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平野復興担当大臣の会見 [平成23年12月16日]

平野大臣記者会見録(平成23年12月16日(金)10:28~10:39 於:復興対策本部事務局第1会議室)

1.発言要旨
 一点目として、専門家からなる「被災者の孤立防止と心のケアに関する有識者会議」を27日火曜日に開催します。これは、6月に仙台で一度開催をいたしましたけども、発災後9カ月になりまして、仮設住宅等で厳しい生活を送る中で様々な心の問題等が今問題視されているということもあり、自治体関係者、医療・福祉等専門家からなる有識者会議を開催することにしました。座長は堀田力さわやか福祉財団理事長でして、メンバーは堀田座長を含めまして8名の方から構成されます。
 二点目は、本日、アメリカの国務副長官のトーマス・ナイズ氏と会談します。会談の内容については、今回の震災における復旧・復興に向けてトモダチ作戦等の様々な御協力をいただいたということを踏まえて、今後の復旧・復興に向けて更に、連携強化を図るという趣旨での会談になるかと思います。
 また、東日本大震災からの復興における復興庁の内閣における位置付けを説明します。今回の復興庁の法の中に内閣官房とともに内閣の事務を助けるという規定が入りました。これは、もともとは内閣官房の事務を助けるという規定だったのですが、内閣官房の事務を助けるという規定ですと、内閣府と同じ扱いでした。最終的なものでは、内閣官房とともに内閣の事務を助けるということになりましたので、図のような位置付けになります。参考までに組織表を今日配らせていただきました。点々となって(案)となっているのは、まだ復興庁の発足していないからでありまして、復興庁が発足すると、「案」が取れ、点線が実線になるということになるかと思います。
 以上です。

2.質疑応答
(問)冒頭発言があった心のケアの有識者会議についてなんですが、これは所管はいわゆる復興対策本部で所管するのか、厚労省なのかという点を教えていただきたいのと、あとは、例えば一定の方向性なり報告書なりにまとめるスケジュール感というのはどのように今後なっていくのか、2点お願いします。
(答)基本的には復興対策本部が担当で、当日、政務レベルは私と、資料により様々な政策に向けての提言等をいただかなくてはならないので、厚労省からは、辻副大臣の参加をお願いしています。
 できれば年度内に、何らかの提言をいただいて、その後の状況によりますが、この心のケアの問題というのは、長期に亘る問題になってくると思いますので、その段階で全体の有識者会議の扱い等については、座長の御意見も聞きながら改めて考えていくことになると思います。

(問)復興庁の御説明があったこの件なんですけれども、これは法律の条文をいじらなきゃいけないということではないんですか。
(答)もともとの政府提案は、内閣官房の事務を助けるという規定でした。内閣官房の事務を助ける規定というのは、内閣府と同じ規定です。それが今回、復興庁については権限を強化する、位置付けを強化するという野党からの提案もあって、内閣官房とともに内閣の事務を助けるという規定になりました。内閣官房は、内閣の事務を助けるという規定になっているので、図にすれば、内閣官房と、少なくとも復旧・復興に向けての事務ということについては内閣官房と同格の扱いの形になると解釈しています。

(問)あと関連なんですけれども、福島の特措法を今準備されていると思うんですけれども、あの趣旨は、原子力災害からの福島の復興ということが大きな眼目だと思うんですけれども、所管省庁という意味では、やはり復興庁になるんだと思っているんですが、その場合、復興庁の事務の中に、福島の原子力災害からの復興みたいなものというのが加わる可能性というのはあるんでしょうか。
(答)東日本大震災からの復興となりますと、原子力災害からの復興も入ります。それは基本法の中身がそうなっています。東日本大震災の定義みたいなものが、基本法の第1条から第2条の中に書いてあり、そこに福島の原発事故も入っています。特別措置法については、提出は復興対策本部もしくは復興庁から提出することになると思います。

(問)今日、原災本部で福島の原発事故のステップ2の達成、冷温停止が宣言される見通しですけれども、今後、福島の原発事故からの再生というのも、これは本格化すると思うんですが、それに向けて改めてどういう気持ちで臨まれて、どういう姿勢で臨まれていくか。
(答)第2ステップの完了に当たる、冷温停止というのは非常に大きな一つの節目です。その一方で、復興対策本部あるいは復興庁というのは、どちらかというと被災者のほうを見てきていましたから、特に警戒区域内、それから計画的避難区域、飯舘、川俣の方々にすれば、その後にどういう展開があるのかということ、具体的に言えば、いつ帰れるのかということがやっぱりずっと強い関心であったわけです。冷温停止ということでありますと、いつ帰れるかということについての具体的な考え方、スケジュール等について、できるだけ早急に示す必要があると思います。あわせて、警戒区域、それから先ほどの飯舘、川俣の地区の中で極めて放射性の高い地域がありますから、こういった地域についてはどういう考え方を示すのか、いずれ帰っていただくということについては、それが基本になりますけれども、長い期間待っていただかなくちゃならないというところも場合によるとあるかもしれません。そういう場合には、その期間の間、どういう支援をしていくのか、場合によったら、中にはやむなく帰還を選択しない方もおられるかもしれません。そういった方についてはどういう支援をするか、あるいは補償していくとか、いろんな観点からいろんなことを検討して地域の今までの避難者の方々にきちんとした説明をいずれしていかなくてはならないと思います。その準備に今取りかかっていますが、そういう意味で、避難者の方々にとっては、特に自分の生活をこれからどうするかということを共にこれから考えていく非常に大きな節目にもなります。いずれにせよ、現場の大変な努力で今日冷温停止が宣言できるということは、手放しで喜べるという状況ではないですが、非常に大きな成果です。ただ、避難者の方々のことを考えると、次のステップとして、避難者の方々の生活の再建に向けて本格的な議論を開始するスタート地点に立ったとも言えるということだと思います。

(以    上)

 

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