岩手・宮城・福島の産業復興事例集30 2019-2020 東日本大震災から9年~持続可能な未来のために
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業種 宿泊業代表者 志田豊繁氏[代表取締役]所在地 岩手県大船渡市大船渡町字丸森29-1TEL. 0192-26-1717FAX. 0192-26-1414WEB https://oofunato-onsen.com株式会社海楽荘憩いの場、雇用の場になることで観光業が地域の持続可能性を高める温泉宿泊施設「大船渡温泉」を運営する株式会社海楽荘は、代表取締役の兄・志田豊繁氏と、専務取締役支配人の弟・志田繕よし隆たか氏の兄弟が、経営に当たっている。二人の「来訪者を増やし、大船渡の復興、発展に貢献する」という思いは共通だが、その手法は違う。豊繁氏は「企業の使命は、利益を出すこと、社会に貢献すること、長く続けることの3つだと考えています。そして、大船渡温泉を長く続けていくためには、地元の人々に愛され、地域の事業者と共に繁栄することが必要だと思っています」と語る。実際、大船渡温泉は、2014年7月の開業以来一貫して、地元密着で事業を推し進めてきた。例えば、①日帰り入浴を銭湯並みの料金に変更、②地元の海の幸を存分に地域のために始めた事業が結果的に収益にも貢献した12019年10月には、「復興の湯」(足湯)を新設し無料で開放 2ロビーから大船渡湾を望む 3豊繁氏自らが取ってくる海の幸も食事を彩る123Summary◦地域の理解なくして事業は未来に続かない◦大船渡温泉のファンを増やそうとインターネットを活用◦交流と雇用で貢献する観光業が大船渡の持続可能性を高めている岩手118

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