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土屋復興大臣記者会見録[令和5年10月4日]

令和5年10月4日(水) 17:41~17:54 於)気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ「創」3階研修室1・2

1.発言要旨
 

 皆さん、こんにちは。

 本日は宮城県石巻市、南三陸町、気仙沼市を訪問し、各首長等の皆様に復興大臣就任の御挨拶をし、復興の状況や課題についてお話を伺いました。

 石巻市では、宮城復興局で訓示を行い、石巻南浜津波復興祈念公園にて献花、黙とうを捧げ、みやぎ東日本大震災津波伝承館を視察いたしました。

 南三陸町では、道の駅南三陸さんさん商店街にて三陸ものを使用した料理を頂きました。その際に、農業や観光業、被災者支援などで活躍される大変素敵な女性3名から、地域全体の活性化に関する取組をお聞きすることができました。その後、南三陸町震災復興記念公園にて献花、黙とうを捧げ、南三陸311メモリアルを視察し、その際、佐藤町長から復興の状況についてお話を伺いました。

 気仙沼市では、気仙沼市復興祈念公園にて献花、黙とうを捧げ、菅原市長から復興における御要望をお受けいたしました。

 今回、宮城県石巻市、南三陸町、気仙沼市を訪問して、市ごとにやはり相当いろんな工夫をしながら復興に向けて頑張っているということを強く感じました。とかくこの海岸の地域、宮城県にしても宮城県のいろんな市がありますけれども、それが一つの東日本の災害の復興、全体が復興へ向けて何か同じようなことをしているように思われがちのところがあると思いますけれども、市民との対話を重ねながら一つ一つ丁寧に、どこの市も復興に向けて頑張っているというのを肌で感じたところでございます。

 今日いろいろお伺いしたお話をしっかり受け止めまして、私は司令塔の役割でございますので、関係省庁とも連携しながら、一日も早い被災地の復興に向けて全力で取り組むという気持ちにしっかりとまたなりました。私はそういう意義のある視察ができたと思っております。

 以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)今日一日回ってこられて、現状だけじゃなくていろんな課題も見えてきたと思うんですけれども、復興大臣としてまず何から取り組もうというようなことを感じられましたか。

(答)やっぱりインフラ整備はほとんど終わりつつあるのかなという感じはいたしました。道路の状況もよろしいようでございますし、新しい橋とかいろいろできておりますので、その点においては、各市長さんもそこら辺は十分にやっていただいたということを私たちへ言っていただいております。

 これからは、やはりソフトの部分が非常に重要になってくる時期だと思います。例えば心のケアというのは1年や2年で終わらないことであります。例えば震災の時にまだ生まれていない人たちでも、やはり心のケアが必要な状況というのは出てきているということも最近聞いておりますので、そういう意味では息の長い仕事であります。それは復興に向けてこれから市でも課題になるのではないかと思いますので、我々もできる限り支援をしていきたいなというのを思った次第でございます。

 それから人口が戻っていない地域、そこはやっぱり重要な課題であろうと思います。子供たちがどこかの違う地域にいて、そっちに移転してしまった方をまた戻すのは難しいかもしれませんけれども、この町が非常に復興して新しい方向に向いている中で、若い方でこの町に住んで自分の人生を切り開こうかなという方もいるはずなので、そういう新しい方の移住というのも後押ししていく必要があるのかなと考えております。

 それから今回は女性の方とお話ししましたけれども、復興の時に女性の力は底力というか、相当に大きかったと思います。そういう意味で、これからもっとやはり女性の力をこれからの新しい市づくりの中に取り込んでいって、そして大いに活躍していただければと思うので、そういう点においても、これは復興予算だけでなくて、国全体としてのいろんな省の施策がありますので、そういうのをやはりしっかりと市につなぐというのも大事なことかなと思いました。

(問)最近の課題で原発の処理水の海洋放出についてですね。今、被災地では水産業への影響ですとかが非常に懸念されているところではありますけれども、それについて大臣は今日視察なさって何かしらそういった要望なりを受けたかもしれないですが、そのあたりの対応を。

(答)この件に関しましては、処理水の問題については思ったほど深刻ではないという一方で、やっぱりこの先何十年も放出していく中で、もしものことがあった場合はそこで全てが終わってしまうというか、そういう状況があるんだということでは、我々は緊張感を持ってしっかりとこの処理水の問題に取り組まなければならないなということを強く感じました。

