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自然災害伝承碑

東北地方においては、古くから明治三陸地震津波(1896年)や昭和三陸地震津波(1933年)等の自然災害の被害を受けてきました。わたしたちの先人はその際の様子や教訓を石碑などのいわゆる自然災害伝承碑*¹に刻み、後世への教訓として残しています。

東日本大震災の際も、例えば、岩手県宮古市姉吉地区においては、過去の災害時に建てられた大津波記念碑に記された「此処より下に家を建てるな」の教えを守り、家屋に被害が生じない等の過去の教訓が活かされた事例があります。

東日本大震災についても、その教訓を後世に伝えるために、自然災害伝承碑が各地で新たに建てられており、例えば、岩手県山田町においては、津波最高到達点である小学校登り口に植えられた桜の横に「未来の子らへこの桜より上へ逃げよ」と記した碑が建てられています。また、宮城県女川町では、震災直後に女川第一中学校(現在の女川中学校)に入学した生徒により、将来の津波被害を最小限にする取組の一つとして、地域住民と一体となり町内15箇所の全ての浜に、「大きな地震が来たら、この石碑よりも上へ逃げてください」などの教訓を記した「女川いのちの石碑」が建てられています。

新たに制定した地図記号
「自然災害伝承碑」
(国土地理院提供)

このような教訓を後世に残し、次の世代に受け継いでいくことは、今を生きる我々の重要な役割です。

自然災害伝承碑の情報は、国土交通省国土地理院のHPから閲覧することが出来ます。皆さんも是非この機会にこうした過去の災害の記憶に目を向け、先人からのメッセージに思いを致してみてはいかがでしょうか。

国土交通省国土地理院「自然災害伝承碑」URL:https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi.html

※1 自然災害伝承碑・・・
過去に発生した津波、洪水、火山災害、土砂災害等の自然災害に係る事柄 (災害の様相や被害の状況など)が記載されている石碑やモニュメント(国土地理院のHPより)

「未来の子らへ この桜より上へ逃げよ」の碑 山田町船越
(国土地理院のHPより)

女川いのちの石碑 女川町御前浜
(国土地理院のHPより)

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