被災地の元気企業 40
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挑戦事例 再生可能エネルギー、喜多方市 取り組み(事業内容) 自然エネルギーで地域の自立を目指す 会津電力は、福島県内の電力エネルギー需要を再生可能エネルギーのみでまかなうことを可能にする体制を作り上げることで地域の自立を実現することを理念としている。 このため、豊富な水資源を利用した水力発電だけでなく、太陽光発電、森林資源を利用した木質バイオマス発電に取り組むほか、地熱、風力や雪の利用研究を促進して、分散型の安全で安価なエネルギーを供給することで会津地域から福島県全域のエネルギー供給に貢献する。これにより会津地域内だけでなく福島県全域での資金の循環を生み、地域経済や地域文化の自立を図ろうと考えている。 て電力会社へ売電を行う。合計出力は約2,000キロワットで、約600世帯分の電力にあたる。 その中心になるのが最大出力(1,000キロワット)となる喜多方市雄国地域の太陽光発電設備であり、2014年10月に稼動を開始している。この雄国発電所には子供たちが再生可能エネルギーについて学ぶ体験施設である「雄国大学」も併設されている。 福島県会津地方において、原発依存から脱却し、安全で持続可能な社会を目指すのは、会津電力㈱代表取締役の佐藤彌右衛門氏である。佐藤氏は喜多方市で江戸時代から220年以上続く大和川酒造の当主であり、これまで地域活性化や村おこしに積極的に関わってきた。喜多方市が歴史と文化を守りながら蔵とラーメンの町として注目を集めているのも佐藤氏のリーダーシップによるところが大きく、地元からの人望は厚い。 佐藤氏は2013年8月に会津電力の設立に至った経緯を、「福島県は東京電力の植民地と言われてきたが、私も原発は安全だと思っていた。しかし、震災ですべてが一変した。安全なんて嘘だった。これからは原発に依存せず、自分たちで責任を持てる電気を作ろう」と話す。 また、佐藤氏は、次の世代へ豊かな地域を残すために「単に電力を原発から自然エネルギーに変えるということではない。これまで電力会社や国に依存してきたエネルギーのあり方を問い直し、エネルギーを自分たちの手に取り戻すことによって地域が自立していく仕組みづくりを始めたい」と語る。 会津の山と水という豊かな自然の恵みを循環させることでエネルギーを手に入れ、地域が潤う経済活動につなげていく「エネルギー革命による地域の自立」が会津から始まろうとしている。 まずは太陽光発電事業から 会津電力がまず取り組んでいるのは太陽光発電事業である。会津地域23箇所に設備を設置し 雄国地域の太陽光発電設備 ● 安全で持続可能な再生可能エネルギーの普及 ● 地域の資源を利用した多様な地域分散型エネルギーの創造 ● 地域経済や地域文化の自立に向けた地域社会の創造 エネルギー革命による 地域の自立 代表取締役 佐藤 彌右衛門 氏 会津電力株式会社 再生可能エネルギーで地域の自立を目指す ビジョン 会津電力の挑戦 104

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