議事1ということで、先ほど大臣から説明がありました現地調査の結果報告をいただきたいと思います。議事2については復興の状況と取組について復興庁からお願いしたいと思います。最後、議事3においては各県それぞれから御報告をいただき、その後、委員の皆様と意見交換をしたいと思います。限られた時間ではございますけれども、ぜひ活発な御意見をいただければと思っております。
再度でございますが、本日の議事の模様は全面公開ということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、議事1に移りたいと思います。復興庁から御説明のほうをお願いいたします。
○天河統括官 復興庁統括官の天河でございます。資料1に基づいて御説明申し上げます。復興推進委員会におきましては、毎年、岩手県、宮城県、福島県を訪れまして、現地の状況を確認いただいております。この5月に福島県を現地調査していただきましたので、簡潔に御報告させていただきます。
まず1ページ、ここに地図がございますが、今回の現地調査では福島県の田村市、大熊町、双葉町、浪江町、富岡町を訪問いたしました。また、参考資料がついておりますけれども、移動の車中におきまして昨年度開催いたしました第2期復興・創生期間までの復興施策の総括に関するワーキンググループで取りまとめられました報告における今後の課題につきまして、主な取組の状況を復興庁から御報告させていただいております。
2ページ、まずは大熊インキュベーションセンターにおきまして、キウイの国、株式会社ReFruitsを訪問させていただきました。震災前に栽培が盛んだった大熊町のキウイの再生に向けまして、品種改良から生産、販売などを自社で行う高品質のキウイ提供を目指す取組につきまして説明を伺った後に意見交換を行い、また、農場も御覧いただいております。
2ページの下ですけれども、中間貯蔵施設も御視察いただきました。まず、CREVAおおくまの中にあります中間貯蔵事業情報センターにおきまして、中間貯蔵事業や復興再生利用、県外最終処分をはじめとする取組について説明を聴取した後に、実際に施設内を御視察いただきました。
3ページ、次に特定復興再生拠点区域である双葉町の駅周辺を車内から視察いただきました。ここは定点観測的に毎年行っていただいておりますが、復興の状況につきまして御確認いただきました。
続きまして、5月2日に開園いたしました復興祈念公園を訪問いたしまして、施設の説明を伺った後に、委員を代表して今村委員長から献花をしていただいております。
4ページ、今、敷地造成工事に着手しております福島国際研究教育機構(F-REI)を視察いただきました。天気が非常に悪くてバスの中から山崎理事長から施設の整備状況等について御説明をいただいております。
最後に、4ページの下ですが、昨年4月に営業運転を開始し、国内最大の陸上風力発電所であります阿武隈風力発電所を訪問いたしました。産業振興による復興や地域共生の取組について御説明をいただいた後、意見交換をいただきました。
以上、現地調査の結果について御報告を申し上げます。
改めて御参加いただいた皆様に御礼を申し上げます。
以上でございます。
○今村委員長 ありがとうございます。
このように重要な施設を見学いただきました。特に祈念公園は開設したばかりということでございます。また、近くにはホテルができたということで新たな交流の拠点になっていると思います。
それでは、議事2に移りたいと思います。同じく復興庁、天河統括官から説明をお願いいたします。
○天河統括官 資料2でございます。議題2、復興の状況と取組について御説明いたします。
先ほど大臣からございましたが、この4月から第3期復興・創生期間が始まっております。第3期復興・創生期間が始まって最初の委員会の開催となりますので、改めまして復興の状況と取組につきまして説明させていただきたいと思います。
2ページは概要でございます。
3ページ、地震・津波被災地域におきましては、第2期復興・創生期間までに、インフラの復旧・復興等のハード整備はおおむね完了したと考えております。一方で、被災者の心のケアなど中長期的な対応が必要な課題につきまして、政府全体の施策を活用することなどによりまして引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
原子力災害被災地域におきましては、廃炉、除去土壌等の県外最終処分、あるいは全域の避難指示解除といった中長期にわたる課題が残っております。また、避難指示解除の時期の違いによりまして、地域ごとに復興の状況が大きく異なっており、数年前に避難指示が解除され、住民の帰還が開始された地域もございます。そういった地域の実情に合わせまして、生活環境の整備、農業などの産業再生の支援を行っております。
基本方針にも記載しているとおり、これらの課題につきまして、まずはこの第3期の5年間で何としても解決をしていくという強い決意の下、復興再生に向けた取組を行ってまいりたいと考えております。
4ページ、地震・津波被災地域の状況が書いてございます。住まいとまちの復興はおおむね完了したところでございますが、産業・生業の再生、特に水産加工業の売上げ回復がテーマかと思います。それから、先ほど申し上げましたけれども、被災者支援、心のケア、こうしたことは中長期的な取組が引き続き必要な課題と認識しております。
5ページ、地震・津波被災地域におけます住まいとまちの復興につきまして、数字で書いてございますが、道路、鉄道につきましては全線で開通・再開しております。
6ページ、住まいとまちの復興ですが、高台移転によります宅地造成、あるいは災害公営住宅の整備は完了しております。ただ、移転元地の活用につきましてはまだまだ課題がありまして、地域の個別課題にきめ細かく今後も対応していきたいと考えております。
7ページ、ここでは3県の産業の復興状況について記載しております。グラフでお示しをしておりますが、岩手県、宮城県では津波被害に遭った沿岸部を含めまして、総生産ベースで震災前の水準を超えてきております。また、福島県につきましては県全域においても総生産ベースで震災前の水準にとどまっておりまして、特に12市町村の回復は依然として低い水準、なかなか厳しい状況にとどまっております。こうした状況に対応するため、企業立地補助金等によりまして、浜通り地域等への企業誘致等を後押ししております。
8ページ、震災当時から現在にかけての福島県内の空間線量率は大幅に低下しております。上下で見ていただくと分かると思います。また、右図のとおり、避難指示区域の見直しと解除を進めてきております。
9ページ、復興庁の体制が載っておりますけれども、今後、避難指示解除後の帰還に向けまして、現地の細かい状況等を把握した上で対応していくため、福島復興局に本年4月より福島復興浜通りセンターを双葉町に開設いたしまして対応してきております。
