記者会見等

牧野復興大臣記者会見録[令和8年9月1日]

令和8年9月1日(火)10:15~10:40 於)復興庁記者会見室

1. 発言要旨

 おはようございます。私から2点申し上げます。
 1点目は、9年度の予算の概算要求について報告をいたします。
 3部局、私は担当しておりますので、まず復興庁から申し上げると、復興庁の予算概算要求額は5,496億円でございまして、前年度の予算額と比較して1,004億円の増となっております。
 増額の主な要因について申し上げると、双葉地域における中核的病院の建設費の一括計上、そして、特定帰還居住区域における除染や家屋の解体工事の増加、そしてまた、施設整備をはじめとしたF-REIの関係する事業費の増加などによるものでございます。
 これらをはじめとして、各自治体の要望を踏まえまして、必要な復興事業を着実に実施していくための予算を要求しております。
 また、税制改正の要望は、被災住宅用地に係る固定資産税等の特例措置の1点が税制改正法でございますけれども、本特例措置につきましては、今回、対象区域を福島県内に限定した上で適用期限の延長、3年を要望してまいります。
 このほか、各省庁と共に関わる各種措置についても所要の要望を行っていく考えであります。
 次に、防災庁の概算要求につきましては、概算要求額は652億円でありまして、前年度予算額と比較し434億円、当初予算比でいくと増となっております。
 増額の主な要因を申し上げますと、防災力強化総合交付金の増額、これが35億から140億円になっておりますが、7年度補正で地域未来交付金の105億円というのがございまして、それを合わせると総額は140億になって、同じ額になりますけれども、当初予算でありますので、各自治体にとってみると使いやすい交付金になるんだと思っております。
 それと、もう一つは、新設でありますけれども、防災技術・産業成長投資総合推進費というので202億円を要求しています。
 これは、政府の『「強く豊かな日本」投資枠』等に合わせたものだと思いますが、防災技術の研究等に対する補助金等でございます。新たないろんな事業費も含めて、これから災害対応力の充実・強化について必要な予算を求めていきたいと思っております。
 最後に、国土強靱化関係の予算の概算要求でございますけれども、15の関係府省庁における要求を取りまとめると、国費がおよそ8.2兆円でございまして、昨年度当初予算の1.53倍になっております。
 これに加えて、『「強く豊かな日本」投資枠』を活用した事項要求もございますので、そうなりますと、実施中期計画で掲げました目標達成のための必要な事業量を確保することができるのではないかというふうに思っております。
 それが、私が所管している3つの復興庁と防災庁と、そして国土強靱化推進室の関係する概算要求についてでございます。
 それと、もう一つは、明日から明日9月2日と3日にかけて、防災庁設置の準備の参考とするために、北海道の札幌市、北広島市、苫小牧市及び厚真町を訪問して、千島海溝地震、日本海溝地震に備えた津波避難施設、また地域防災拠点も視察するとともに、平成30年北海道胆振東部地震の被災地を訪問して復旧・復興の取組などを確認する予定でございます。
 いずれにしましても、詳細については、事務方にお問合せをしていただきたいと思います。
 私からは以上です。

