Hand in Handreport.80

風評の払拭にむけて実際に現地に訪れて見たこと聞いたことを、分かりやすく伝えるレポートです。

インタビュー2024.09.27

「座布団ヒラメ」狙え! 全国から釣りファンが集まる相馬の海はこんなに豊か

諸橋沙夏さんとアンフィニー号船長の佐藤信敬さん

震災と原発事故を乗り越えて復活した福島県相馬市にある遊漁船「アンフィニー号」。大物が釣れる海として、全国の釣りファンたちが集まる人気の釣り船です。今回の記事では、いわき市出身の女性アイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」のメンバー・諸橋沙夏さんがシーズン真っ最中のヒラメ釣りに挑戦しました。果たして大物を釣ることはできたのでしょうか?

取材の様子は動画でも公開中!

大物のヒラメを釣ることはできたのか?

まだ夜が明けきらない午前4時の相馬港。遊漁船アンフィニー号に乗船する釣り客たちが集まり、いまかいまかと出船の時を待っていました。

「遠足に来たときの気分ですね。私もみなさんもワクワクした顔になっていましたよ」

そう話すのは釣り好きアイドルの諸橋沙夏さんです。相馬市と同じ福島県浜通りにあるいわき市の出身で、子どものころから家族と釣りを楽しんでいたそうです。過去には魚屋ではあまり見ることのない高級魚のマゴチを釣った経験もあります。そんな諸橋さんが今回挑戦するのは、ヒラメ釣りです。“常磐もの”を代表する魚で「座布団ヒラメ」とも呼ばれる大型のヒラメを狙います。

出港前のアンフィニー号の様子
出港前のアンフィニー号

綺麗な朝日が昇る中、アンフィニー号は釣りのポイントへ向かいます。このアンフィニー号は、船長の佐藤信敬さん(54)とともに東日本大震災と原発事故を乗り越えて復活した釣り船です。震災後の2016年12月に営業を再開しましたが、再開当初は予約がほとんど入らず、週末でも釣り客が集まらない時期が続きました。しかし、佐藤さんは諦めずに努力を続け、現在では土日の予約が1か月以上前から満席になるほどの人気を誇ります。

「“相馬に来れば大物が釣れる”というのがお客さんたちの楽しみになっています。その期待を裏切らないように、暇があれば海に出て釣れるポイントを研究しているんです」と佐藤船長は話します。アンフィニー号には、魚の居場所を探る魚探システムや安全対策のためのGPSが装備されており、自らも釣りが大好きと語る佐藤船長の親切な対応が多くの釣りファンから高い評価を受けています。

アンフィニー号船長の佐藤信敬さんの写真
船長の佐藤信敬さん

さて、ポイントに到着すると乗船した釣り客たちが一斉に仕掛けを海へ投げ入れます。しばらくすると釣り客の一人の竿先が反応しました。
「すごい引きですね!」
その声の通り、竿が大きくしなり60センチを超えるヒラメを釣り上げました。すると、他の釣り客たちの竿にも次々に“アタリ”の反応が続き、甲板には釣り上げられたヒラメが跳ねる音が響きます。しかし、中には「これはリリースサイズですね」と佐藤船長に指摘され、釣れたヒラメを再び海に戻すこともありました。実は、福島県では資源保護のために“50センチ以下のヒラメはリリース”するというルールが設けられています。他の海域では大物ともいえるサイズも福島県沖では放流サイズの認定なんです。

ポイントに到着し、釣り客たちが一斉に仕掛けを海へ投げ入れる様子

そうした中、ついに諸橋さんの竿にも“アタリ”の反応が来ました。しかも、大物の予感…。

「ずっしりとして、すごく重いです。以前釣ったマゴチとは比べられないくらいの引きの強さ」

釣り上げたのは、大きさ70センチほどの大物でした。まさに“座布団ヒラメ”のサイズ。福島県沖は、親潮と黒潮がぶつかりあう潮目の海で、魚のエサとなるプランクトンが多く発生する豊かな漁場が特徴です。そのため、大物のヒラメが多く生息し中には1メートルを超えるものも釣れるほどなんです。実際にこの日も、諸橋さんと一緒に船に乗っていた他の釣り客たちは次々に大物を釣り上げ、その豊かな漁場を体感していました。