10ページ、こちらは12市町村の人口等について記載しております。表の4段目でございますが、今年5月時点で住民基本台帳に登録されております住民に対し、実際に町に住んでいる方の割合を示しております。冒頭、御説明しましたが、避難指示解除の時期によってかなりの差があることが、これでお分かりいただけるかと思います。浪江町、富岡町、大熊町、双葉町につきましては依然として低い水準にとどまっているところでございます。
11ページ、帰還困難区域となっております区域に帰還する意向のある方が帰還できるよう、区域を抱えている7市町村が区域計画を作成して国が認定する制度になっていますが、特定帰還居住区域制度を創設いたしまして帰還を促進しております。現在までに大熊町、双葉町、浪江町、富岡町、南相馬市、葛尾村が区域計画を作成し、国に認定されております。同計画に基づきまして順次除染を実施していき、引き続き2020年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるよう、避難指示解除の取組をしっかり進めていきたいと考えてございます。
12ページ、地域の復興に向けましては、住民の帰還促進と併せまして移住・定住に関する取組も進めております。この7月からふくしま12市町村移住支援センターの機能強化として東京での拠点を新たに設置し、首都圏での情報発信を強化していく予定にしております。右端に令和7年度の数字が入っておりますが、順調に増加している傾向にあると考えております。
13ページ、居住人口を回復させるに当たりましては、受け皿となる住宅の供給が必要となってまいります。現状、12市町村にあります賃貸住宅は自治体による整備が主となっておりますが、維持管理が今後市町村の負担になっていくということがございます。そのため、今年度に福島再生賃貸住宅の制度改正を行いまして、民間事業者が建設した場合の建設補助を5分の1から5分の2に拡充するなど、民間事業者による供給の加速に取り組んでいるところでございます。
14ページ、ここからは産業の再生に向けた取組でございますが、まず、農業でございます。左上のグラフのとおり、農業産出額ベースで震災前と比較すると、岩手県、宮城県は全国平均の伸びを超えておりますが、福島県では全国平均を下回っている状況でございます。特に12市町村の営農再開面積の割合は約5割にとどまっている状況でございます。営農再開の加速に向けまして、農地の利用集積、大区画化、6次産業化施設の整備を促進しております。併せまして、スマート農業等の労働生産性の高い農業経営、広域的な高付加価値産地の形成を推進しております。
さらに2026年度から営農再開に関連する事業を統合いたしまして、福島県に設置した基金を通じて一体的に推進することにより、営農再開の加速化・広域的な高付加価値産地の創出を支援しております。
15ページ、水産業の再生に向けた取組でございます。近年、気候変動などによる主要魚種の不良等の影響もありまして、3県の水揚量は震災前の4割から6割にとどまっております。また、水産加工業の売上げもいまだ回復途上ということでございます。
このため、水産加工業の販路の回復・開拓に向けまして、商談会の開催、加工機器の導入、量販店での販促などによりまして流通販売を支援しております。また、漁業の本格操業への移行に取り組む福島県を中心に、地域の復興計画に基づいた新しい漁船の導入、あるいは養殖業への転換等の取組を支援しているところでございます。
16ページ、森林・林業の再生に向けた取組でございます。原子力被災地域の森林では、放射性物質を含む土壌の流出を防ぐために間伐等の森林整備、あるいは土壌流出防止柵の設置など、一体的な取組を実施しております。
また、作業者の安全確保のため、本年1月に被ばく線量管理が必要な場合の留意事項をまとめた福島の森林・林業再生に向けた森林作業ガイドラインを策定いたしまして、今後本格的な整備に順次着手してまいりたいと考えております。
17ページ、福島イノベーション・コースト構想でございます。本構想につきましては、原子力災害による被害から浜通り地域での新たな産業基盤の構築を目指しまして2014年に立ち上がっております。昨年いわゆる青写真の改定が行われまして、地域の稼ぎ、日々の暮らし、担い手の拡大といった新たな3つの視点が追加されております。本構想によりまして、浜通り地域等があらゆるチャレンジを可能にする実証の聖地となることを目指し、イノベーションの創出と産業集積を促進していきたいと考えております。
18ページ、福島国際研究教育機構(F-REI)でございます。2026年7月現在、5つの研究分野におきまして、外部委託等を活用しながら18テーマのF-REI直営研究グループを立ち上げて研究を実施しております。令和12年度までに施設全体の順次供用を目指し、今年度、本部施設等の建設工事に着手予定でございます。
19ページ、風評被害の払拭に向けまして、復興大臣の下で省庁横断のタスクフォースを開催しており、昨年10月にはリスクコミュニケーションの施策パッケージ、これに除去土壌の復興再生利用等を追加いたしました。
また、自治体が自らの創意工夫におきまして、地域の魅力、食品の安全性等を発信する取組に対する支援も強化しております。
さらに政府全体で輸入規制の撤廃に取り組んでおり、直近では2025年11月に台湾が規制を撤廃するなど、現在までに50か国・地域で撤廃されてきております。
20ページ、除去土壌につきましては、先日の現地視察で中間貯蔵施設を御覧いただきました。県外最終処分の実現に向けまして、昨年8月に当面5年程度のロードマップを決定しております。また、昨年7月には総理大臣官邸で復興再生利用を実施しまして、9月以降、霞ヶ関の中央官庁の花壇など、今、11か所で復興再生利用をしているところでございます。現在はロードマップに沿いまして、霞ヶ関の中央官庁以外の各地にある各府省庁の分庁舎等での復興再生利用につきまして検討を進めているところでございます。
21ページ、福島第一原発の廃炉につきましては、中長期ロードマップに基づきまして、燃料デブリの試験的取り出し、あるいは大規模取り出しに向けた準備工程の具体化などの取組が進められております。ALPS処理水の海洋放出も安全に行われているところでございます。
最後でございますが22ページ、震災の記憶・教訓を後世への継承として、岩手、宮城、福島それぞれにおいて国営追悼・祈念施設を整備して行っております。先日の現地視察では本年5月2日に開園いたしました福島県復興祈念公園を視察いただきました。
また、本年4月には被災者の伝承団体、伝承プログラムを紹介する伝承プログラムガイド、これの日本語版、英語版ともに作成して公表したところでございます。
駆け足となりましたが、以上で説明を終わらせていただきます。
○今村委員長 ありがとうございます。
