記者会見等
細野復興大臣・内閣府特命担当大臣閣議後及び就任記者会見録[令和8年9月18日]
令和8年9月18日(金)16:28~16:51 於)復興庁記者会見室
1. 発言要旨
まず、記者会見を始めるに当たりまして、令和8年熊本地震や、この夏以降の全国的な大雨、台風などの災害により犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災をされた全ての皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
引き続きまして、政府一体となって被災された方々の生活再建支援であるとか被災地の復旧・復興に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
まず、復興のほうでございますが、東日本大震災及び東京電力福島第一原発事故から15年と半年が経過をいたしました。被災地の方々の御努力や関係者の尽力によりまして復興は着実に進展をしておりますが、一方、地域によっては様々な課題が残っております。その課題一つ一つに丁寧に向き合ってまいりたいと思っております。
総理からの御指示に基づきまして、復興に向けた様々な課題について第3期復興・創生期間で何としても解決をしていくという強い決意で、これから5年間のこの仕事をしっかりと私が大臣としてリーダーシップをもってやってまいりたいと思っております。
まず、被災3県の知事に御挨拶に伺う必要があると思っておりまして、今日これから内堀福島県知事にお会いをするべく福島に行ってまいります。
内堀知事は、震災の当時、佐藤知事の下で副知事をやっておられまして、私も当時から大変懇意にさせていただいてまいりました。非常に厳しい事業を知事、副知事としてずっと職責を全うされていますので、改めてしっかりとまずはお話を伺いたいと思います。また、被災市町村につきましても、できるだけ早く訪問をさせていただきたいと思っております。
防災というものは、自然災害から国民の生命、身体、財産を守る極めて重要な任務でございまして、近年、激甚化・頻発化しておりますので、関係者の皆さんと連携をしながら災害対応に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
また、私が自民党の中で責任者をしてまいりました南海トラフ地震、更には首都直下地震など、我が国が想定をしなければならない大規模災害というのがございまして、それにも万全を期していかなければならないと考えております。
現在、台風25号が近づいております。先ほど私も出席をいたしまして、令和8年台風25号に係る関係省庁災害警戒会議を開催いたしました。関係省庁に十分な体制確保を促すとともに、国民の皆さんに安全確保の呼びかけなどを行ったところであります。政府として様々な自然災害に適切に対応できるように、緊張感を持って職責に臨んでまいりたいと思っております。
そのためにも、我が国の防災全体を俯瞰的に捉えて、平時から徹底した事前防災、そして発生をした場合については、その発生に対する事態対処、そして復旧・復興まで一貫した災害対応の司令塔となる防災庁につきましては、今年中の設置、実際は11月ということになろうかと思いますので、そこを見据えて準備を加速化させてまいりたいと思っております。
さらに、世界各地における自然災害の激甚化・頻発化というのがございますので、日本の防災技術、更には知見やノウハウというものを海外に展開する、すなわち国際防災協力を推進してまいりたいと考えております。今回初めて閣僚として、この担務を担うことになりましたので、成長戦略の一環としてこの部分を私としてはしっかりと担ってまいりたいと思っております。
続いて、船舶活用の医療についてでございますが、昨年3月に閣議決定されました「災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する計画」に基づきまして必要な体制整備を進めて、本年1月から運用を開始いたしました。今般の運用を通じて得られた知見や課題を丁寧に検証いたしまして、関係省庁や医療関係団体、地方自治体との連携・協力を一層進めながら体制の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。
国土強靱化についても担当いたします。自然災害が激甚化・頻発化をいたしまして、自然災害のおそれが切迫する中で、被害を最小限に抑制できるように、インフラの老朽化対策を含めて国土強靱化に強力に取り組んでいく必要がございます。
政府として「国土強靱化基本計画」及び、昨年6月に閣議決定をいたしました「第1次国土強靱化実施中期計画」、これは自民党でも議論を非常にしっかりとした上で決定をされたものですが、その計画に基づく取組を進めまして、災害に屈しない強靱な国土づくりに着実に取り組んでまいりたいと思っております。
冒頭、私からの発言は以上でございます。
2. 質疑応答
(答)総理からもその点は具体的に指示をいただいておりまして、現在、災害が頻発化・激甚化しているのは我が国だけではございませんで、世界各地で大変な大きな被害が出ております。それに対して日本としてできる防災技術、更には知見やノウハウの協力、展開というものについてはしっかりと進めるように、こういうお話を進めるように、こういうお話をいただいております。