2. 質疑応答

(問)偽情報対策の関係だったんですが、7月に閣議決定された骨太の方針の中で、風評・偽情報対策等に取り組むというふうに記載されましたが、復興庁として、今後、福島復興などに関してどのように偽情報対策に取り組んでいくか、お聞かせください。
(答)東日本大震災及び原子力発電所の事故災害からの復興、とりわけ原子力事故災害の復興については、まだ依然として風評を払拭できていないと思っております。
 これまでも風評の払拭に向けて、政府一体となって科学的根拠に基づく正確な情報発信に努めてきましたけれども、まだ偽情報の流通とか拡散によって福島の現状が正しく伝わらずに、偏見だとか差別を助長している面があるのではないかと思っております。
 こうした風評の払拭の妨げになるものについては、これからも政府一体となって偽情報対策を含めた風評払拭のための取組をしっかりやっていきたいというふうに思っております。
(問)大臣、冒頭、御説明があった概算要求について伺います。
 先ほど大臣の御説明があったとおり、まず復興庁に関して言うと、5,496億円の要求となっています。まず、そもそものこの予算全体としての大臣の受け止めを1つ伺いたいのと、また、東日本大震災から15年となる中、先ほどのお話と少し重なる部分はあると思うんですけれども、今後の被災地支援における課題とか地元の声などを踏まえて、どのように、今後、被災地支援、どういったものが求められていくのかというところの大臣の御認識を伺います。
(答)御承知のように、東日本大震災からの復興については、今年から第3期の復興・創生期間になりまして、だんだんその15年間の中で、もちろん復旧から始まって復興になり、いろんな整備、またインフラ等も整ってきたと思いますけれども、浜通りを中心とした原発事故の被害を受けた地域については、まだ本当に自治体として復興が始まったばかりのところもありますので、これからが本格化してくるところのエリアもあるんだと思います。
 とりわけ特定帰還居住区域については、今年度、何とか第1陣の皆さんに帰っていただくために、今、除染とか生活環境の整備に力を入れて進めていますので、そうしたことがさっき申し上げたみたいに、1,000億の増となることになっていくと思います。
 もう一つは、さっきも申し上げましたけれども、新しい産業をつくっていくということで、F-REIにしても、これから施設を整備していきますので、それが本格化するということ、そして、地域で強く望まれている病院、中核的病院でありますけれども、これが、整備が本格化していきますので、そうしたものがだんだん目に見える形で進んでいくというのが9年度の概算要求になっているんだと思います。
(問)ありがとうございます。すみません。もう一点、今度は防災庁のほうについて伺います。
 こちらも先ほど御説明があったとおり、600億円強の概算要求をされましたけれども、このうち自治体の防災力強化に向けた取組、財政的に支援するため、先ほど大臣も御説明あった、防災力強化総合交付金を140億円計上されていますが、最近もこうやっていろいろと災害が頻発する中において、やはり自治体と連携といったところがすごく大事になってくると思うんですけれども、地域防災力の抜本的な強化を促すところの狙いというところもあると思いますけれども、今後、各自治体と連携などをどのように行っていくのか、大臣の御認識をお伺いします。
(答)ここのところ大きな災害が頻発しておりまして、防災庁に移る内閣防災の人たちも本当に懸命に、今、復旧活動に全力を挙げていただいておりますが、そういう過程の中で聞こえてくる声の中で言うと、1つには、なかなか自治体の規模、また、これまでの経験とかによってすぐさま対応できる自治体もあれば、なかなかすぐに対応できない、これは、設備というか物資を備蓄しているとかという話もあるでしょうけれども、もう一つは、ヒューマン的な部分があるんだと思います。
 そうしたことも経験の中で、今、今後の総合力というか、地域の防災力の強化のためにどうしたらいいかというのを、いろいろチェックをしているということを聞いていますけれども、そこで幅広く使える交付金として、防災のためにそれを使い勝手がいいようにしていかなきゃいけないし、どういうものを必要としているかということについても、自治体のほうからしっかりそれを聞いた上で、それをどういうふうに使えるかというふうにしていかなきゃいけないというふうに思っています。
 都道府県単位のカウンターパートですけれども、ふるさと防災職員が、今、採用されて現地にも行っておりますけれども、そういった人たちが、日頃から今言ったような自治体との情報交換とか連携の強化をしながら、その人たちが聞き役としてそういう地域防災力の強化のリエゾンとなってもらって、実際に使いやすいようにしていくことが必要じゃないかと思っております。