15年の取組の振り返りをしていただきました。一定実施できたこと、また、これからまだまだ課題が残っていることを紹介いただいたので御理解いただいたと思います。
また、15年の中で、先ほど水産関係がありましたけれども、地球温暖化ということで環境も変化している。また、昨年から続いているのですけれども、岩手、青森で、地震活動も続いてございます。M7クラスということで実は余震にとどまらない連動性地震があるわけでございますので、改めて我々は震災の経験・教訓をきちんとつなぐことが大切だと思ってございます。
それでは、議題3のほうに移りたいと思います。3県から報告をいただきたいと思います。岩手、宮城、福島の順にお願いしたいと思います。
まずは大畑さんからお願いいたします。
○大畑復興防災部長 岩手県復興防災部長の大畑でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
震災からの復旧・復興に当たりましては、委員の皆様、それから、復興庁の皆様、そして、国内外の皆様から多くの御支援をいただきました。大変ありがとうございます。
それでは、資料3-1によりまして、本県の復興の現状と取組について報告をさせていただきます。
2ページ、本県では復興を県政の最重要課題と位置づけまして、誰一人として取り残さないという理念の下で4つの柱に基づき取組を進めております。
一方で、下段に記載のとおり、中長期的な課題も残っております。現在の計画は今年度までとなっておりますので、令和9年度からの2年間を計画期間とする第3期復興推進プランを策定いたしまして、これらの課題に引き続き対応していくこととしております。
3ページ、4つの柱ごとの取組状況でございます。
まず1つ目の柱、安全の確保では、海岸保全施設等の復旧整備は、宮古市の閉伊川水門を残すのみとなっておりまして、こちらも令和8年度に復旧予定となっております。
それから、下段、巨大地震への備えということで、市町村と連携して犠牲者ゼロを目指した対策を検討しておりますほか、広域防災拠点の拡大、自主防災組織への支援など、防災力の強化に取り組んでいるところでございます。
4ページ、2つ目の柱、暮らしの再建でございます。全ての被災者が恒久住宅へ移行した一方で、生活再建には依然として課題があるという状況でございます。
上段、被災者支援センターでは、家計や家族、債務など、多様な相談に対応しておりまして、相談対応回数は高止まりといった状況でございます。
同様に中段、こころのケアセンターでも相談件数が多い状況が続いておりまして、専門職が寄り添いながら支援を継続しております。また、沿岸地域の精神保健体制の強化にも併せて取組を進めてございます。
下段、コミュニティ支援につきましてはアドバイザーの派遣など、災害公営住宅の自治会活動の活性化等の取組が定着するよう、市町村の取組を支援しているところでございます。
5ページ、3つ目の柱、なりわいの再生でございます。本県の基幹産業であります水産業、先ほど御説明にもありましたとおり、近年不漁といった課題に直面してございます。これに対応するため、令和8年3月に県と水産関係団体が共同で「シン・岩手県水産業リボーン宣言」を発表いたしまして、一体となって資源回復や新たな漁業・養殖業の導入、海業の推進など、水産業の再生に向けた取組を進めております。
また下段、地方創生施策を活用し、被災地の地域振興・経済活性化が進むよう、復興庁の皆様と連携いたしまして、市町村の施策形成等の支援に取り組んでいるところでございます。
6ページ、4つ目の柱、未来のための伝承・発信でございます。おかげさまで伝承館の来館者は令和8年4月に140万人に達してございます。
下段でございますが、今年の10月に本県を会場に「世界津波の日 高校生サミット」を開催させていただくこととなりました。このサミット、防災・減災の重要性の共有と将来のリーダー育成等を目的に開催されておりまして、今回で8回目となるものでございます。国内外から100名程度の高校生が参加予定で、本県で意見交換等が行われることになってございます。また、サミット終了後には参加した高校生、代表にはなりますけれども、国連ニューヨーク本部でサミットの成果を報告するという予定にもなってございます。
7ページ、復興の現状として県民を対象とした調査結果を記載させていただいております。
上段、復興に関する意識調査は県内に居住する5,000人を対象に行っているものでございますが、復旧・復興が進んでいると回答した割合が前回から若干減少したという状況であります。減少した要因としては、エネルギー価格、物価高騰などの経済状況が復興の実感にも影響を及ぼしているのではないかということ、また、調査実施直前の令和7年12月に青森県東方沖地震が発生いたしまして、避難車両の渋滞など、防災面の課題が改めて認識されたところが影響しているのではないかと考えてございます。
下段、復興ウォッチャー調査は、沿岸地域に居住・就労する方で毎年同じ人を対象に調査を行っているものでございます。地域経済の回復度に関する実感が低い結果となっておりまして、理由といたしますと、水産業の不振、公共工事の減少、物価高騰等によりまして地域経済に活気が感じられないといった意見を頂戴しております。県といたしましてはこうした結果も踏まえながら、第3期復興推進プランの策定を進めてまいることとしております。
最後に8ページ、林野火災からの復旧・復興についてであります。令和7年、大船渡市で、今年、令和8年は大槌町で大規模な林野火災が発生いたしました。大船渡市では東日本大震災津波との二重被災ということも発生をしております。消火活動、復旧・復興には国、自治体から御支援をいただき、また、民間企業等からも多大な御支援をいただいております。改めて感謝を申し上げます。
大船渡市では住宅再建や林地再生が徐々に進展しておりますし、大槌町では林地再生など、復旧・復興に向けた動きが出始めております。現在は震災の経験も踏まえまして、林野火災からの復旧・復興にも全力で対応してまいることとしてございます。
以上で、岩手県からの報告とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○今村委員長 ありがとうございます。大変丁寧に御説明をいただきました。
最後の紹介はいわゆる複合災害になります。能登でも震災の後に洪水もございましたし、このような対応も重要になるかと思います。
高校生サミットも今年ということで、大変期待するところでございます。
それでは、宮城県の報告は千坂様からお願いいたします。
○千坂東京事務所長 宮城県東京事務所の千坂と申します。よろしくお願いします。本来であれば知事の村井が出席して御報告させていただくところですが、県議会開催中のため、私のほうから報告させていただきます。着座で失礼いたします。
今村委員長様をはじめとします委員の皆様、復興庁をはじめとします国の皆様には、被災地の復興に御尽力いただきまして改めて感謝を申し上げます。