災害の多い我が国が蓄積をしてきた優れた防災技術などに対して、国際社会からも非常に高い期待が寄せられていると考えております。また、近年、ドローンとか、衛星とか、AIを活用した技術など、新たなサービスも次々生まれております。最近でいうならば、タイで地震計のLANを使った広域通信の様々な取組が日本企業において進められていたり、またインドでは傾斜センサーを使った省電力の技術というのが既に展開をされております。こうした日本の技術というものが既に世界でしっかりと通用するということの実績も出てきておりますので、それを更に成長戦略としても後押しをしていく必要があると考えております。
成長戦略において17分野明示をされましたが、その中で「防災・国土強靱化」というのが掲げられておりまして、今後、国際会議などの機会を捉えて我が国の防災技術を海外にPRするとともに、我が国の企業が防災技術を海外展開するための実証事業への支援等を行ってまいります。
概算要求の中でもそこは非常に手厚い予算を要求させていただいておりますので、その実現に向かって私自身も努力をしてまいりたいと思っております。
また、御指摘のあった海外の先進的な技術を日本で導入するということについても意識をしながら取組をしていく必要があると考えております。
また、同様に御指摘をいただきました2015年にできました「仙台防災枠組」につきましては、日本が主導してきたものとして非常に重要なものと認識しております。来年10月には国連防災機関とともにアジア太平洋防災閣僚級会議を仙台市で開催する予定でございまして、この枠組みをしっかりと生かした、それに基づく取組を日本が主導してまいりたいと考えております。
防災協力においては、関係省庁や関係機関というのもございますので、そうしたところともしっかり連携をしながら進めてまいりたいと思っております。
(問)大臣、防災庁と復興庁、それぞれ所掌として兼務されるという形になったと思いますが、震災復興の知見を防災庁において具体的にどのように政策として生かしていくのかという点と、あと先般の防災庁の法案の国会の審議の中ででも取り上げられていたんですけれども、復興庁と防災庁を将来的に統合してはどうかというような意見なども一部で上がっています。統合に関する大臣のお考えがあれば、併せてお聞かせください。
(答)まず、復興庁なんですけれども、東日本大震災という本当に未曽有の災害を受けてできた組織でございまして、今日、私が福島に行くというのも正にその意味なんですけれども、福島を中心に注力していくべき課題がまだまだ数多く残っていると考えております。
ですから、復興庁としては、それを第3期の、この時期も含めてしっかりやり切るという、この使命があるということをしっかりと内堀知事にもお伝えをしてまいりたいと思っております。
一方、防災庁ですけれども、南海トラフ地震など想定をされ得る大規模な災害に対して徹底した事前防災と復旧・復興まで一貫した災害対応の司令塔機能を担うということで、これまた極めて重要で、今、正に日本に必要なものだと考えております。
今回私が初めて復興庁の担当大臣と防災の担当大臣を兼務することになるわけですが、この意味は未曽有の災害、東日本大震災で経験をした様々なノウハウをしっかりと横展開をしていくと。更には東北の大変な被害というのがあったわけですが、そこで得られたしっかりと日本の歴史に刻むべき教訓をほかの地域でも生かしていく、その橋渡し役を私自身がやっていく必要があるなと思っております。これは、しっかりと両立をしなければならないものだと考えております。
今後の組織の在り方については、これまでも牧野大臣などが答弁されていますが、今の段階で言及するのは難しいと思っております。まずは両組織が、いよいよ11月には並立するということになりますので、しっかりと連携をしていくことが重要だと思っております。
(問)冒頭の発言並びに今の御回答の中でもありましたけれども、御発言の中でも11月にも防災庁が設置されるというところに向けて、熊本地震であるとか、相次ぐ千葉豪雨などの豪雨災害を踏まえて、改めてどのようなことに注力して取り組む必要があるとお考えでしょうか。そして、防災庁は災害対応の司令塔ということですけれども、こちらについても具体的にどういう役割を求められるか、大臣のお考えをお伺いできればと思います。
(答)先ほど赤間大臣からの引継ぎを受けましたが、この1年間、本当に多くの災害が起こっていまして、熊本地震をはじめとした様々な災害に赤間大臣は陣頭指揮を取られてきたし、また内閣府防災としても非常に正面から向き合ってきたという、こういう歴史があるわけですね。
ですから、そういったことを踏まえると、これまで必ずしも蓄積をされて次に生かせたかというと十分でなかった面があるということを含めて、いろんな災害対応、熊本の対応もそうですし、また千葉の豪雨の対応もそうなんですけれども、恐らく課題があると思うんですね。先ほども担当の幹部の皆さんと話をしましたが、しっかりとその課題を認識した上で、次にそれを更に克服していくという、こういうことが必要だと思います。その意味では、一貫した司令塔機能ができることによって、災害対応もレベルが上がっていくし、またしっかりと経験を蓄積していくという意味でも極めて大きいと思います。
例えば平時における徹底した事前防災の司令塔として、地域レベルの災害リスク評価を進めるということもありますし、また防災大臣には勧告権というのがございます。これをどう運用していくのかというのも非常に大きな鍵を握ると思うんですよね。こうしたものも有効に活用しながら、必要となる関係省庁の取組というものを、各省庁の取組というものも前に進めていく必要があると思います。