約70センチのヒラメを釣り上げた諸橋さん
約70センチのヒラメを釣り上げた諸橋さん

一方で、船長の佐藤さんはこんな不安を口にします。
「震災前はカレイやアイナメが多く釣れましたが、最近ではあまり釣れなくなりました。環境の変化で海の水温が上がっている影響だと思います。釣れなくなった魚もいますが、マダイやタチウオなどこれまであまり釣れなかった魚が釣れるようにもなっています」
年々、釣れる魚の種類に変化が生じてきているといいます。また、季節ごとにも釣れる魚が変わります。佐藤さんはアンフィニー号とともに、日々調査を行い、釣り客に楽しんでもらえるよう努力を続けています。

これぞ「常磐もの」!釣ったヒラメの味は?

さて、釣りを終えた後、諸橋さんは自ら釣ったヒラメを相馬市内の飲食店でさばいてもらい、刺身で味わいました。豊かな漁場のある福島県沖で獲れたヒラメは、身が厚くて味がとにかく美味しいことで有名です。「常磐もの」のブランドで全国の市場関係者に知られ、数多くの有名飲食店でも提供されています。

この日は、釣り人の特権ともいえるエンガワの刺身をいただきました。エンガワは1匹のヒラメから取れる量が限られているため、寿司店などで食べられることも稀なほどです。その味はというと…
「身がブリブリで最高に美味しい!」
エンガワの刺身を初めて食べたという諸橋さん、大満足の様子でした。

肉厚なヒラメのエンガワ
肉厚なヒラメのエンガワ

ヒラメは刺身で食べるだけではありません。船長の佐藤さんは「大きいヒラメはフライにして食べるのが人気です。身がとても厚いので、フライにすると食べ応えが格別です」とおすすめの食べ方を教えてくれました。自分で釣った魚をその場で味わう体験は、釣りの醍醐味の一つで、諸橋さんにとって忘れられない思い出となったようです。

親子で楽しむ釣り体験も

アンフィニー号の佐藤船長は、釣りの楽しさを子どもたちにも知ってもらいたいと「親子ヒラメ釣り大会 in 浜通り」(復興庁主催)にも参加しています。

「子どもたちは、ヒラメを釣りあげるととても喜んでくれる。子どもが大きいのを釣ると親たちも負けじと必死になって釣ってくれるんです。そして、釣って楽しいだけでなく、食べて美味しいというのも釣りの魅力です」と佐藤さんは語ります。

震災後の困難を乗り越え、地域に根ざした釣り船として復活したアンフィニー号。皆さんもぜひ、相馬市の「アンフィニー号」で釣りの楽しさと福島の海の美しさを体験してみてください。

「神 ヒラメ」と書かれたホワイトボードを掲げる女性アイドルグループ「=LOVE」のメンバー諸橋沙夏さんの写真

PRESENT

※写真はイメージです。
2024年9月27日(金)放送分のプレゼントは、今回取材をした福島県相馬市にある「浜の駅松川浦」の「相馬の海産物詰め合わせセット」です。3名様にプレゼントします。
福島県は黒潮と親潮がぶつかる栄養豊富な海に面しており、その豊かな海で育った「常磐もの」と呼ばれる海産物は、地元のみならず全国各地で愛されてきました。しっかりとのった脂や大きな身が特長の「常磐もの」、ぜひご家族でお召し上がりください。
詰め合わせセットの内容は、お届け後のお楽しみになります。

このページの中で、レポーターの諸橋沙夏さんが取材の感想として書いた言葉が応募キーワードです。ページをお読みいただき、番組ホームページのメールフォームからご応募ください。

本商品は、TOKYO FMで放送中の「Hand in Hand」内で応募プレゼントとして紹介されているものです。
本サイトからの応募はできませんので、希望される方はこちらよりご応募ください。
なお、応募締切は2024年10月4日(金)となります。

【動画はこちら】イコラブ諸橋沙夏さんが取材!相馬・大熊・浪江の復興ストーリー

ラジオ放送情報

「Hand in Hand」は、平日朝6時から生放送でお届けするラジオ番組「ONE MORNING」内で毎週金曜の朝8時11分に放送。TOKYO FM/JFN36局ネットにてお聴きいただけます。番組を聴き逃した方は、ラジオ番組を無料で聴くことができるアプリ「radiko」のタイムフリーでお楽しみください。
※タイムフリーは、過去1週間以内に放送された番組を後から聴くことのできる機能です。

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