本日は、本県の現状と復興の完了に向けた取組につきまして御報告させていただきます。資料3-2になります。
1ページ、震災復興の位置づけについてでございます。本県では震災から15年が経過しまして、ハード面の整備はほぼ完了した一方で、心のケアや地域コミュニティーの再生などソフト面では、依然としてきめ細かなサポートが必要となっております。このため令和3年度から令和12年度までを計画期間といたします県の長期総合計画「新・宮城の将来ビジョン」におきまして、被災地の復興完了に向けたきめ細やかなサポートを基本方針の柱の一つに掲げ、主に4つの取組分野に分けて引き続き丁寧なサポートを実施することにしております。以下、4つの分野ごとに主な取組を御説明いたします。
2ページ、地域コミュニティの活動支援についてでございます。震災から15年が経過いたしまして災害公営住宅等における若者世代の流出や住民の高齢化等が進行し、地域コミュニティの自律的・継続的な活動の維持が課題となっております。そこで、県といたしましては自治会等のコミュニティ活動等への補助やアドバイザーの派遣などを通じまして、地域コミュニティ活動を担う人材の確保・育成や活性化に取り組むとともに、引き続き地域の見守り活動等を行い、高齢者等の孤立防止に向けた取組を継続しております。
3ページ、水産業の再生に向けた支援についてでございます。令和5年度から始まりましたALPS処理水の海洋放出による風評被害等の影響を緩和するため「みやぎ水産応援パッケージ」を取りまとめております。この中で4本柱の支援を定め、県産水産物の消費拡大と関連産業の経営安定化に取り組んでおります。
また、本県の水産業は、近年、一部の国・地域からの輸入規制に加えまして、海洋環境の変化や事業コストの上昇などの様々な要因により依然として厳しい状況に置かれております。沿岸被災地域における水産業の復興は大変重要であることから、輸入規制撤廃に向けた働きかけや風評対策の取組のほか、将来に向け、事業者が安心して生業を継続できるよう、政府全体として責任を持って取り組んでいただきますよう、お願いを申し上げます。
4ページ、汚染廃棄物の処理・除去土壌等の処分についてになります。8,000ベクレル以下の汚染廃棄物は保管市町の実情に応じて処理を進めておりますが、処理主体であります市町の負担軽減と取組推進のため、引き続き財政的・技術的支援が必要となっております。また、指定廃棄物につきましては、安全な保管管理の徹底や処理先の確保等について、国において前面に立って実施していただくことが望まれております。除去土壌等につきましても、現在も7市町で保管を継続しておりますが、処分を進めるためにも処分の必要性や安全性について、国民の理解醸成に向けた取組等を推進していただきますよう、お願いを申し上げます。
5ページ、震災の伝承に向けた情報発信と人材の育成についてとなります。震災から15年が経過いたしまして、震災の記憶や教訓を広く後世に伝え継ぐため、引き続き震災伝承施設や関連団体等との連携強化及び語り部活動の人材育成を図っていきます。また近年、震災当時の記憶がない若い世代が増えていることから、広報誌等の作成やSNSなどを活用し、被災地の現状について引き続き情報発信を行うとともに、学校への語り部の派遣による出前講座の実施等を通じまして、若い世代への記憶の伝承に取り組んでまいります。
最後となりますが、発災からこれまでの間、国や関係機関の皆様から多大なる御支援を賜り、復興の完了に向けて取り組んでまいりましたが、今後も復興の完了に遅れが生じることのないよう、政府全体の政策の中で御支援いただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。また、引き続き被災地の声に耳を傾け、被災地に寄り添った支援をお願いいたします。
宮城県からは以上となります。ありがとうございます。
○今村委員長 ありがとうございます。同様に詳細に御説明をいただきました。
15年たちますと世代交代が起こります。これが各地で見られています。また、除去土壌の課題、ALPS処理水などについては、宮城・岩手でも影響しているということで御報告をいただきました。
それでは、最後に福島県ということで、内堀知事からお願いいたします。
○内堀委員 今村委員長、ありがとうございます。復興推進委員会の委員の皆さん、牧野大臣、復興庁をはじめ、政府の皆さんには福島復興に多大なる御尽力をいただいていることに心から感謝をいたします。
また、5月14日に開催された福島視察、来ていただいた委員の皆様に福島の今を見て感じていただき、また、課題を確認していただきました。重ねて御礼を申し上げます。
それでは、1ページ、主に赤い字の部分を御覧ください。東日本大震災と原発事故から15年が経過しましたが、福島の復興・再生は今後も中長期にわたる長い戦いであり、課題は現在進行形で生じています。
第3期復興・創生期間の5年間は、福島イノベーション・コースト構想等をさらに発展させながら、避難者の帰還や生活環境の整備等を一層進めなければならない極めて重要な期間となります。
中長期にわたり、切れ目なく安心感を持って復興への挑戦を続けるため、第3期復興・創生期間以降も必要となる十分な財源と枠組み、復興特別会計等による予算措置並びに復興を支える制度の継続が必要です。
引き続き、福島の復興を内閣の最重要課題とし、政府において決して震災を風化させることなく国の社会的責任の下、国が前面に立って最後まで取り組んでいただくことが必要であります。
2ページ、帰還環境の整備により、県土に占める避難指示等区域の面積は約2.2%にまで縮小しています。特定帰還居住区域について、6月22日には大熊町の特定帰還居住区域の一部区域において立入規制が緩和をされ、準備宿泊が開始されるなど、住民帰還に向けた取組が進められています。
一方、住宅の新築・改修、民間による賃貸住宅の整備など、住民が安心して支障なく暮らせるよう、生活環境を充実させる必要があります。
第3期復興・創生期間は避難者の帰還や生活環境の整備等を一層進めなければならず、基盤となる道路ネットワークの強化が重要です。
3ページ、本県産農林水産物の輸入規制については、一部の国・地域で県産食品の輸入規制が継続されているなど、現在進行形で依然として根強い風評が残っています。輸入規制を継続する国・地域への規制撤廃等に向け、国を挙げて風評払拭及び風化防止対策に取り組むことが不可欠です。
一方、年月の経過とともに風化が加速しており、継続して長期的に風評払拭と風化防止に取り組む必要があります。
4ページ、建設業を除いた域内総生産は、双葉郡8町村においては、いまだ震災前の4割弱の水準にとどまっていることから、面的サプライチェーンや共創的コミュニティの構築等が必要です。
浜通り地域等15市町村では、重点6分野に係る実用化開発が進められ、産業集積の芽が徐々に出つつあります。
