Hand in Handreport.88

風評の払拭にむけて実際に現地に訪れて見たこと聞いたことを、分かりやすく伝えるレポートです。

インタビュー2025.01.31

双葉産ブロッコリーは甘い! 「希望の野菜」作りで復興の道を切り開く

ブロッコリー畑で語りあう木幡さんと諸橋さん

福島県双葉町で特定復興再生拠点区域の避難指示が解除されたのは2022年8月。避難指示が出された福島県内の被災12市町村の中で、住民が帰還できるようになったのが最も遅い自治体です。その双葉町で農業を再開したのが木幡治さんです。しかし、水田で米づくりを再開することはかないませんでした。それでも、この土地を守りたいと野菜農家への転身を決意。現在はブロッコリーを栽培し、避難指示解除後3度目となる収穫期を迎えました。どんな味のブロッコリーに育ったのでしょうか?福島県いわき市出身のアイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」の諸橋沙夏さんの試食リポートです。

取材の様子は動画でも公開中!

健康志向で需要増 噛むほどにおいしく

「震災後も毎年農地を見に来ていましたが、荒れていく様子を見るのが本当に辛かった。先祖代々守ってきた田んぼをなんとかしたい、そんな思いがずっとありました」

そう語る木幡さん。2022年に早速、JAなどの協力を得てブロッコリーの苗を植え、震災後初となる「双葉町産」の農作物の出荷を実現しました。健康志向の高まりから、ブロッコリーの需要は全国的にも高くなっています。暑さや寒さにも強く、双葉町では12月から1月が収穫期です。諸橋さんも農地に入り収穫を体験させてもらいました。

諸橋「大きいですね!」
木幡「今年は雨の影響で収穫量が去年より少ないですが、それでも去年よりいい出来です」

美容と健康のために毎日ブロッコリーを食べるという諸橋さん。木幡さんはそんな諸橋さんのために、双葉町産業交流センターの中にある飲食店を経営する知り合いにお願いし、特別なブロッコリー料理を準備していました。まずはシンプルに茹でたブロッコリーを特製の味噌マヨネーズソースで試食。

甘くておいしい、木幡さんが育てたブロッコリーの写真

諸橋「甘い!噛めば噛むほどおいしい!お酒のつまみにもぴったりです!」

一口食べて驚きの声を上げた諸橋さん。木幡さんも「みなさんに配ると“甘い”と喜んでもらえます。双葉町のブロッコリーは甘みが特徴なんです」と笑顔で語ります。

葉っぱの部分も美味しい!?驚きの試食体験

続いて登場したのは、スーパーではあまり見かけないブロッコリーの葉っぱ部分。わさび醤油で味付けされた「おひたし」は、諸橋さんも初体験だといいます。

諸橋「葉っぱも甘い!ブロッコリーを食べている感じがしない!」
木幡「ほうれん草みたいですね」

ブロッコリーを収穫する木幡さん

二人で笑顔を交わしながら食べる様子が印象的でした。また、木幡さんのおすすめの食べ方として、一口サイズに切って天ぷらにするのも美味しいんだそうです。木幡さんが育てたブロッコリーは、昨年は福島県内のスーパーで生鮮野菜として販売されましたが、今年は富岡町に新たにできた野菜加工工場へ出荷され、カット野菜として地元だけではなく関東圏などへも流通される予定です。

農業を通して描く「町の復興」

木幡さんは、現在もいわき市に生活の拠点を置きながら、故郷の双葉町の畑に通っています。

「私は避難指示が解除になって最初にこの場所で農業を始めましたが、誰かがやらなきゃ双葉町の復興は進まない。そんな思いで始めたんです」

そう力強く語ってくれた木幡さん。担い手不足などの課題は残るものの、2026年からは農地の基盤整備が進められ、水田だった広い場所が畑として利用される予定です。

大きく育ったブロッコリーを持つ諸橋さん

「震災後、浜通りでは新たにサツマイモや玉ねぎなどの生産が増えてきた。この一帯も大豆や麦などにも取り組んで、農業を通した復興の形も見えてくると思う」

双葉町では、「東日本大震災・原子力災害伝承館」がある復興産業拠点に日帰り入浴や飲食を楽しめるレジャー施設「さくらの里 双葉」が開業し、今後は大規模な会議場を備えたホテルがオープンする計画も進んでいます。町の復興に向けたインフラ整備が着々と進む中、木幡さんは農業を通して町の復興に貢献したいと話します。

「このブロッコリーは、この町にとって“希望の野菜”なんです。自分が先頭に立って双葉町の農業を引っ張っていきたい」

木幡さんの言葉には、町の復興への熱い思いが込められていました。震災を乗り越え、新たな希望を育てる木幡さん。その姿が、双葉町の未来を照らし続けています。

「あまあまブロッコリー」と書かれたホワイトボードを掲げる女性アイドルグループ「=LOVE」のメンバー諸橋沙夏さん

PRESENT

2025年1月31日(金)放送分のプレゼントは、被災地「福島県双葉町」の再生を応援するクラフトジン第2弾「TREFOIL GIN」です。3名様にプレゼントいたします。
ブドウの皮の香りを中心に柑橘の爽やかさ、福島県産のイチゴの甘い香り、さらにはジュニパーベリーやクベブペッパーのスパイシーな香りが重なり、ソーダアップすると、まるでスパークリングワインのよう。福島県双葉町の周辺地域が織りなす優雅な一杯をお楽しみください。

このページの中で、リポーターの諸橋沙夏さんが取材の感想として書いた言葉が応募キーワードです。ページをお読みいただき、番組ホームページのメールフォームからご応募ください。

本商品は、TOKYO FMで放送中の「Hand in Hand」内で応募プレゼントとして紹介されているものです。
本サイトからの応募はできませんので、希望される方はこちらよりご応募ください。
なお、応募締切は2025年2月7日(金)となります。

【動画はこちら】イコラブ諸橋沙夏さんが双葉・広野・富岡へ!復興へ取り組む福島の魅力をリポート

ラジオ放送情報

「Hand in Hand」は、平日朝6時から生放送でお届けするラジオ番組「ONE MORNING」内で毎週金曜の朝8時11分に放送。TOKYO FM/JFN36局ネットにてお聴きいただけます。番組を聴き逃した方は、ラジオ番組を無料で聴くことができるアプリ「radiko」のタイムフリーでお楽しみください。
※タイムフリーは、過去1週間以内に放送された番組を後から聴くことのできる機能です。

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