Hand in Handreport.108

風評の払拭にむけて実際に現地に訪れて見たこと聞いたことや、携わっている方々のお話を分かりやすく伝えるレポートです。

インタビュー2026.03.19

震災を乗り越え、江戸時代末期から受け継がれる製法を守り続ける 福相食品工業(小高ハム)

福相食品工業 代表の末永義人さん

福相食品工業が造る『小高ハム』の歴史は、江戸時代までさかのぼります。日本を訪れた外国の方からハム造りを学び、当初は鯨肉を使った加工品として地域に根づき、時代の変化とともに豚肉のハムへと変わっていきました。冷蔵保存ができない時代に、日本人の味覚に合うよう改良を重ね、独自の製法として『江戸末期燻製方法』を確立。福相食品工業では、今も変わらずこの製法を守り一つひとつ丁寧にハムを造り続けています。

福島県いわき市出身でアイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」のメンバー・諸橋沙夏さんが、福島県南相馬市小高区にある福相食品工業を訪れ、代表の末永義人さんに『小高ハム』の伝統製法や、震災を乗り越え造り続ける想いを伺いました。

取材の様子は動画でも公開中!

江戸時代から続くハム造り

諸橋

「福相食品工業、大変歴史が長い会社だと伺ったんですが…」

末永

「幕末くらいから、とは聞いています…」

諸橋

「幕末ですか!?江戸末期ですか?」

末永

「そうですね。当時はハムというより、クジラのベーコンのようなもの。そこから福相食品工業は始まったようです」

諸橋

「そして、鯨肉から豚肉へと変化していったんですか?」

末永

「そうですね。時代の流れでクジラの漁が制限されるようになり、その代わり、この地元では養豚が盛んだったので、原料が豚肉に切り替わっていったようです。外国のハムって塩だけで作るんですけど、昔は冷蔵庫がなかったので塩で日持ちさせていた。だから今よりちょっとしょっぱかったと思います。そこに砂糖を混ぜて甘みを加えたりして、日本人の味覚に合うように工夫をしながら改良していったみたいです」

福相食品工業取締役の末永義人さん
福相食品工業取締役の末永義人さん

東日本大震災と原発事故を乗り越えてふたたび小高の地へ

東日本大震災では津波により工場が壊滅的な被害を受け、貴重な資料もすべて流出してしまったそうです。さらに原発事故で小高区は避難区域となり、工場は一時閉鎖を余儀なくされました。しかし、お客さまや取引先からの「商品を待つ声」が後押しとなり、同年5月には原町区で仮工場を立ち上げて製造を再開。従業員の前向きな姿勢と行政の支援が、小高に戻り事業を続ける大きな力となったそうです。

諸橋

「2011年の東日本大震災と原発事故で、工場は大きな影響を受けたと伺いましたが…」

末永

「津波が工場を直接襲ってしまって、江戸時代からの大切な資料は津波で全部流されてしまいました。そして原発事故で南相馬市小高区は避難指示区域になったので、工場を閉鎖して、隣の原町区で仮設工場を借りて製造を再開しました」

諸橋

「仮設工場を始めたのはいつですか?」

末永

「原発事故があって、その年の5月にはもう再開していました」

諸橋

「すぐだったんですね。当時を振り返ってみて、気持ち的には前向きだったのか、それとも不安が大きかったのか…」

末永

「そうですね、不安の方が大きかったです。ただ、お客さんから『早く商品を作ってほしい!』という声が多くて…」

諸橋

「その声を聞くと、前向きな気持ちに変わっていったんですか?」

末永

「どちらかというと、作らなきゃいけない!という感じでした。嬉しいというより、いつまでにこれをやってもらわないと困りますという感じで…。不安もありましたね」

諸橋

「小高に戻るという気持ちが揺れることはなかったんですか?」

末永

「現実的に工場を借りていると家賃がかかってしまう。だから帰らざるを得ない状況だったんですよね…。戻るか、辞めるかの選択でしたね」

諸橋

「それでもやっぱり続けていこう、と決意されたきっかけは何ですか?」

末永

「当時、従業員も元気があって『やりましょう!』ということで。それが良かったのか悪かったのかは分からないですけれど(笑)。県などからの支援もいろいろあったので、そういう支援を受けて続けていこうという話になりました」