F-REIについては直営の研究ユニットが18設立され、着実に体制が整備されてきています。また、過酷環境でも活躍できる遠隔操作ロボットなど、新産業を生み出す研究開発が進められています。
5ページ、被災12市町村の営農が可能な面積のうち、営農再開率は61.4%まで回復している一方、避難指示解除が遅れた地域では営農再開が十分に進んでおらず、それぞれの地域で進捗が大きく異なることから、地域の営農再開の進捗に応じた取組が必要です。
また、浜通り地域等においては、地域の再生に向けた働く場の確保が必須の課題です。
自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金については、今後も市町村の意見や地域の実情に応じた運用を可能とする必要があります。
最後に6ページ、廃炉に向けた取組が安全かつ着実に進められることは本県復興の大前提です。廃炉と汚染水・処理水対策は国が前面に立ち、政府一丸となって万全な対策を徹底的に講じ、最後まで全責任を全うする必要があります。
除去土壌等の県外最終処分は法律に定められた国の責務であり、2045年3月までの具体的な工程表を速やかに明示し、政府一丸となって最後まで責任を持って確実に対応する必要があります。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
○今村委員長 内堀知事、ありがとうございます。具体的に福島の今を数字も用いて御紹介いただきました。
復興のためには交流人口・関係人口、そして、定着人口ということで、この段階を踏んでいくことが大切です。
先ほどのイノベ機構の新しい取組の中では、大学生も来ていただくような復興知事業、これもたしか3期目だと思いますが、若い方に福島 浜通りにどんどん来ていただくような取組が始まったところです。
それでは、ここまでの報告・説明について委員の皆様から御意見等をいただきたいと思います。発言のある方は挙手をお願いしますが、もし、よろしければ名前のプレートを立てていただくと大変助かります。また、オンラインの2名の委員の皆様には挙手機能を使っていただくか、又は分からない場合は声をかけていただいてもよろしいかと思います。
御協力をいただきまして、30分余りお時間を取れると思いますので、ぜひ忌憚のない御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
山﨑委員、よろしくお願いします。
○山﨑委員 山﨑と申します。復興庁の皆さん、それから、3県の皆さんに御丁寧に報告していただきまして、大変今の状況がよく分かりました。ありがとうございます。
意見を持っておられる方がたくさんいらっしゃると思いますので、手短に私の意見を述べさせていただきますが、私は15年たったこれからの情報提供とか広報みたいなことについて意見を言いたいと思います。
15年たって、ハードとかインフラ、住まい、まちづくりみたいなものの整備がほぼ終わって、そのニュースがたくさん出ていることもあって、私の周りの学生の話を聞いていても東日本大震災の被災地は復興が順調に進んでいるのではないかと思っている人がたくさんいます。とりわけ西日本から大学に来ている学生はその傾向が強いです。
でも、こうやって資料を見せていただくと、とりわけ被災12市町村の人口と居住率などを見ますと先ほど統括官のお話の中にもありましたが、まだ5%に届かないところとか、10%台、それから、25%と極端に少ないところがあります。15年間の今までだったら、こういう形での資料提供でよかったのではないかと思いますが、これからの復興庁の問題意識をはっきりさせるためには、極端に居住率が少ない地域の資料をここに1枚付け加えていただくような取組を進めていただく必要があるのではないか。
戻ってきていない人たちは、各町のアンケート調査などを見ると、条件さえ整えば戻りたいという人がたくさんいます。そういう人たちは今どこでどんな暮らしをして、どんな悩みを抱えているのか。町にやっとスーパーができたところがあるとか、病院がまだないのだということも丁寧に多くの人たちに知っていただくという取組をしていかないと、全体状況の数字が出れば出るほど、極端に居住率が少ない地域の問題は埋没していってしまうと思いますので、ここは今後の広報の仕方として考えていただけるとありがたいと思います。
もう一つは、F-REIの知名度が全然上がらない。これも周りの人に話を聞いたり研究者に話を聞いても挙がらないです。私はNHKに長くいましたので、被災地の明るいニュースはなるべく大きく扱いたいというのは、どのメディアも一致していると思いますが、出てくる広報がざっくりし過ぎてしまっていて、F-REIは一体何を目指すのか、今どの段階にあるのか、これによって何をどのように復興を推進していきたいのかということ、メディアも15年たつとどんどん取材する人間が変わっていきますから、もっと丁寧に情報提供しながらこれを広報していかないと、なかなか知名度は上がってこないのではないかと思います。
この2点について、今後の課題として取り組んでいただけるとありがたいと思います。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
いずれも重要な広報戦略の御意見をいただきました。F-REIに関しては今後さらに戦略を持って実施いただけると期待しております。また、この時に誰に対して広報するかというのがポイントになります。
奥野委員、どうぞ。
○奥野委員 奥野と申します。復興庁の皆さん、そして、県の御発表をしていただきありがとうございます。
今、山﨑委員が15年たってというお話をされたと思いますが、私は別の角度から、15年たってということで、震災という今の現実と私たちが経験したことをどのように教育に生かしていくのかという視点が重要だと思っています。私が今所属する大学は石巻なので被災地にある大学です。関東方面からわざわざ被災の勉強をするために本学に入ってくる学生もいまして、津波伝承館でガイドのボランティアをしている学生もいます。
私は大学教員として高校生の探究学習もサポートしておりますので、先ほど岩手県の発表で高校生のサミットをやっているということがありました。今からの高校生とか大学生がこの震災をきちんと理解して、今後の日本とか世界にどうやって発信して、学んでいって、そして、F-REIは研究組織ですが、そこにつなげていくための若い人たちに対する発信の場というか、研究の場というか、そういったことを何か企画していただけないかと思います。それは県単位でもいいですし、もちろん国、復興庁として企画していただいてもいいので、そこを御支援いただければ、これからの子供たちというか学生が、震災に対するさらなる学びを深めていけるのではないかと思いますので、そこをお願いしたいです。
