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土屋復興大臣記者会見録[令和5年12月27日]

令和5年12月27日(水)17:03~17:15 於)石巻市震災遺構門脇小学校内

1.発言要旨

 本日は、宮城県山元町、亘理町、仙台市、名取市、女川町、石巻市に訪問し、各首長の皆様に復興大臣就任の御挨拶をし、復興状況や課題についてお話を伺いました。

 山元町では、東日本大震災慰霊碑「大地の塔」にて献花・黙禱をささげました。亘理町では、鳥の海公園「鎮魂の碑」にて献花・黙禱をささげ、鳥の海ふれあい市場を視察いたしました。

 その後、「民宿浜まつ」にて地元の食材や三陸物を使用した料理をいただきました。その際に、水産業・農業や教育、商工業などの分野で活躍される大変魅力的な女性3名から地域全体の活性化に関する取組をお聞きすることができました。

 仙台市では、仙台市役所にて郡市長から復興状況のお話を伺いました。名取市では「震災メモリアル公園」にて献花・黙禱をささげました。女川町では「東日本大震災慰霊碑」にて献花・黙禱をささげました。石巻市では慰霊碑にて献花・黙禱をささげた後「石巻市震災遺構門脇小学校」を視察いたしました。

 こうした訪問を通じて改めて、市・町ごとに住民の方々と丁寧に対話を重ねながら被災地の復興に向けた様々な工夫や努力をされていること、また女性の方々の大変前向きな底力が被災地の活性化に大きく貢献していることなどを感じた次第でございます。

 私にとりましては、一日も早くこの地域を訪問したかったのですが、本当に年の瀬、暮れも迫ってしまった中でなんとか実現した次第 でございまして、年内に来られたことはよかったかと思っております。

 これからも、いろいろな復興地の状況、まだまだ行っていない所がたくさんありますので、できる限りいろいろな地域にお邪魔して様々な声を聞いて、それを復興大臣としていろいろな政策に反映させられればと思っております。

 それから今日、石巻市震災遺構の門脇小学校の状況を見せていただきまして、私自身、震災の1年後に東北道が通れるようになってすぐに仙台の知り合いのところと、それから気仙沼まで行ったことを思い出しました。

 この記憶は私も一生忘れることはない記憶でありまして、仙台の浜に立ったときになんとも言えない気持ちになった次第でございます。あのときの記憶を今日、この遺構を見せていただきまして改めて思い出して、東日本大震災というのは世界でも例を見ないほどすごい震災でございましたが、日本の国というのは大変地震の多い国であり、そういう中で私たちはこういう記憶を風化させてはいけないという強い思いを感じました。

 そのためには、やはり小さい頃から、そういう記憶がない子どもたちにも震災の歴史を伝える教育というのが大事だなと思っております。先ほどもお話を伺いましたが、学校の見学等でこちらへ子どもたちが来ているということを聞きまして、それは誰かが言葉でしゃべるよりも、感じる教育ということが大事だと思った次第でございます。

 これからも私の政策の中でこういう感覚、感じる政策というのをしっかりと進めていきたいと思います。

 以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)ハード整備が各被災地では終わりつつある中で、心のケアが大事になってくると思います。復興基本方針では、2025年度までに復興事業の完了ということですが、心のケアについては進捗状況よって支援の在り方を検討すると記載されております。ただ、復興庁の予算配備の終了で活動を終える団体もある中で、心のケアについてはどう取り組んでいくと思われているでしょうか。

(答)これは、国の政策の中で、復興という中での心のケアだけではなくて、日本全体で今、様々な問題の中で心のケアが大事になってきている状況でありまして、そういう意味では、この復興庁の期限は過ぎましても、国としてしっかりと継続する形をつくっていかなければならないと感じております。そういう意味で今後、首長さんとお話ししながらいろいろな議論を重ねながら、長くかかる仕事ですから、どう継続していくかというのを考えていきたいと思っております。

(問)今日、仙台市の郡市長さんと意見交換をされたと思うのですが、具体的にどういった意見交換をなされたかというところをお話しいただけますでしょうか。

(答)久しぶりに国会議員のときの思い出話っぽくなったのですが、その節はお世話になりましたみたいな話があったのですが、やはり今話したように、心のケアの問題は郡市長もお話しされておりました。ハード面については本当にお世話になったということを、反対にお礼を言われたような状況でございました。

 あまり時間がなかったので、それ以上深くは話せなかったのですが、一つ、JR東日本のフルーツパークでしたか、整備されている、すごく今、充実していろいろな会社が入ってくる予定が出てきているということを伺いまして、その中でもインバウンドに資するような施策を今、考えていらっしゃるようでございまして、これは復興予算というよりも国の予算でインバウンドを今、進めてまいりますので、オーバーツーリズムであちらこちら困っていますので、反対に仙台市のほうにどんどん外国人に来てもらって、そして、今話したように日本の復興の状況をしっかり見てもらえればというような話がありました。

(問)先ほども門脇小学校で子どもたちに歴史を伝えるそういう教育が大事だとおっしゃっていましたが、これからますます伝承というものが大事になってくると思うのですが、今は自治体の維持という負担が大きい部分もありますし、あとは、一方で語り部というのを民間の方々に頼って支えられているのが現状だと思うのですが、そういう自治体への伝承への支援、あとは語り部の方が持続可能な形で伝承していくための支援というのを復興庁としてどのように考えていらっしゃるでしょうか。

(答)復興庁としては、語り部のつながりというのは、やはり復興庁がなくなったからということではなくてつなげていきたいと思います。現在の段階では被災者の生きがいづくりに資するのかなと思いますので、伝承活動への支援はできる限り続けていきたいと思っています。

 その後については、先ほどもお話がありましたが、これは総合的に国の政策になるのではないかと思いますので、文科や厚労など様々な省と組んで、どういう形で伝承というものを政策的にできるのか、そして東日本大震災が風化しないのかというのは大きな課題だと思っております。

(問)財政的な支援も含めて考えられるということでしょうか。

(答)今のところは支援をしていきたいと思いますので。

(以  上)

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