南相馬市小高区は、2016年7月に東日本大震災から約5年4か月を経て避難指示が解除されました。福相食品工業は、翌年2017年1月に小高に新しい本社工場を完成させ、地元・小高での製造を再開させました。

2011年3月11日東日本大震災で津波被害を受けた工場
2011年3月11日東日本大震災で津波被害を受けた工場
2017年1月に再建した新しい工場
2017年1月に再建した新しい工場

地域や人とのつながりを大切に!小高に人を呼び込むため直営店をオープン

2023年には本社工場の隣に、広い飲食スペースを備えた直営店をオープン。ここでは年に2回ほど工場直売会が開かれ、その場で調理した商品を味わうことができるそうです。

「直売会をやっていて、面白いことがあったんです。80代後半か90歳くらいのおじいさんが来て、『ここの棟梁(代表)は誰だ?!』って言うんです。私です、と言ったら『俺、若い時に福相食品で働いていたんだ。あの燻製窯、まだ使ってんのか~』って言っていただいて。大先輩ですよね、若い頃から働いていただいて、人生というか…。その方お一人だけではなく他にももっといらっしゃったと思いますし、そういう方たちに支えられてきたんだな…と会社の歴史を感じましたし、人とのつながりや想いを改めて感じました」

思いがけない再会で、改めて福相食品工業が江戸時代末期から小高という地域に根ざした会社であることを再認識したという末永さん。これからも伝統製法を守りながら、時代に合った商品づくりで地域とともに歩み続けます。

情報はこちら

福相食品工業の商品はオンライン販売のほか、常磐自動車道の南相馬鹿島サービスエリアに隣接する「セデッテかしま」(高速道路利用者だけでなく、一般道からも利用可能)や「道の駅なみえ」でも購入できます。また、南相馬市のふるさと納税の返礼品にも採用されています。

次回の工場直売会は 2026年4月10日(金)〜12日(日) に開催予定です。ハムやベーコンのサービス価格での販売に加え、地元のスイーツやお菓子、工芸品の販売、マッサージコーナーなど、盛りだくさんの内容を予定しているそうですので、ぜひ直売会にも足をお運びください。

公式ホームページ
公式Instagram

PRESENT

抽選で3名様にプレゼント
2026年3月20日(金)、3月27日(金)放送分では、小高ハム(中サイズ700g)と厚切りベーコン(500g)をセットにして抽選で3名様にプレゼント。時間をかけじっくりと造り上げられたハムとベーコンは、旨味が凝縮した味わい深い逸品です。

諸橋さんが取材の感想として書いている言葉が応募キーワードです。動画をご覧いただき、番組ホームページのメールフォームからご応募ください。

本商品は、TOKYO FMで放送中の「Hand in Hand」内で応募プレゼントとして紹介されているものです。
本サイトからの応募はできませんので、希望される方はこちらよりご応募ください。
なお、応募締切は2026年4月3日(金)となります。

【動画はこちら】=LOVE諸橋沙夏が福島の復興・再生に取り組む人たちをリポート!津波と原発事故からの再生 江戸時代から続く伝統の小高ハム

ラジオ放送情報

「Hand in Hand」は、平日朝6時から生放送でお届けするラジオ番組「ONE MORNING」内で毎週金曜の朝8時11分に放送。TOKYO FM/JFN36局ネットにてお聴きいただけます。番組を聴き逃した方は、ラジオ番組を無料で聴くことができるアプリ「radiko」のタイムフリーや「Podcast」でお楽しみいただけます!
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