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渡辺復興大臣記者会見録[令和5年6月28日]

令和5年6月28日(水)16:57~17:07 於)岩手県水産会館5階中会議室

1.発言要旨
 

 先ほど、大井会長をはじめとする、岩手県漁業協同組合連合会の方々と意見交換をしてまいりました。

 意見交換の場では、これから、ALPS処理水に関する科学的根拠に基づく正確な情報等の効果的な情報発信の取組やIAEAによる関与の重要性、三陸常磐ものの消費拡大に向けた取組等についてお話しさせていただきました。

 先方からは、岩手県における漁業の状況について説明があり、特に主要水産物の水揚げの減少に伴う厳しい経営環境、更にALPS処理水について丁寧な説明、風評を生じさせない徹底した安全性の確保、漁業者の方々が安心して漁業を継続できる支援の必要性についてお述べになりました。

 このようなお話の中にあって、引き続き、私としては現場主義を徹底して地元の方々の声をしっかりと受け止め、被災地の復興に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。

 私からは以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)ALPS処理水について意見交換をされたということで、県漁連のほうから「丁寧な説明を」ということでしたが、海洋放出の判断時期が間もなく示されるのではないかというような報道もあります。地元の漁業者の方たちの理解というのは進んでいる、理解が得られている状況になっているのかというところ、今日の意見交換を通じて理解は得られているのかどうかというところの認識を教えていただければと思います。

(答)まず、ALPS処理水については先送りできない重要な課題であるということをお話しさせていただきました。一番大事なのは意思疎通を密にしていくこと、そしてきめ細かく丁寧な説明を重ねていくことが最も大事だというふうに思っております。

 今回の会長との面談を含めまして、あらゆる機会を捉えまして理解が進むよう説明を尽くしてまいりたいというふうに思っております。会うことを重ねることによって理解は醸成されていくというふうに思っております。

(問)そこで追加で聞きたいのですが、全漁連では海洋放出について反対という姿勢を強く示しているかと思うのですが、今日は県漁連側のほうから海洋放出について反対というような意見は出たのでしょうか。

(答)はい。反対という姿勢は変わらないというお話は頂きました。

 他方で、処理水の海洋放出による安全性の理解を国内外で進めていく取組が重要であるという御指摘は頂きました。この問題については、政府として、また復興庁としても、国民や地元の方々をはじめとして継続的に丁寧に説明を尽くしていくことが大変重要だということを改めて私は感じたところでございます。

(問)先ほど、県漁連のほうから反対という声があったということですが、政府としては関係者の理解なしにはいかなる処分も行わないというスタンスだと理解していますが、そのスタンスである中で、反対している方の声が出ていることについてはいかがでしょうか。

(答)反対という声は、当然、最初にそのお話は聞きました。でも、反対をしているのですが、また私たちは意思の疎通を密にすることによって、理解も醸成されていくのではないかなというふうに感じております。

 この風評に関して、やはり一番心配しているのです。現在の漁獲高に対してかなり厳しい状況にありながら、この風評が更に生じたら困るということでありますので、風評をいかに防ぐか、風評に対してしっかりと対策を練ることが大変重要だというふうに思っておりますので、この点については説明させていただきました。

(問)最後に1つ。理解は醸成されるということですが、醸成されたと判断するのはどういった場面というか、どういう要素があれば理解が得られたとお考えでしょうか。

(答)理解の醸成というのは、いろいろな条件があると思います。いろいろな情報がありまして、これをもって理解醸成という形で私は図れないというふうに思っております。この理解の醸成については、それぞれの団体、それぞれの国民に対して、どのような形で現在の状況をしっかりと説明できるかどうか、説明しているかどうかにかかってくるというふうに思っております。その上で、理解の醸成というのは積み重ねることによって図られていくのではないかなというふうに思います。

(問)そもそもで申し訳ございませんが、今回、大臣がこのタイミングで岩手を訪れた経緯、理由等を教えていただければと思います。

(答)このタイミングというのは、もともと私自身は現場主義を標榜しておりまして、現場に行くことはできるだけ進めていきたいという、そういった考え方を持っておりまして、この問題を、私自身の考え方をまず実施するために、たまたま今日になったということなのです。

 ALPS処理水の関係も、当然のことながら今の大変重要な課題でありますので、この点について漁協の皆さん方との意見交換を是非とも直にしてみたいということで今日になったわけであります。

(問)近日中に周辺の自治体、あるいは漁業関係者に説明する御意向はあるでしょうか。

(答)この問題について、私自身は大変重要な課題だというふうに思っておりますので、機会があれば調整をしながら進めていきたい、ほかの漁協にもお話をお伺いしたいと、意見交換は進めていきたい、そのように思っております。


(以  上)

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