 例えば津波の避難タワーとかそういうのは国交省の予算でやってもらう、そういうハードについてはそういうものなんでしょうけれども、事前防災というチェックをしっかりして、地域の防災計画をしっかり実効性の高いものにしていくというようなことをしながら、資機材とか、さっき言った運用体制の整備等を強化していくということで、今後、やっていきたいというふうに思っています。
(問)今の防災庁の概算要求の関係で、熊本地震の発生から1か月が経過しました。そういった今回の熊本地震で得られた対応の教訓だったりを、今後どのように防災庁の政策に生かしていくお考えなのか、概算要求のこの内容等も併せてお伺いします。
(答)さっき申し上げたみたいに、熊本地震においても、やがて防災庁の職員になってもらう内閣防災の人たちが、今、現地に交代交代ですけれども行って、本当に頑張っていただいていると思います。
 そういう話もこの間、ちょっとオペレーションルームに行っていろいろ話を聞いてきましたけれども、今回の一番の目玉というかあれは防災力強化総合交付金を増額して、当初予算として140億円を要求して確保していかなきゃいけないと思っていますが、そういうものを使って広域的な展開ができるような防災・減災に関する資機材、特に避難所等をそれぞれの自治体で開設していただくわけなんですけれども、そういう中で、快適とは言いませんけれども、良好な環境で避難された人たちが過ごせるような、そういう資機材をとにかく整備していかなきゃいけない。
 そして、もう一つは、さっきも申し上げましたけれども、自治体の職員の皆さんに、いざというときには、スムーズに避難所の開設から避難された皆様のケアをやっていただけるような、そういう体制強化のための交付金にしていきたいと思っています。
 それと、今回、話を聞いたり見ていると、プッシュ型の支援というのは、正直言って10年前の熊本地震に比べたら格段とてきぱきとスムーズにできたんじゃないかと思います。ただ、問題は、それを現地で集めるところまではいくんですが、そこから例えば避難所に配るとか、そういう手が足りないというのを、今回、いろいろ伺いました。そういうこともこれから確保できるようにするには、どうしたらいいのかということを考えていかなきゃいけないと思います。
 また、今回は、酷暑の中での避難生活になって、簡易型のエアコンというかクーラーを、約千台だと思いますけれども、現地に送ったと思いますが、それが、物は来たけれども電気が来ていないから使えないとか、そういうことがあったみたいで、だからそういうすぐ使える、物だけじゃなくて、それを稼働できるようなものというか電源でしょうけれども、電源車は限られていますので、そういうものをこれからどのように確保していくのか、また、どういうやり方があるのかというようなこともこれからの課題だと思います。
 9年度の概算要求の中には、いろんな物資の備蓄の拠点を5か所程度、新たに整備をする予算も入っております。また、さっき申し上げたみたいに、暑いときもあれば本当に寒いときもあるんだと思います。ですので、熱中症の対策の物品だったり、寒冷地だったり本当に寒いときのそういう物品等、季節、特性に生かした備蓄物資の拡充も入っております。
 9年度については、こういう備蓄関係では、28億の概算要求が入っておりますけれども、これは8年度の当初から比べると、8年度当初は7億円だったので、21億円増えているということでございます。
 いろんなとにかくそういう経験を積みながら、足りない点とか新たに必要とするようなもの、そういったものを固定で含めているんじゃなくて、その中で運用できるようにしていきたいというふうに思っています。
(問)復興庁の概算要求で伺いますけれども、F-REIの施設整備をにらんで常磐線のアクセス改善に関する調査費というのを4,000万円ですか、つけていると思いますけれども、これは、JRですから民間のJRですけれども、将来的にどういうアクセス改善を、その手前の調査ということだと思いますけれども、描いているのかを伺います。
(答)F-REIができたときに、そこで研究等で働いていただく方たちが増えますけれども、要は、住むところがどこかということだと思います。その時点で周辺に住宅等ができて、そこにお住まいになっていただければそれに越したことはないと思うのですけれども、通う方も恐らく結構いらっしゃると思いますので、そういう方、また、新しくF-REIだけじゃなくていろんな、今、各自治体、各県も含めて企業の誘致をしていますので、そういったものがどんどん出てくれば常磐線を使う方たちも増えると思いますので、そういうことを想定してその調査をしていこうということです。
(問)アクセス改善というと、常磐線の本数を増やしていったりとかということを考えていらっしゃるということなんでしょうか。
(答)そういった内容も含めて、関係者と調整していくことになると思いますけれども、詳細は事務方のほうに、お伺いください。

(以 上)