福島県15市町村の現況

福島県15市町村の現況

MAP

福島県が復興に向けて歩む道のりは12年の時が経ち、さまざまな状況に変化がありました。 浜通り地域等15市町村の現在の復興状況を紹介します。

農林業

12市町村の営農再開面積は約4割

被災12市町村の営農再開面積の割合(2011年12月末時点の営農休止面積比)

被災12市町村の営農再開面積の割合

出典:農林水産省「福島県営農再開支援事業 令和3年度事業実績報告書」

原子力災害被災12市町村の営農再開面積は、約4割に。営農再開の加速化に向けて、農地の利用集積や6次産業化施設の整備の促進、高付加価値生産を展開する産地の創出、スマート農業の推進などに取り組む。

森林・林業の再生に向けては、原木林や特用林産物の産地再生に向けた取り組みが進められている。

漁業・水産加工業

水揚量は回復基調にあるが低調

試験操業・販売における漁獲量

試験操業・販売における漁獲量

出典:福島県海面漁業漁獲高統計

漁港の復旧は完了。2012年より開始した試験操業を2021年3月に終了し、同年4月から本格操業への移行に向けて、水揚量の回復を図っている。試験操業の対象の魚種・漁法の水揚量は東日本大震災前の2割程度。

水産加工業については、販路の回復・開拓などの取り組みに対して引き続き支援を実施する。

製造業

県内各地で工業団地・産業団地を整備

川俣町「ミツフジ」

2018年9月開所

川俣町「ミツフジ」

川内村「田ノ入工業団地」

2021年5月稼働

川内村「田ノ入工業団地」

浪江町「丸ビン式乾燥調製貯蔵施設」

2021年9月稼働

浪江町「丸ビン式乾燥調製貯蔵施設」

川俣町 ベルグ福島川俣西部 工業団地「植物ワクチン総合研究所」

2022年4月開所

川俣町 ベルグ福島川俣西部 工業団地「植物ワクチン総合研究所」

大熊町「大熊インキュベーションセンター」

2022年7月開所

大熊町「大熊インキュベーションセンター」

双葉町 浅野撚糸「フタバスーパーゼロミル」

2023年4月開所

双葉町 浅野撚糸「フタバスーパーゼロミル」

工業団地の稼働

  • 2018年9月 川俣町 川俣西部工業団地「ミツフジ」開所
  • 2019年10月 楢葉町 楢葉北産業団地「株式会社エヌビーエス」工場稼働開始
  • 2021年5月 川内村 田ノ入工業団地「大橋機産」稼働開始
  • 2021年9月 浪江町 丸ビン式乾燥調製貯蔵施設 稼働開始
  • 2022年4月 川俣町 ベルグ福島川俣西部 工業団地「植物ワクチン総合研究所」開所
  • 2022年7月 大熊町 「大熊インキュベーションセンター」開所
  • 2023年4月 双葉町 浅野撚糸「フタバスーパーゼロミル」開所

東日本大震災と原子力発電所事故に伴い、警戒区域の設定や、仮設住宅などへの供用のために、東京ドーム約50個分に当たる234haの工業用地が喪失した。

産業の復興に向け、企業立地の受け皿となる新たな工業団地などの整備が、県内各地において進められている。

観光業

被災地域を訪れる「ホープツーリズム」が人気

東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)

東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)

ホープツーリズムで担当者の説明を聞く参加者

ホープツーリズムで担当者の説明を聞く参加者

福島県を訪れる観光客の数は回復しつつあるが、いまだ東日本大震災前を下回る状況が続き、東日本大震災、原子力発電所事故、風評による観光産業の落ち込みがいまだに長引いている。

一方、被災地域を訪れる東日本大震災学習ツアー「ホープツーリズム」は福島の魅力発信、風評払拭につながる新たな観光の形として注目されている。

商業

避難指示解除地域で進む商業施設の開設

浪江町「イオン浪江店」

2019年7月開業

浪江町「イオン浪江店」

浪江町「道の駅『なみえ』」

2021年4月開業

浪江町「道の駅『なみえ』」

大熊町「大川原地区商業施設」

2021年4月開業

大熊町「大川原地区商業施設」

商業施設の開業

  • 2019年6月 大熊町「ヤマザキショップ大川原役場前店」開業
  • 2019年6月 南相馬市「ダイユーエイト小高」開業
  • 2019年7月 浪江町「イオン浪江店」開業
  • 2020年2月 南相馬市「ヨークベニマル原町店」開業
  • 2021年4月 浪江町「道の駅『なみえ』」開業
  • 2021年4月 大熊町「大川原地区商業施設」開業

避難指示が解除された地域では、帰還した住民たちが生活を再開できるよう、生活環境の整備が重点的に進められている。

その一環として、スーパーマーケットや複合商業施設など買い物をするための環境の整備も積極的に進められている。