記者会見等
牧野復興大臣記者会見録[令和7年10月30日]
令和7年10月30日(木)17:15~17:25 於)浪江町役場中会議室
1. 発言要旨
昨日から本日にかけて、大熊町、富岡町、浪江町の各町長さんとお話をさせていただきました。大臣就任の御挨拶を行うとともに、復興の現場を視察させていただきました。
各町長さんとの意見交換におきましては、中長期的な対応と、きめ細やかな支援の御要望をまずいただきました。そして第3期の復興・創生期間におけます国の継続的な取組と財源の確保をお求めになられました。そして特定帰還居住区域の避難指示の解除をはじめ様々なお話をいただきました。
視察につきましては、まず昨日、大熊町の帰還困難区域を訪問いたしました。そのときには吉田町長さんの御自宅を拝見させていただきました。いまだに住民の皆さんが帰還できずに、荒れ果てたという表現がいいかどうかは別にして、本当にそのときの15年近く前の状態の状況を拝見させていただきました。避難指示解除に向けて、取組を進めていくことの重要性を再認識いたしました。
また本日は、双葉町につきましては駅周辺の復興状況を視察し、また中間貯蔵施設及びF-REIを視察しました。
中間貯蔵施設におきましては、除去土壌の保管や道路の盛り土として利用する実証事業が安全に行われていることを確認いたしました。引き続き、除去土壌等の県外最終処分の実現に向けて取組を一層進めてまいります。
また、F-REIにおきましては、山崎理事長と意見交換を行って、建設予定地を視察させていただきました。
今回の各町長さんとの意見交換や現地の視察を終えまして、それぞれの復興の状況に応じたきめ細かな対応が重要だというふうに認識した次第でございます。
ほかの市町村もできるだけ早く訪問して首長さんにお会いするとともに、復興の現場も訪問して、地元の皆様のお話を伺って実情をしっかり把握してまいりたいと考えております。
2. 質疑応答
(答)初めての視察になると思いますけれども、1,400万立米、現在のところの量ですが、本当に福島県各地から集めたそうした土壌をこれから管理して、最終的には20年後になると思いますけれども、県外にそれを搬出しなきゃいけないということだと思います。
また、そのうちの4分の3は再生土壌として使っていくということになっておりまして、これについても、どこにどういうふうに使ってもらうかというのをこれから探していかなきゃいけないし、まずは国の機関から始まっていきますけども、やがて、それだけで全部使い切れるとは言い切れませんので、また更にその先も考えていかなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っております。
(問)今日視察されたF-REIについてお伺いしたいんですが、地元の浪江町はもちろん、浜通りの復興に結びつけるために、今後どういう取組が必要だと考えていらっしゃいますか。
(答)今、15のグループが研究を始めておりますが、今日山崎理事長に伺ったら、ゆくゆくは50以上、そして500人規模の研究体制を整えていきたいというお話でしたけれども。やはり研究だけではなくて、研究を実際に産業に結びつけていくことが大事だと思っております。それこそ福島の再生の将来、未来に向けて新たな分野のいろんな産業がそこからスタートしていくということが私はこの復興の未来そのものだと思っていますので、そうしたことを我々、全面的に支援をしていきたいというふうに思っております。
(問)先ほど帰還困難区域のお話がありましたけども、希望者全員を帰還させるという設定目標まで残り少ないと思うんですけれども、また全域解除の目標も掲げていると思いますけれど、特定帰還の解除の進め方であったり、除染の進捗の進め方を教えてください。
(答)まずはとにかく特定帰還居住区域を優先的に進めていかなきゃいけないと思っています。
町長さんと会ったのはさっき申し上げたみたいにまだ3人でございますけれども、やはり避難指示解除の時期、また進み具合が各町ごとに違うと思っております。それぞれの町の事情もおありだったでしょうし、その進み具合が違うということは、なかなか全部一律ということにはならないと思っています。
現在ももちろん特定帰還居住区域の除染、また整備はやっていますけれども、来年度から始まる第3期の復興・創生期間の中で、加速していかなきゃいけないなというふうに思っているところでございます。
(問)先週初めて御来県いただいて、今回現地を見たと思いますが、視察や町長との面会を終えて、特に力を入れたいと思われた部分についてお伺いできますか。
(答)各町長さんのお話を聞いてみますと、やはり早く帰ってきたいという住民の皆さんの希望を早く叶えてほしいという思いがすごく伝わってきました。
もちろんそれだけじゃなくて、ほかのことも並行してやっていかなきゃいけないと思いますけれども、やはり特定帰還居住区域の除染、そして1日でも早く帰れるように、そういう御希望を持たれている方たちのために最優先でやっていかなきゃいけないというふうに改めて感じました。
(問)来年度から第3期復興・創生期間が始まり、年末などに向けて、来年度、初年度の予算をまとめている段階かと思います。
地元福島では復興の基本方針に基づいて、福島分は1兆6,000億円ということでありますけれども、各復興施策の事業で一部縮小などがあるのではないかと心配の声も上がっております。
現段階でそういった各復興施策については、どのような方向性で予算をまとめていきたいか、そういった心配の声に対してどうお応えするか、お伺いします。
(答)まずは令和8年度の予算を着実に確実に確保しなきゃいけないと思っております。年末に向けて財政当局とも最終的な詰めをしなきゃいけないと思っておりますけれども、必要な予算はしっかり確保していきたいと思っております。
(以 上)
