岩手・宮城・福島の産業復興事例30 2018-2019 想いを受け継ぐ 次代の萌芽~東日本大震災から8年~
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1店内には数多くののりやお茶、県内の特産物などが並んでいる2本設店舗の設計は、行則氏の高校時代の後輩が手掛けてくれたという32011年夏に購入した、のりを袋詰めする機械 4行則氏自身が和紙を貼った、お茶の葉を袋詰めするためのザル5「お客さまにお茶を出して、おしゃべりするのが楽しいですね」(智子氏)6「のりやとろろ昆布、フカヒレスープなどを詰めた『絆セット』も人気です」(行則氏)さっそく相談。「最終的には震災支援機構に一部の債務を買い取っていただき、その後4年間は債務の返済が猶予されました。買い取りがなかったらうちの経済状況は全然違っていたと思います」(行則氏)。営業再開からおよそ1カ月たった2011年6月、気仙沼市役所商工課から電話があった。「津波の心配がない土地があったら、仮設商店街を無償で建てるという話でした。そこで、被災前に同じ商店街に店を構えていた店主たちとも協力して、市内の東新城地区に土地を見つけました」(行則氏)。そして2012年2月、新しくできた仮設商店街に店を移す。被災後は、商売の業態を卸し売りから小売りにシフト。客に品質の良いのりを提供したいと、東松島市産ののりを使った『寒流逸品』というオリジナル商品も開発した。「被災後に新設されたのりの養殖仮設店舗で新商品開発本設店舗に向け勉強会も24351122

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