岩手・宮城・福島の産業復興事例集30 2019-2020 東日本大震災から9年~持続可能な未来のために
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福島業種 宿泊業代表者 志賀 崇氏[代表取締役]所在地 福島県双葉郡広野町下北迫字二ツ沼45-32(ホテル双葉邸)TEL. 0240-23-6810FAX. 0240-27-3940WEB http://www.futabatei.me株式会社フタバ・ライフサポート故郷に「人を結び付ける場所」を再びホテルの存在が新たなニーズを創出する株式会社フタバ・ライフサポート代表取締役である志賀崇氏の父で、同社会長の勝彦氏は富岡町で、東京電力福島第一、第二原子力発電所の空調・メンテナンスや地域の空調・水道のメンテナンスを行う設備会社と、旅館「観陽亭」を経営していた。しかし、福島第一原子力発電所の事故の影響で富岡町に避難指示が出たことから、営業を断念。崇氏は静岡県浜松市で飲食店を経営していたが、急ぎ帰郷する。避難所で目にしたのは、冷たいおにぎりやパンしか口にできない被災地の状況だった。崇氏は「温かい食事どころか、食材も食事をできる場所もない。やりきれない気持ちでした」と振り返る。崇氏たちは宿泊業を一度は諦めたものの、観陽亭をいわき市に移し、すぐに弁当事業を開始することを決断した。被災を目の当たりにし帰郷父と共に再出発1Summary1代表取締役の志賀崇氏 2食事スペースの天井には、双葉郡の各地域の祭の様子が飾られる 32020年6月オープン予定の「ホテル双葉の杜」(仮称)の完成予想図23◦東日本大震災の影響で宿泊業からの転換を余儀なくされる◦被災から4年後、広野町にホテルを開業。宿泊業に再挑戦◦2020年には故郷の浪江町に新ホテルを開業予定。事業拡大を見込む130

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