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平沢復興大臣記者会見録[令和3年9月21日]

(令和3年9月21日(火)10:55~11:02 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨

 おはようございます。私のほうから、冒頭申し上げさせていただきます。

 EUの輸入規制緩和について、EUが放射性物質に係る日本産食品の輸入規制を行っていましたが、これについて見直しを行うことを決定しまして、現地時間20日月曜日に公表されて、10月10日から施行されるということになりました。内容の詳細につきましては、先ほど農水省の方から発表されたと聞いておりますので、そちらの方に詳しく聞いていただきたいと思いますが、この度のEUの決定を歓迎したいと思います。

 そのEUに対しましては、菅総理や関係各所、そして復興庁としてはハイレベルで度重なる働きかけを行ってきたところでございます。今回も第一歩でございますけれども、引き続き科学的根拠に基づき、規制を撤廃するよう、関係省庁と連携して、粘り強く働きかけをしていきたいと考えております。

 冒頭、私からは以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)EUの食品の輸入規制の関係ですが、緩和ということで、撤廃されたわけではないんですよね。

(答)そうです。

(問)緩和ですね。

(答)完全ではありません。

(問)ということは、まだ依然として、12カ国・地域で輸入規制が続いているかと思うんですが、特に近隣国、韓国、中国、台湾を含めて、処理水の問題が今IAEAの総会で諮られておりますけれども、依然としてこの反発が根強い中で、どのように戦略的に食品の輸入規制緩和を進めていくのか。今回シンガポールについてまた前進したかとは思うんですけれども、震災から10年半がたっても依然としてこういった状況が続いているのは、日本にとっては問題だと思いますので、戦略的に取り組むべきだと思うんですが、大臣のお考えをお聞かせください。

(答)まだ15の国・地域から規制がかけられているわけでございますが、今回のEUの取り組みも、かなり規制は撤廃されましたけれども、まだ依然として残っているわけでございまして。例えば福島県産のタケノコなどは検査証明の対象から除外されていますけれども、福島県産の柿については、乾燥品の柿に限るということで範囲が限定されています。そのほか福島県、宮城県、山形県等のきのこ類につきましては、野生のきのこ類と範囲が限定されているわけでございます。それから宮城県産のワラビにつきましては、野生のワラビということで限定されていまして、ワラビ全体が規制から外れたわけではございません。

いずれにしましても、こういった規制がまだEUで残されているわけでございまして。そのほか従前からありました6カ国、輸入停止している6の国・地域、それから検査証明書等を要求するという9の国・地域、これは依然としてそのまま残っているわけでございまして。今お話がありましたように、こうしたものをよい形で、戦略的に、全て早く白紙の状態にするかどうかというのは、これは大きな私たちの課題でございまして、しっかり取り組んでいきたいと思います。

(問)もう1件、別件でお伺いいたします。帰還困難区域の拠点外の方向性なんですが、今回、9月に入りまして、政府のほうから決定した方針について各市町村に対する説明が本格的に始まっていて、議会の方々と意見交換というのも始まっているかと思います。その中であったのは、やはり除染の範囲をやはり早めに明確化してほしいということと、あと避難されている方々の意向調査の方向についても、来年度、予算を確保して調べていくということですが、その確認の方向についてもできる限り早く方向性を示してほしいという意見が出ていると伺っております。

今回の政府の方針では、地元の自治体との協議を重要視する方針を示されておりますけれども、既にこういった要求が地元から上がってきていることについて、どのように対応されるか、お考えをお聞かせください。

(答)今のような地元のご意向につきましては、私どももしっかり確認して、そういったご意向があるということを踏まえて取り組んでいくようにしたいと思います。現時点では、具体的なそういった住民の皆さん方の意向確認の進め方は未定ですけれども、個別丁寧な帰還意向の確認ができるように、内閣府をはじめ、関係機関と連携して、地元自治体と協議しながら進めていきたいということで考えております。そして、そうした要望を踏まえて、私たちの取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 なお、除染の手法・範囲につきましては、基本的な方針に基づきまして、帰還する住民の生活環境の放射線量を着実に低減させ、帰還する住民の安全・安心に万全を期すため、関係機関と連携して、十分に地元自治体と協議しながら検討していきたいと考えております。

    
(以  上)

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