御検討、どうぞよろしくお願いします。
○今村委員長 ありがとうございます。
伝承からさらに教育、次世代育成ということです。
それでは、佐野委員、どうぞ。
○佐野委員 福島大学の佐野と申します。奥野委員の御発言と重なる部分がありますが、私は人材の育成と定着が復興の鍵だと思っています。そのためには、F-REIのような先端的な研究分野と地域の高専も含めた高等教育機関との連携が不可欠だと思っておりますので、ぜひ本学も含めて一緒にやらせていただきたいと思います。
1点目は、浜通りへの理解促進についてです。本学の学生でも、福島県の浜通りについての認識は、必ずしも十分ではないと思います。そのため、本学では「むらの大学」という、1年生が取る授業を進めておりますし、「みらいバス」という形で視察を行う機会も設けています。これは紹介になりますが、昨日、南相馬市の小高区に「小高まちなかブランチ」という滞在型の小さな施設を開所しました。もともと病院だったところをお借りして、ふるさと納税を活用しながら取り組んでいます。
福島市の馬場市長が「1人の100歩よりも100人の一歩」という言い方をされておりまして、私も共感しております。こうした100人、1,000人という小さな一歩が復興に役立つのではないかと思います。
2点目は、浜通りの将来性についてです。今回、福島県の視察に行きまして、非常に希望が多くあると感じました。若い方がキウイ農園を経営したり、ワインをつくられたりしています。そういった意味で、福島県は課題先進県と言われますが、希望先進県だと思います。ビジネスチャンスも多くあると思いますので、それをぜひ若い方にどんどん発信していただきたいと思います。本学も一生懸命情報発信して、福島県浜通りを知り、そこで活躍できるような人材を育てていきたいと思います。
以上です。
○今村委員長 佐野先生、ありがとうございます。
改めて浜通りは、今、様々なチャレンジがありますので、それが若い方にとても魅力になると思います。これも発信を工夫しながら進めていただくというところだと思います。
では、山名委員、お願いします。
○山名委員 原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名でございます。
ただいまの報告を伺いまして、復興という意味で、かなり進捗があるというお話でしたが、ここであえて福島県を中心に原子力災害に対する影響があるというのが厳然たる事実です。今までの第3期復興・創生期間までは原子力災害への対応と復興への対応が一致して重なって進んできたと見えまして、これはこれで一つの成果であったと思います。
一方、原子力災害の結果というのは、時間軸が一般災害の復興の時間軸とかなり違う、時間軸が変わってくるわけです。むしろ世界的な言葉で言えば、原子力レガシーマネジメントという言葉があります。原子力がつくり出した負の遺産に対するマネジメントを政府がきちんと見る。アメリカでしたらエネルギー庁、デパートメント・オブ・エナジーの中にレガシーマネジメントオフィスがあります。つまり原子力がつくり出した負の遺産をきちんと見る機能があって、もはや第3期に入っていくと、一般的な復興と原子力レガシーマネジメントというのはだんだん分かれてくるというか、違う時間軸の対応が必要になってくるという現実があるように思います。
そういう意味では、この第3期の期間というのは、そういった移行期に恐らく当たると思いまして、ある意味で第3期が終わった後の原子力レガシーマネジメントをどうしていくのだということが問われる期間になると思います。それがある種、汚染した環境の修復、帰還困難区域等の環境省対応のもの、それから、中間貯蔵施設もそうですし、私どもがやっている廃炉そのもの、それから、社会的な復興、こういったものが全て原子力レガシーマネジメントのほうに寄りながら、長期的な作戦が必要になる時期になっていると思います。
そういう意味で、この進捗をありがたく受け止めましたが、この第3期において原子力レガシーにどう取り組んでいくかということは、政府の中で一つ骨太の方針として御検討いただきたいと思います。
以上です。
○今村委員長 山名委員、ありがとうございます。
今、まさに第3期に入ったわけでございますが、そこでの重要な課題を教示いただきました。時間軸が違うということです。
それでは、浅野委員、お願いします。
○浅野委員 双葉町のほうに事業所を進出させていただきました浅野撚糸の浅野と申します。よろしくお願いします。
個人的な話で申し訳ありません。2019年に御縁をいただいて双葉町のほうに見学にというか、12市町村、イノベ機構さんの御案内で見学をさせていただいて、そのときに日本という国はすごいと、また、前向きな県の皆さん、それから、双葉町の皆さんはすごいと、こういうところだったら我々の事業も成功するという思いで進出しました。その中でコロナがあったり、いろいろなことがあってフリーズした状態が続いて私も苦しい思いをしましたが、今日お話ししたいのは大きく潮目が変わったということです。単刀直入に言うと私は進出してよかったと、後悔した時期もありました。
今、山名委員も言っていただいたとおり、すごく大事な5年間です。あっという間に終わってしまう5年間なので、この実質1回目の委員会は非常に大事かと私は思います。
今日、皆さんに一番知っていただきたいのは、すごいコンテンツなのです。今、山名先生がおっしゃったように、世界で唯一無二、もちろんいろいろなところがあるのでしょうが、こうして双葉などは11年5か月、全町避難です。こんなコンテンツはないのです。そこをもう1回ひっくり返すという、世界のものすごい実験だと思います。それを原子力レガシーという言葉に置き換えていいかどうか分かりませんが、それもコンテンツだし、風評被害の一番厳しい双葉町で、うちには10人の高卒の若い方が働いているのです。これもコンテンツなのです。請戸小学校の遺構もコンテンツでしょうし、大和ハウスさんが思い切って立派なホテルを造られたというのもコンテンツ、富岡ワイナリーさんも、ここで世界的なワインをつくるというのはコンテンツなのです。
ですから、ここをよく整理して、交流人口が増えると絶対に定住人口が増えるのです。我々はなぜオープンファクトリーをやるかというと社員なのです。オープンファクトリーをしなかったら社員は来ません。岐阜の本社は来ないのです。双葉の真似をしてオープンファクトリーにします。ですから、交流人口が増えるということは、観光産業だけではないです、そこで働きたいということで必ず工場も来るのです。
コンテンツもたくさん今できあがってきているし、どんどんできていく。ただ、これを結びつけたり、連携したり、市町村の壁があったりということがあるので、グランドデザインをどこかで、私は、これはF-REIが、無責任だと言ったら申し訳ありませんが、大胆なグランドデザインというもの、もう一度言いますが世界唯一無二のことをあそこで、うちの社員が働いていること自体が復興だと、私がここにいることですという、うちの社員が言ったのです。働いていること自体が世界唯一無二の時間軸で動いているのです。
