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根本復興大臣の会見[平成25年11月22日]

根本復興大臣記者会見(平成25年11月22日(金)9:30~9:41 於:記者会見室)

1.発言要旨
 おはようございます。私の方から2件お話をいたします。
 まず第1点目は、原子力災害による風評被害を含む影響への対策パッケージのフォローアップについてであります。
 福島をはじめとした原子力災害による風評被害の低減などを目的とした対策パッケージのフォローアップを取りまとめたので、公表します。本対策パッケージのフォローアップは、11月7日に開催した「原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォース」において検討してきたものであります。震災から2年半を経過してもなお、福島県を中心とした原子力被災地域においては、農林水産業や観光業を中心とした幅広い産業分野で風評被害が続いております。このような状況の克服のため、汚染水問題について経済産業省をはじめ関係省庁に一刻も早い解決を要請するとともに、各省庁の今年度上半期の取組状況の進捗管理とともに課題を洗い出し、議論を行いました。
今年度上半期の取り組みにおいては、まず第一に、消費者に向けた福島産農産物等をPRするテレビCMや新聞、各種情報誌への広告掲載などによって福島県産の農産物などの購入意欲の増加が見られました。例えば福島県農産物などのPR支援などの効果で一例を挙げますと、テレビCMを実施した前後の比較で言いますと、首都圏において福島県産を購入したくないという層がCMの前は27.4%でありましたが、CMを見た後は10ポイント低下して17.6%に低下をいたしました。また一方で、阪神圏の福島県産の購入意欲のある層については、CMを見た方は75.9%が買ってもいいということになりましたが、CMを見ていない人は54.4%にとどまっていたということで、テレビCMの効果によって購入意欲の増加が見られました。ちなみにテレビCM好感度ランキング、首都圏では第3位でありました。
 次に、福島県をはじめとする観光促進のための国外プロモーションの強化によって、震災前の水準には戻っておりませんが、観光入込客数の低減傾向の鈍化や回復状況を確認いたしました。最後に、上半期においてシンガポールやエクアドル、ベトナムで規制緩和・撤廃を実現したほか、バーレーン、クウェートで規制緩和・撤廃の合意に至ることができました。これによって、現在、延べ12カ国で規制を完全解除、米国、EUなどで規制対象の縮小が実現しました。
 このように国内外において風評被害対策に一定の効果があらわれていることが確認できましたが、さらに私から今回のタスクフォースの中で3点指示をいたしました。第1点は、汚染水問題を踏まえて評価した放射線モニタリングの継続と生産現場における放射性物質の吸収抑制対策などの消費者へのわかりやすい情報の提供、2点目は、「食べて応援しよう」の継続強化、社内マルシェなどの民間企業への働きかけの強化、3点目は、外国輸入規制の緩和・撤廃に向けた粘り強い働きかけの継続、この点を指示いたしました。関係予算の確保はもとより、関係省庁一体となった対策を引き継いでいくことを要請いたしました。今後とも私の下で関係省庁や福島県など関係自治体との連携を密にしながら、更なる風評被害対策の推進を図っていくこととしたいと思います。
 次に、子ども若者育成・子育て支援功労者表彰についてであります。
 11月20日に内閣府による「子ども若者育成・子育て支援功労者表彰式」が行われ、「NPO法人郡山ペップ子育てネットワーク」が内閣総理大臣賞を受賞されました。福島の子どもたちを日本一元気にとの理念のもとで御尽力されてきた活動が評価されてきたこと、これは新しい東北の創造に向けて、元気で健やかな子どもの成長を見守る安心の社会づくりを目指している私としても大変喜ばしいことであります。復興庁でも今年度の「新しい東北」先導モデル事業の中で子どもたちの育ちの状況に関する調査や子どもの健康運動指導員の育成に取り組んでいただいており、今後もより一層活動を推進していただくことを期待しております。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答
(問)政府側に質問するのはちょっと筋が違うのかもしれませんが、今国会が始まって延長がなければ間もなく会期末となりますが、まだ東日本大震災の復興特別委員会が開かれていないという状況があります。その中で政府の様々な決定、区域見直しなどがございましたが、それが国会の場で、正式な形で特別委員会の場で議論になっていないということに対して、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
(答)それは国会の全体で様々な重要法案があって、それぞれの委員会が動いておりますので、その国会の審議の状況だと思います。いずれにしても、これは国会の中で開催されて、今のお話のあったような議論がなされるものと思います。 

(以    上)

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