岩手・宮城・福島の産業復興事例集30 2021-2022 第二章、始動~ニッポンの次世代モデルを目指す
13/114

8946(t)0071大熊分析・研究センター(大熊町)2廃炉環境国際共同研究センター(富岡町)3楢葉遠隔技術開発センター(楢葉町)4福島ロボットテストフィールド(南相馬市、浪江町)エネルギー分野5福島水素エネルギー研究フィールド(浪江町)農林水産分野6農業総合センター浜地域農業再生研究センター(南相馬市)7水産海洋研究センター(いわき市)8水産資源研究所(相馬市)9農業総合センター浜地域研究所(相馬市)医療関連分野●被災12市町村の営農再開面積の割合 (2011年12月末時点の営農休止面積比)38.017.017.37.93.1●試験操業・販売における漁獲量●工業団地の稼働●商業施設の開業32.229.125.123.014%18%104540302010福島県が復興に向けて歩み続け、10年の歳月が流れた。浜通り地域等15市町村の現在の復興状況とは?農林業漁業・水産加工業製造業観光業商業廃炉分野ロボット分野風評対策の取り組み12市町村の営農再開面積は約4割水揚げは回復基調にあるが低調県内各地で工業団地・産業団地を整備被災地域を訪れる「ホープツーリズム」が人気避難指示解除地域で進む商業施設の開設(%)20122013201420152016201720182019202030,00020,00010,0000%2%3%6%8%13%15%2009201020112012201320142015・2018年9月*川俣町 川俣西部工業団地 「ミツフジ」開所・2019年10月*楢葉町 楢葉北産業団地 「株式会社エヌビーエス」工場稼働開始・2020年3月*富岡町 富岡産業団地 一部供用開始・2021年5月*川内村 田ノ入工業団地 「大橋機産」稼働開始東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)・2019年6月*大熊町 「ヤマザキショップ大川原役場前店」開業・2019年6月*南相馬市「ダイユーエイト小高」開業・2019年7月*浪江町「イオン浪江店」開業・2020年2月*南相馬市「ヨークベニマル原町店」開業・2020年8月*浪江町「道の駅『なみえ』」開業・2021年4月*大熊町「大川原地区商業施設」開業福島イノベーション・コースト構想主な拠点・プロジェクト等「知ってもらう」「食べてもらう」「来てもらう」3つの観点から情報を発信福島の復興の現状などを「知ってもらう」、福島県産品を「食べてもらう」、福島県に「来てもらう」という3つの観点から、テレビ、ラジオ、インターネット、SNSなどを活用した情報発信を実施。これは、2017年12月、より具体的な情報発信を進めていくための政府の方針として決定された「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」に基づいている。原子力災害被災12市町村の営農再開面積は、約4割にとどまる。営農再開の加速化に向けて、農地の利用集積や6次産業化施設の整備の促進、高付加価値生産を展開する産地の創出、スマート農業の推進などに取り組む。森林・林業の再生に向けては、原木林や特用林産物の産地再生に向けた取り組みが進められている。漁港の大部分はすでに復旧が完了しており、2012年より試験操業を実施している。水揚げは回復基調にあるものの低調。今後は漁獲量の増大など、本格的な操業再開に向けた支援を実施していく。水産加工業については、販路の回復・開拓などの取り組みに対して引き続き支援を実施する。東日本大震災と原子力発電所事故に伴い、警戒区域の設定や、仮設住宅などへの供用のために、東京ドーム約50個分に当たる234haの工業用地が喪失した。産業の復興に向け、企業立地の受け皿となる新たな工業団地などの整備が、県内各地において進められている。福島県を訪れる観光客の数は回復しつつあるが、いまだ東日本大震災前を下回る状況が続き、東日本大震災、原子力発電所事故、風評による観光産業の落ち込みがいまだに長引いている。一方、被災地域を訪れる東日本大震災学習ツアー「ホープツーリズム」は福島の魅力発信、風評払拭につながる新たな観光の形として注目されている。避難指示が解除された地域では、帰還した住民たちが生活を再開できるよう、生活環境の整備が重点的に進められている。その一環として、スーパーマーケットや複合商業施設など買い物をするための環境の整備も積極的に進められている。注:福島県の沿岸漁業および沖合底びき網漁業は、被災後に操業自粛。小規模な操業と販売により出荷先での評価を調査する「試験操業・販売」を2012年から開始。2021年3月で試験操業終了。注:割合は、2010年に対する漁獲量の割合(年度)出典:農林水産省「福島県営農再開支援事業 令和元年度事業実績報告書」201620182019(年)2017出典:福島県海面漁業漁獲高統計202010医療-産業トランスレーショナルリサーチセンター浜通りサテライト(南相馬市)福島イノベーション・コースト構想は、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト。ロボット、エネルギー、廃炉、農林水産、航空宇宙、医療関連などのプロジェクトを推進し、産業集積や人材育成、交流人口の拡大などに取り組んでいる。13川俣町川俣町田村市田村市相馬市相馬市飯舘村飯舘村南相馬市南相馬市■尾村■尾村浪江町浪江町双葉町双葉町1大熊町大熊町川内村川内村富岡町富岡町2■葉町■葉町3広野町広野町いわき市いわき市【産業・生業の復興】

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る