最後にブランディングです。私は福島をブランディングすべきだし、双葉町は完全にブランディングできています。我々もあそこに行ったがゆえに、この前もブランディングの賞をいただきました。経産大臣賞をいただきましたが、逆手に、駄目だとか、ネガティブな考えではなしに、私は左に振った振り子は必ず右に振るということで、特に双葉は左の振り幅が大きかったですから、私は双葉という町はブランディングするし、我々もそこに乗っかってうちの会社もブランディングしていくということで、福島県は逆に世界的に有名ですから、それを逆に振るということで、それがこの5年間の勝負どころかと思わせていただいています。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
潮目が変わっているという言葉をいただきました。実は今週、ロンドン大学の学生さんに東北大学に来ていただきましたが、今、福島の視察をしています。改めて世界中の若者がここでの取組に非常に注目しています。ちょうど夏休みですので1か月滞在する予定です。
○浅野委員 繰り返しお伝えしていますが、福島第一原発公開です。これは一目見るだけで2時間3時間というコースでなしに、ぜひ双葉町の産業交流センターの屋上に行っていただくと、海外の方が来られていて指を差すのです。辛うじて煙突1本が見えるのですかね。キラーコンテンツだと私は思っておりますので、そこを推進していただきたいと思います。
○今村委員長 ありがとうございます。
あとは天河統括官から御紹介のありましたウクライナへの支援という視点もあります。震災ではありませんが、復興庁の活動に関しては非常に関心を持っていただいています。
それでは、藤沢委員、どうぞ。
○藤沢委員 藤沢でございます。丁寧な御説明をありがとうございました。
こちらの資料2の中で幾つかコメントをさせていただきます。この中の10ページ、先ほど山﨑委員からもありましたが、この数字をしっかりと見続けることが大事だろうと思います。また、この3期の復興期間、5年ではありますが、果たして双葉、大熊などが5年間で居住人口が100%になるのかというと、厳しいと思わざるを得ない状況です。であれば、この5年間でどこまでいくのか、また、その先に何を目指していくのかということをきちんと言語化し、また、目標を持っていくことがとても重要だと考えています。
続いて12ページに移住の話が入っています。私はここにもありますふくしま12市町村移住支援センターの責任者をしています。今週、975人になったという数字を発表いただいておりまして、年々移住者が伸びているのは大変ありがたく、センターも頑張っていますが、何しろ12町村の自治体の皆さんの奮闘でここまで伸びてきていると感じています。
他方、この裏側を見ると、数字がどんどんと伸びるかというと様々な課題があるとも感じています。一般に移住でいうと、仕事がないので首都圏から地方になかなか移住できないという方が多いですが、福島は違いがございまして、様々な工場立地などを頑張られたおかげで仕事がかなりあるという状況です。今、完全にボトルネックになっているのは、暮らし、住宅のほうになっておりまして、せっかく仕事を見つけたのですが、付近に住める場所がなくて内定を断った方がいらっしゃいます。
又は大熊に立派な学校ができましたが、当然大熊町に住まないと通えませんので、あの学校に行きたいのですが、断念している方も多くいらっしゃいます。せっかくお子さん連れで大熊に移住した方がいるのですが、お断りされているという大変もったいない状況がございますので、この暮らし、特に住宅をどうするかというのが大きな課題です。これをこの5年間の中でどれだけ進められるかというのが非常に重要だと考えています。その中で、13ページにあるように、こういう民間住宅の補助を拡充していただいたのはとても重要な取組だと考えています。
同時に、これだけでどんどん進むのかというと、まだまだ課題もあるように思っておりまして、個人的に感じたのは自治体側の対応の体制がまだまだ限られているということです。こういった移住に関しても各自治体で様々ですが、多くの自治体では担当を実質1人でやっているような自治体も多くて、これだけ多くのことをやる必要があるのですが、行政職員が限られています。退職している方もどうしても発生していますし、新しい方を募集しようにも、今、全国的に人の取り合いですから、福島12市町村というだけで人が来てくれる時代が昔はあったのですが、今はそうでもございませんので、そこを手当てして自治体側の実施体制をかなり強化していかないと、10ページの状況を大きく改善することは難しいのだろうと思います。
そういった面では、国として、この10ページのままであと5年過ぎてしまっては復興になりませんので、この辺りを大きく改善するために何ができるかということをぜひお考えいただいて、特に中4町と言われますが、双葉、大熊、富岡、浪江といった地域はまだまだ苦労を抱えておりますので、この地域を支えるような施策がさらに必要だろうと考えています。
以上でございます。
○今村委員長 藤沢委員、ありがとうございます。
定着のための住宅問題は難しく、この委員会でも取り上げていただいています。国が支援できることと民間で人口の推移を見ながら投資するという2つあるかと思います。両方の御支援が必要かと思います。
それでは、関委員、どうぞ。
○関委員 今回、福島県の現地調査に参加させていただきまして、先ほど佐野先生からもおっしゃっていただいたように、世界を見据えて活動されているような若い方がいらっしゃることが大変印象的でした。今後、ますますこのようにいろいろな取組をされる方々が出てくると思いますが、農業の現場でもそうですが、より一層、現場の声を聞いていただいて、利用しやすい支援ですとか助成ですとかそういうものをお願いしたいと思います。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
地元の委員ならではの御意見だったと思います。
勢一委員、一言いただければ。
○勢一委員 別の会議が長引いて遅れてしまいまして申し訳ございませんでした。皆さんの貴重な報告を拝聴することができていませんが、資料は拝見いたしましたし、また、福島に視察に出向かせていただきましたので、少しだけコメントをさせていただければと思います。
今回、実は何年かぶりに私は福島に出向くことができまして、素朴に思いましたのは随分変わってきているということです。中間貯蔵施設も大分緑の場所が増えてきましたし、また、双葉駅周辺も私が何年も前に訪ねたときに比べたら明るくなったということを感じました。先ほど佐野委員が希望とおっしゃいましたが、そういう感じの明るさが、地域の人たちが希望を持って頑張ってくださっているのだということを感じることができました。