もう一つ言いますと、やはり人材教育、育成というのが重要だと思います。それぞれの地域でしっかりと人材を育てていただくためにも、この防災庁というものが、そこにもしっかりと踏み込んでいくということですね。
もう一つは、デジタル技術のこれからの重要性ということもございまして、それを利用した上で被害状況を迅速に把握し、そして被災地に迅速に人員や支援物資を提供するということが重要になってまいります。復旧・復興期に至るまで被災自治体とのワンストップ窓口、これは熊本でかなり具体的に前に進めることができたのではないかなと思っておりますが、被災地のニーズをきめ細かく酌み取りまして、切れ目のない伴走型の支援を実施するということが必要だと思っております。
いろいろ課題はございますが、既に防災庁設置に向かって今進んでおりますので、少なくともその辺りは、防災庁ができたことによって日本の正に災害対応は変わったなと、つくってよかったなと言っていただけるようしっかり準備をしたいと思いますし、またそういう結果を出していかなければならないと強く思っております。
(問)高市総理大臣ですが、今回の人事に当たってアンケートを重要視したということですとか、あるいは昨日の会見でほぼアンケートの結果のとおりになっているというようなことを発言されていますけれども、御自身がアンケートにどのようなことを記載したのかというところと、そしてその中のどの部分について評価されたのかというところをどのようにお考えでしょうか。また、アンケート以外でも御自身の経験などを含め、高市総理からどのようなところを期待されて復興大臣に任命されたのかというところを教えてください。
(答)私が希望を出したのは、防災庁の担当をやらせていただきたいということを役職としては希望いたしました。前の内閣において防災の担当と復興庁の担当というのは分かれておりましたので、それを並行して書くということはできないかなと思ったんですが、その中でなぜそれを希望するのかという動機の中に、根拠といいますか、その中に東日本大震災の経験を書いたんですね。
ですから、私はその両方というのは極めて連携をすべきものだし、私が東日本大震災のときに経験をした、そのものをしっかりと生かしていきたいという思いがありましたので、高市総理がなぜ統合されたのか分からないですけれども、私としては両方をやらせていただくというのは非常にこれはやりがいを感じておりますし、私自身の使命かなと思っております。
先ほどオペレーションセンターを久しぶりに官邸の地下で見てきたんですけれども、かなりいろんな意味でまた整備されてきたなと感じましたが、率直に言って3.11のときの経験というのが果たしてどれぐらいしっかりと引き継がれているのかなというのは、若干、私、これまでも不安に思ってきたんですね。ですから、あのとき総理と実際に実行部隊との連携がなかなかうまくいかなかったりとか、実際のオペレーションルームの使い方としていろいろ課題があったりとか、恐らく今の政府関係者の中で、それを実体験として知っている人というのはほとんどいないと思うんですね。ノウハウというのは意外と、数年間は大体人が替わらないので残るんですが、人が替わると引き継がれてないんですよね。ですから、それを私は15年前に、それこそ脳裏に刻まれて今でも鮮明に覚えていますから、それを伝えるということも含めて私自身の役割ではないかなと考えたんです。
高市総理からは端的に、希望した役職なんだからしっかりやるように、そういう力強いお言葉をいただきました。力強いというか思いを託していただいたかなという、こんな言葉もいただきましたので、高市総理の思いにしっかり応えたいなと思っております。
(問)福島復興に関して2点お伺いさせていただきます。
まず、帰還困難区域ですけれども、2020年代の希望者全員の帰還を目指しているかと思います。今後、特定帰還居住区域の解除を含めてどのように進めていくかというところをまずお伺いさせてください。
(答)正にその辺りは、今日、内堀知事としっかりと話をしていきたいと思っております。改めて見ると、双葉町、大熊町、浪江町、浪江の場合はかなりまだ広範にお帰りいただけない帰還困難区域というのが存在するわけですね。その一部で、今、帰還に向かっての取組が進められておりまして、まずはそれをしっかりと福島の皆さんの思いに応えられるように寄り添ってやっていくということになろうかと思います。
その中で、まだ幾つか課題がございまして、除染やインフラ整備ですよね。その部分でまだ課題があって、なかなか帰還が進んでない、見通せない地域であるのは事実でございます。帰還の意向のない方々の所有する土地や家屋など残された土地・家屋の扱いなども課題になると思っておりまして、その辺りはまずは今日、内堀知事からもお話を伺って、そしてできるだけ早い段階で、浜通りを含めたそれぞれの自治体、市町村に伺って御要望を聞いた上で、私としても様々な判断をしていきたいと思っております。
ただ逆に、以前も申し上げましたけれども、大熊町に大川原地区があって、あれだけすばらしい学校と、そして役場ができて、そして様々な製造業なんかもやっているというのは、正直言うと15年前に担当したときは信じられない、果たしてそんなことできるんだろうかということを福島はやってきたんですよね。ですから、改めてこの地図を見ると、まだまだ課題があるというふうに思いますが、一歩一歩福島と寄り添って実行していきたい、実現していきたいと思っております。
(以 上)