 漁業者の皆さんは今、一生懸命やろうという思いだと思います。本当に過渡期だと思います。そういう中で、処理水で一歩でもつまずいた場合は、本当になりわいがなくなってしまう可能性があるわけでございますので、そういうところをしっかりとやっていかなければならないと思います。

 あと、今それで風評被害を受けている方たちに対しての支援というものはしっかりとやっていかなければならないと思います。これは経産省が予算を組んでおりますけれども、きちっと予算が執行できるかどうかというのは経産省のほうに私のほうからも伝えて、しっかりと説明を果たしていただきたいと思っております。

(問)大臣、震災の1か月後にいらしたということですね。

(答)はい。

(問)12年半たちましたけれども、印象をお聞かせいただきたい。あと、復興事業の完了という部分で、ハード面はほぼ終わったというお話でしたけど、気仙沼市内では県管理漁港の防潮堤が、復興予算が通常事業になりまして、なかなか予算確保のめどが立たないということで、市のほうも復興庁に先日要望されました。その関係性で改めて大臣のお考えを。

(答)1か月後に気仙沼に来ていますので、それから来る機会がなかったので、今回は本当に12年ぶりに参りました。あの当時の状況というのは頭から離れなかったんですけれども、その当時の場所が分からないぐらいに復興を遂げている姿を見てすごく嬉しくも思いますし、更に頑張っていただきたいなとの思いでございます。

 それと同時に、防潮堤の問題は非常に重要な問題だろうと思いますので、これもどういう形で今後予算をつくることができるかということは、県とかそれからほかの行政とかそういうところといろんなスキームの中で考えていく必要があるのかなと思います。これは災害対策でもあると思いますので、幅広い観点から少し考える必要があるかなということを、気仙沼の市長さんからも今強く要望がありましたので、しっかりと考えていきたいなと思っております。

(問)今日は南三陸の女性3人とお話しされたと思うんですけれども、お話しをして印象に残った話だとか、その中で感じた現地の課題だとか、何か復興大臣としてこれから力を入れていきたいなと思ったところだとか、あればお聞かせください。

(答)私はとてもお会いして良かったと思います。すごく皆さんが明るいのでびっくりいたしました。被災地でという思いでお会いしたら、何か暗い印象があるのかなと思ったんですけれどもとんでもなくて、夢をたくさん持っていて、我々は頑張るという思いをしっかり持っていらっしゃるのが印象的でございました。

 それぞれが例えば農園の経営者、おいしい桃を作るんだというような、それから果樹園を観光農園としてしっかりやっていくんだとか米のおいしさが分かったとか、そういうお話というのは非常に私は大事なことだと思っています。

 それから民宿の女将さんは、外国人が泊まりに来て英語が分からなくて困っちゃったけどという話でちょっとほのぼのとしたんですが。そしたら町長さんに頼んで翻訳機を買ってもらったらいいんじゃないかと、私は大変失礼なことを言ったかなと思いますけれども、やっぱりそういう前向きに頑張っている方に対して、我々は一生懸命応援していきたいなと思っています。

 それから福祉施設の管理をされている髙橋さんという方は本当に長い間、震災直後から福祉関係でしっかりと皆さんのケアをしていて、今も本当に頑張っておられて頭が下がる思いでございましたけれども、これからも頑張っていくと。それで、いろんな人のケアをするので人を募集したところ、何人来たと言ったかしらね、100人?

(事務方)130ぐらい。

(答)130人ぐらい来たと言いましたよね。それがほとんど女性だったという話を伺って、私はやっぱり女性のパワーが復興にはすごく重要なのかなと感じました。それでよろしいですか。

(問)女性の方の応援に向けて、復興庁として力を入れたいみたいなものはありますか。

(答)これは復興庁としてでもあるかもしれませんけれども、私は女性活躍推進の本部長もやっておりましたので、女性の起業、起業しようという女性がどうしても銀行からお金を借りられないという状況がかなりあるので、そういうところに対してやっぱり少しケアを国がしていく必要があるのかなと思っています。それはたぶん復興庁のスキームじゃなくてほかのスキームであるので、そういうのを別に復興のためじゃなくて一般の市としてやっていってもいいんじゃないかと思います。


(以  上)

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