キウイとかワインとか、まさに事業を頑張ってくださっている方々の姿を見て、こうした復興を続けてきた変化というのが、この15年、大きいのだろうと感じたところです。この変化を歩みの成果として、では、法政策としてどのように受け止めて次につなげるかというところを考えるのが大事だと思いました。
以前の視察もそうだったのですが、いろいろな事業とか活動が各地で行われていて、本当にその内容自体、世界に通用するようなレベルのものが実際にあります。そうすると、そういう人たちを後押しするために何が必要かというのと、先ほどから住宅問題を含めて、いろいろやりたいことがある、できることがあるのに現場でできない、課題がある、そこの課題をどうやって取り除くことができるのか。そういうところへの支援の仕方は、また違うのだろうと思いました。この辺りは国のほうで上手に受け止めて、できることを工夫していくのがすごく大事だと現地に行って実感しました。
また、私自身が九州福岡を拠点にして大学で教えているものですから、今の大学生たちから見る福島復興は、距離もあるし時間の経過というのもあります。そのときに、ただ、過去にこういうことがあって今こうなのだというだけではなくて、そうした変化の道のりをストーリーとしてしっかり伝えていく。最近ナラティブというのが重要視されていますが、そういうことをしていくのが、より一層大事なステージになったのだと個人的には実感しています。私も頑張りたいと思いますが、ぜひいろいろ御検討いただけるとありがたいです。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
改めて第3期の意義、ナラティブをつくること、また、政策、さらに法律等々もアドバイスいただければと思います。
それでは、戸塚委員、お願いします。
○戸塚委員 パソナ東北創生の戸塚と申します。本日はオンラインでの参加となりまして大変申し訳ございません。また、丁寧な御説明をありがとうございました。そして、福島の視察の際にも丁寧に様々な行程を手配いただきましてありがとうございました。そのときにも皆様がおっしゃっていますが、現場で働く方がすごく使命感ですとか、真摯に向き合っておられる姿、あとは世界を見ながらといいますか、非常に広い視野で挑戦している姿に非常に感銘を受けました。
本日は意見といいますか、感じているところを少し共有させていただければと思います。今、私は岩手の釜石というところにおりますが、先ほど今村委員長もおっしゃっていたように、ものすごく地震の頻度が増えていて、すごく危機感を覚えるといいますか、怖いと率直に感じています。昨日もありましたし、毎週と言うとあれですが、震度3~4ぐらいがあるような感じで、津波の注意報が出るとき、警報が出るときがありますが、都度、避難をしたりですとか、そういったことをこの1年の中で結構何度もしてきたと思っています。
そういう観点で言うと、災害を伝承するというよりも、すぐ目前に控えている次の災害に備えていくような姿勢がすごく重要なのかと感じています。先ほど岩手県の大畑部長からもございましたが、4月、ゴールデンウィーク前ぐらいから隣町の大槌町で林野火災もあって、火災は自然だけではない可能性もありますが、そういった災害の多さを痛感する中で、林野火災のときですと、全国から駆けつけてくださった消防の方、又は自衛隊の方がいらっしゃいましたが、何より自主組織といいますか、消防団もそうですし、それを後方で支援する住民の方々の力による災害対策が不可欠だということをすごく強く感じています。
私も震災の後によそから来た者なのですが、よそから来た人間として感じるのが、コミュニティーとかつながりとか地縁、そういったところの強さがこういった災害のときに発揮されるものなのだと思っています。この15年で考えると、私も新参者でしたが、だんだん普通の住民の一員になってくる中で、こんな形でもともと住んでいる方の地縁だけではなく、新しく移住者が入ったコミュニティーですとか、あとは移住だけではなく二地域居住をしている人も、こういった災害対策、防災の取組に一緒に取り組んでいく、そういったつながりを住民の方と一緒に持っていくことが重要であり、岩手県で過ごしている身としては、この15年でそれがすごく培われてきているような気もしています。
これから来るべき災害に備えるところもそうですし、福島ですと、今、移住者ですとか、移住はしないが復興に関わっている方がたくさんおられると思いますが、そういった方々、ハードだけではなくて改めてコミュニティーづくりとか、つながりですとか、あとはそこに住んでいる方々の地域への愛着、エンゲージメントみたいなものがすごく重要なのではないかと痛感しています。移住者の定着もそうですし、地元の若者の育成もそうですし、そういったソフト事業みたいなところに今一度目を向けて未来に備えていければいいのかと感じています。
以上です。
○今村委員長 戸塚委員、ありがとうございます。
移住いただいた方ならではのコメントをいただきました。
最後に小林委員、お願いします。
○小林委員 福島県で地域商社を経営しています小林と申します。手短にお話をします。
私は最近考えていることが、東北のことをもっと知ってもらうために、東北でやってきた取組が、地方創生という観点からどのような示唆があるかということをもっと分かりやすくまとめるというか、調べる必要があると思っています。
特に私が復興庁で印象的だったのは、行政としてはものすごく恐らく珍しく、企業に対しても自治体に対しても個人という人に向き合って支援をするという、いわゆる個人の話をしっかり聞いて伴走支援をするというスキームが、復興庁が生み出したこれからの地方創生にも必要な施策なのではないかと思っていますが、まとめるとなると、こういうことをやりましたということで終わってしまうので、当時の担当者までさかのぼって、何で始めたのか、そして、どんな変化があったのかというリアルをまとめていただけると、地方創生の観点から、もっと東北を知っていただけるのではないかと思っています。
以上です。
○今村委員長 ありがとうございます。
改めて発信というのも検討いただきたいと思います。
それでは、大変恐縮でございますが、時間の関係でここまでとさせていただきたいと思います。
本日の議事要旨については速やかに公開させていただきます。議事録についても非公開の議事を除いて作成し、公開したいと思います。委員の皆様は議事録の確認に御協力をいただきたいと思います。
以上をもちまして、第49回「復興推進委員会」を終了したいと思います。
次回の委員会は例年どおり、秋ごろを予定したいと思いますので、ぜひ調整をいただきたいと思います。日程が固まり次第、事務局から連絡します。
本日は大変ありがとうございました。終了します。
(以上)
