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第197回国会(臨時会)における渡辺復興大臣発言(平成30年11月30日、参議院)

第百九十七回国会
参議院 東日本大震災復興特別委員会における渡辺復興大臣発言
(平成三十年十一月三十日)

復興大臣を拝命しております、渡辺博道です。
 東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。

東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原発事故から、七年八か月が経過しました。
未曾有の大災害である、この震災や原子力災害からの復興には、多くの困難が伴うと同時に、長期にわたっての取組も必要となります。安倍内閣では、「東北の復興なくして日本の再生なし」との強い決意のもと、これまでも、復興の加速化を内閣の最重要課題の一つとして位置付け、政府を挙げて、復旧・復興に取り組んでまいりました。
 その成果もあり、地震・津波被災地域では、生活に密着したインフラの復旧はおおむね終了し、住まいの再建も、今年度中におおむね完成する見込みとなるなど、復興は着実に進展しております。
 また、福島における原子力災害被災地域でも、避難指示が解除された地域において、小中学校の再開や医療機関の開設が進むなど、復興・再生に向けた動きが本格的に始まっております。
 一方、避難者の数は、四十七万人から五万四千人となりましたが、いまだ多くの方々が不自由な生活を余儀なくされております。被災者の方々一人ひとりの置かれた状況を踏まえ、被災者に寄り添い、きめ細かく対応していく必要があります。

次に具体的な取組について申し上げます。
 避難生活の長期化に伴う見守り、心身のケア、住宅や生活の再建に向けた相談支援、災害公営住宅等でのコミュニティ形成の支援など、生活再建のステージに応じた切れ目ない支援を行ってまいります。
 また、人と人とのつながりや、生きがいづくりを支援する「心の復興」にも力を入れてまいります。

住まいの確保については、災害公営住宅や宅地の整備が、今年度中におおむね完成する見込みであることを踏まえ、岩手県や宮城県においては、復興・創生期間中に、仮設生活を解消できるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 また、被災地の経済発展の基盤となる復興道路・復興支援道路の整備等を引き続き進めてまいります。

まちの賑わいや生活を再建するためには、住宅再建とあわせて、産業や生業の再生に、更に力を入れる必要があります。
 このため、商業施設の整備、企業の新規立地、販路の開拓や人材の確保等の支援、併せて農林水産業を始めとする産業の風評の払拭に向けた取組等に、より一層力を注いでまいります。
 観光についても、これまでの取組の結果、東北六県の外国人宿泊者数は、昨年、震災前の約二倍に達し、今年に入ってからも全国を上回る伸び率で推移するなど、明るい兆しが出始めております。
 引き続き、インバウンドの増加に向け、地域からの発案に基づいた取組や東北の魅力の発信強化、交流人口の拡大に向けた官民連携での取組を行ってまいります。あわせて、教育旅行の誘致を含む福島県の国内観光振興を支援してまいります。

福島については、避難指示が解除された地域において、医療・介護、買い物環境、教育等の生活環境整備を進めるとともに、中間貯蔵に係る事業を引き続き進めてまいります。
 帰還困難区域においては、「たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興・再生に責任を持って取り組む」との決意の下、既に、六町村の特定復興再生拠点において、除染やインフラの復旧・整備等を進めております。これらの拠点においては、計画の認定から五年を目途に、避難指示を解除し、帰還者等が居住できるよう、事業を着実に進めてまいります。
 また、浜通り地域等において、廃炉分野、ロボット分野、水素を始めとするエネルギー分野等で新たな産業基盤の構築を目指す「福島イノベーション・コースト構想」の推進や、官民合同チームによる事業再開や自立に向けた支援など、営農再開を含め、産業・生業の再生を図ってまいります。
 さらに、今なお続く風評を払拭することは、福島の復興・再生の大前提です。昨年十二月に策定した「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」に基づき、「知ってもらう」「食べてもらう」「来てもらう」の三つの観点から、情報発信を一層強化してまいります。
 福島の復興・再生は中長期的対応が必要であり、引き続き、国が前面に立って、全力で取り組んでまいります。

二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、復興しつつある被災地の姿を国内外に発信する絶好の機会です。二〇二〇年東京大会が、「復興五輪」として復興の後押しになるよう、聖火リレーや被災地での競技開催など、被災地や関係機関と連携した取組を進め、復興の状況や被災地の魅力を国内外に積極的に発信してまいります。
 また、被災地は、震災前から人口減少等の課題を抱えております。復興に当たっては、民間の力を活用しながら、こうした地域課題の解決に向けた取組を通じ、「新しい東北」の創造に取り組んでまいります。
 このため、被災地での多様な主体の連携を強化し、先進的な取組の成果やノウハウを普及・展開してまいります。

私は、東日本大震災の発災直後に、被災地に赴き、現場を訪問するとともに、被災者の方々の生の声を伺いました。
 また、復興大臣就任以来、精力的に被災地を訪問し、岩手県、宮城県、福島県の知事、四十三市町村長などに加え、被災者の方々と意見交換や交流をさせていただきました。震災直後に訪れた場所も再び訪問し、復興は着実に進展していると感じる一方で、心のケアなど取り組むべき課題があることを改めて実感いたしました。同時に、発災から時間が経過し、被災者の方々や被災地の置かれた状況が多様化する中で、地域の実情に応じたきめ細かな対応が必要であると認識しております。
 引き続き、現場主義を徹底し、被災地の意見をよく伺い、被災者に寄り添いつつ、復興の司令塔としての機能をしっかり果たしながら、地震・津波被災地域の「総仕上げ」、福島の「本格的な復興」に向けて全力で取り組んでまいります。
 復興・創生期間の終了まで二年四か月となりました。今後、県や被災市町村からご要望やご協力をいただきながら、復興・創生期間後に対応が必要な課題を整理した上で、復興・創生期間後の復興の進め方を検討してまいります。
 徳永委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

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