岩手・宮城・福島の産業復興事例30 2018-2019 想いを受け継ぐ 次代の萌芽~東日本大震災から8年~
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有限会社キャニオンワークスがいわき市に工場を設立してから4年半が経過した。前回の取材時には、首都圏へ狙いを定めた営業で国内の大手アパレルメーカーや高い品質を要求される高級ブランドなど、新規の取引先が増加していたが、その流れは現在も続いているという。「2017年度は販売も含め、100社との取引がありました。小ロット多品種生産への対応を生かした営業に注力した結果が表れています」と代表取締役社長の半谷正彦氏は語る。レスキュー関連製品をはじめとする、受託実績への信頼から、海外製が主流である「抱っこひも」の製造を依頼されるなど、受注内容も広がりをみせている。取引先の紹介で新規の受注が決まることも多く、高い縫製技術といわき工場の整った設備で、どん高い技術力と整った設備で2017年度は100社と取引新分野進出福島業種 製造業 代表者 半谷 正彦氏[代表取締役社長]所在地 本社:福島県双葉郡浪江町大字川添字佐野47 いわき工場:福島県いわき市好間工業団地1-1TEL. 0246-36-1102(いわき工場)FAX. 0246-36-1103(いわき工場)WEB http://canyon-works.com1976年、浪江町で創業。高度な縫製技術が要求される自動車シートや、アウトドア用品、レスキュー関連製品、アパレルメーカーのバッグなどを受注、製造している。福島第一原子力発電所の事故により浪江町外への避難を余儀なくされたが、群馬県での操業再開を経て2014年にいわき市に新工場を建設。2018年には浪江町の本社を再開した。有限会社キャニオンワークス本社課題の自社ブランドを構築売上構成比4割を目指す18Follow-up2015年取材時の状況各種補助金や融資を活用し、いわき市に新工場を建設。市場ニーズの変化を読み取り、高い技術力や小ロット多品種一貫生産の強みを打ち出すことにより、首都圏を中心に取引先を増加。人材育成により技術力と提案力を高め、自社ブランドを構築していくことが目標となっている。過去記事はこちらから▶『私たちが創る~産業復興創造 東北の経営者たち~』2015年度刊行代表取締役社長の半谷正彦氏(左端)といわき工場の皆さん90

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